PT・OT自己学習 解剖学

  • ページ数 : 304頁
  • 書籍発行日 : 2012年10月
  • 電子版発売日 : 2014年2月21日
4,180
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商品情報

内容

暗記より理解する解剖学を! ――自学自習の個人教授代わりに。

人体の構造・仕組みをしっかり理解すれば、暗記することも少なくなる。応用もきく。真に役に立つ解剖学となる。「暗記より理解」をコンセプトとして、著者の40年にわたる解剖学教育のノウハウを詰め込んだ1冊。

序文

本書は,自己学習によって,解剖学の本質を理解しようとする理学療法士や作業療法士,言語聴覚士,柔道整復師などのリハビリテーションに関連する学生のために書かれたものです.この本の原型は,金芳堂刊行の「看護学生のための自己学習シリーズ」にあります.早いもので,このシリーズの第1巻である「解剖生理学」が出版されてから20 年近い年月が経過しました.この本は幸い看護師を目指す学生諸君に好評で,第4版まで改訂を加えながら版を重ねることができました.

医学部の学生を含めて,医療系の学生が解剖学を学ぶとき,ほとんどの学生諸君は解剖学=記憶と思っているようです.実際,解剖学は記憶しなければいけない用語もたくさんありますが,本当は理解しなければいけないことのほうが多いのです.理解がしっかりとなされていれば,記憶することも少なくなりますし,応用もきくことで,真に役に立つ解剖学になります.解剖学は臨床医学を含めて,全ての医学の基礎となります.したがって,解剖学を十分に理解していれば,感染症などは別として,かなり多くの臨床的な事柄もわかるようになります.

どうすれば人の体の構造を理解できるのでしょうか.理学療法士・作業療法士・言語聴覚士や柔道整復師など,広くリハビリテーションの分野で活躍することを目指す学生にとって,役に立つ知識としての解剖学を学ぶ手助けになる本を作ろうと,本書の執筆に取りかかりました.自己学習と銘打っているかぎり,学習する学生の立場にたって本を作成する必要があります.そこで,完成前の原稿を,解剖学を学習しているリハビリテーションの学生に配布して,使ってもらいました.すると,「これすっごく,わかりやすーい」という反応が返ってきました.これで勉強すれば解剖学がわかりやすいので,一部分だけではなく早く全部が欲しいとねだられました.また,今は解剖学を終えて2年生になった学生からは,「1年生で解剖学を学習している時は,覚えることにだけ力を注いでいました.もう一度解剖学を勉強したいので,この本ができたら教えてください」と言われました.このように,学習する学生諸君から好評でしたので,執筆にも力が入り,比較的短時間で仕上げることができました.時間を取られたのは,本文よりもむしろ図です.わかりやすい図は解剖学理解の命だと思っていますので,できるだけ多くの図を作成しました.大半の図は私自身が描き,着色したものですが,とても美しい図は私の教え子であり,作業療法士およびイラストレーターとして活躍している目崎聖子さんが描いてくれました.

本書はもちろん国家試験対策にも使えますが,それを第1 の目的として書かれたものではありません.日々の解剖学の授業を受けたあと,該当の頁を開けていただいて,問題に取りかかってほしいのです.わからなかったところは豊富にある参考図を見ながら解説を読んでほしいと思います.他の参考書を参照しなくても,本書だけで理解できるようにしっかりと解説したつもりです.本書ではあまり細かなことは,あえて取り扱わないようにしました.基本をしっかりと理解すれば,一見難しいと思うことも理解していけます.

 

一人ひとりの学習者に個人授業で手を取って教えてあげることができれば本当は一番良いと思うのですが,この本が私自身に代わって,皆さんに個人授業のように教えてくれることを期待しています.この本には,筆者の40 年にわたる解剖学教育のノウハウを詰め込んだつもりです.学生はどこがわからないのか,十分理解しています.なぜなら,これは解剖学を勉強しはじめたころの自分自身にとっても理解しづらかったことなのですから.

本書はどの頁から使っていただいてもよいと思います.自己学習の本として使うだけでなく,別の利用法として,索引を利用した,図解解剖学辞典のような使い方もできると思います.何か意味のわからない解剖学用語があれば,とりあえずこの本の索引を引いてみてください.その頁には解説とその理解を助ける図が載っているはずです. この本を利用することで,「解剖学は難しい」から「解剖学は楽しい」というように変化して戴ければ著者の喜びです.

