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  • 人体の成り立ちと働き、さらに!健康と病気がよくわかる!!生命科学 ただいま講義中

人体の成り立ちと働き、さらに!健康と病気がよくわかる!!生命科学 ただいま講義中

  • ページ数 : 259頁
  • 書籍発行日 : 2016年6月
  • 電子版発売日 : 2017年12月22日
4,290
(税込)
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商品情報

内容

「生命とはなにか」を最近の生命科学の進歩から考える。

人体の解剖・生理機能・病気をやさしく解説。医学・生命科学の歴史を紐解き、現代生命科学・医療から「病み悩む人間の存在」が抜け落ちていることを指南!医学・コメディカル分野の方から一般の方まで理解できるような内容となっています。

序文

はじめに

「健康と病気」を理解するためには,まず「身体の成り立ちと働き」を知らねばなりません.これまで医学部,看護学部やリハビリテーション学部をはじめ,コメディカル分野に携わる方々のための教科書としては,従来「解剖・生理学」が用いられてきましたが,この本では敢えて「生命科学」という題で出版することにしました.それはこの50年間の分子生物学を中心にした生命科学の進歩が著しく,どうしても「生命とは何か」の問題を基本に身体の構造(解剖)と機能(生理)を考える必要があると痛感したからです.

「生命科学」というと,医学,生理学とは違って,生命を取り扱う特別な科学と理解している方もあるかも知れませんが,それは20世紀後半に飛躍的な発展を示した分子生物学を主体にした狭義の「生命科学」であって,生命とは何かを考える広義の「生命の科学」は第3部で述べていますように,医学における病気の解明や治療と並んで,古い時代からの長い歴史があります.そのためにノーベル賞では病気の解明や生命の科学の成果が生理学・医学賞に集約されている所以でもあるのです.

遺伝子解析につながる分子生物学もこのような長い歴史の上に,一つの解析手法として生まれたのであって,分子生物学イコール生命科学ではありません.生命のからくりは,生理学,解剖学,病理学,微生物学など医学,生物学を含む基礎研究分野,そして臨床の多くの分野の研究成果の集積によって初めて明らかになるのです.したがって第2部で取り上げられる解剖・生理学を中心にした体の成り立ちと働き,さらに病気のお話もそれらの研究成果の一つの物語ということができるでしょう.

このような立場から,この本では,第1部に生命とは何かと題し,この半世紀に明らかにされてきた遺伝子や生体膜の問題を中心に,生命のからくりを要約し,それを基本として第2部では各器官の構造や機能,疾患についてまとめています.第3 部では「生命の科学」の長い歴史の概略を述べ,現代生命科学と現代医療の歴史的背景,問題点について論じています.

この本は医学・コメディカル分野の人たちだけでなく,体の健康と病気や生命の問題に興味をもっている一般の方にもご理解いただけるように努めました.

読んでくださる方々には,「生命とは何か」を常に考えながら,「体の成り立ちと働き・病気」を理解していただく糸口として,この本が役だってくれることを望んでいます.


2016年8月

岡田 安弘

目次

1部 生命とは何だろう

1章 生命の生物学的特徴

2章 生命の誕生と細胞

3章 不思議な細胞膜の働き

4章 遺伝子とは何だろう

1.遺伝子の成り立ち

2.遺伝子とDNA

3.遺伝子の働き

4.遺伝子からタンパク質へ

5章 代謝とは何だろう―摂取した食べ物は体内でどのように代謝されるのだろう

6章 内部環境の維持と生命―ホメオスタシス(生体の動く恒常性)

7章 ヒトはどのように進化してきたのだろう―バクテリアからヒトへの進化

8章 生命と時間

9章 生命における生と死

2部 体の成り立ちと働き・病気

10章 体の成り立ちの概略

1.細胞の成り立ち

2.組織の成り立ち

3.組織から器官,系の形成へ

11章 身体の支持と動きをつかさどる骨格系と骨格筋

1.骨格系の成り立ちと働き

2.人体の骨格の成り立ち

3.骨格筋

4.身体の筋

12章 消化器系の成り立ちと働き

1.消化管の成り立ちと働き

2.肝臓の成り立ちと働き

3.膵臓の成り立ちと働き

13章 呼吸器系の成り立ちと働き―肺と呼吸

1.肺の成り立ち

2.肺の働き

3.肺における換気の仕組み

14章 循環系の成り立ちと働き

1.血液の成り立ちと働き

2.心臓の成り立ちと働き

3.末梢循環器系の成り立ち

4.循環の調節機序

5.リンパとリンパ管

15章 内分泌 (ホルモン) 系の成り立ちと働き

1.内分泌系の特性

2.各種ホルモンの構造と作用

16章 体液の調節と腎臓の働き

17章 脳神経系の成り立ちと働き

1.神経系の成り立ちと働き

2.脳と内臓のコントロール

3.運動を調節する脳―小脳と大脳基底核

4.大脳新皮質の成り立