 

最後に本書作成にあたり,図の作成に協力していただいた赤尾映美さんに感謝申し上げるとともに,本書執筆の機会を与えていただいた金芳堂のスタッフの皆様および本書の制作を担当していただいた見聞社に御礼申し上げます.

 

2012年7月

渡辺 正仁

 

目次

解剖学用語

1 難読用語 1

2 難読用語 2

3 方向用語

4 身体の部位

5 体腔

細胞と組織

6 細胞

7 組織の種類,上皮組織

8 組織の分類,腺

9 結合組織,軟骨組織

10 骨組織

11 血液とリンパ

12 神経組織

13 筋組織

循環器系

14 肺循環と体循環

15 心臓 1:心膜と心房・心室

16 心臓 2:心臓の弁

17 心臓 3:心臓の血管と神経

18 大動脈

19 脳の動脈1

20 脳の動脈2

21 脳の静脈

22 顔面と頸部に分布する動脈

23 上肢帯と自由上肢に分布する動脈

24 胸大動脈

25 胸部の静脈

26 腹大動脈

27 肝門脈

28 骨盤内臓と殿部に分布する動脈

29 下肢に分布する動脈

30 上肢と下肢の静脈

31 胎児循環

32 リンパ系

呼吸器系

33 鼻腔,咽頭

34 喉頭

35 気管,気管支

36 肺

37 胸膜,縦隔

消化器系

38 消化器系の構成

39 口腔

40 舌,唾液腺

41 消化管の構造,食道,胃

42 小腸

43 大腸

44 肝臓,胆嚢

45 膵臓

46 腹膜

内分泌系

47 内分泌腺と内分泌器官の分布

48 視床下部と下垂体

49 甲状腺,上皮小体

50 副腎,膵臓

51 卵巣,精巣

泌尿器系

52 泌尿器系の構成

53 腎臓

54 尿管・膀胱・尿道

生殖器系

55 男性生殖器1

56 男性生殖器2

57 女性生殖器1

58 女性生殖器2

神経系

59 神経系の区分

60 髄膜

61 脳室と脳脊髄液

62 灰白質,白質,核,神経節

63 脊髄

64 脳

65 大脳1

66 大脳2

67 大脳基底核

68 間脳

69 中脳

70 橋・延髄

71 小脳

72 脊髄神経1

73 脊髄神経2

74 脊髄神経後枝・頸神経叢

75 腕神経叢

76 腰神経叢

77 仙骨神経叢

78 自律神経1

79 自律神経2

80 脳神経:第1脳神経 嗅神経

81 脳神経:視神経

82 動眼・滑車・外転神経

83 三叉神経1

84 三叉神経2

85 顔面神経

86 内耳神経

87 舌咽神経・舌下神経

88 迷走神経

89 副神経

90 伝導路1

91 伝導路2

92 伝導路3

93 伝導路4

感覚器系

94 外皮・固有感覚

95 視覚器

96 平衡・聴覚器

骨格系

97 骨学総論1

98 骨学総論2

99 脊柱1

100 脊柱2

101 上肢の骨1

102 上肢の骨2

103 上肢の骨3

104 下肢の骨1

105 下肢の骨2

106 下肢の骨3

107 胸郭

108 骨盤

109 頭蓋骨1

110 頭蓋骨2

111 頭蓋骨3

112 頭蓋骨4

関節・靱帯

113 骨の連結様式

114 関節の一般構造

115 関節の特殊構造と頭頸部の関節

116 脊柱の連結

117 骨盤の連結

118 胸鎖関節・肩鎖関節・肩関節

119 肘関節・橈尺関節

120 手関節・手の関節

121 股関節

122 膝関節

123 脛腓関節・足の関節

筋系

124 頭部の筋:表情筋と咀嚼筋

125 頸部の筋1

126 頸部の筋2

127 固有背筋と胸腰筋膜,広背筋

128 横隔膜

129 肋間筋と胸式呼吸に係わる筋

130 腹部の筋

131 腹部と骨盤の筋

132 僧帽筋,肩甲挙筋,菱形筋

133 大胸筋,小胸筋,鎖骨下筋

134 ローテータカフと大円筋

135 三角筋,前鋸筋

136 上腕の筋:上腕二頭筋・烏口腕筋・上腕三頭筋

137 前腕の筋

138 手の筋

139 殿部および股関節の筋

140 大腿の筋

141 下腿の筋

142 足の筋

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書籍情報

  • ISBN:9784765315401
  • ページ数:304頁
  • 書籍発行日:2012年10月
  • 電子版発売日:2014年2月21日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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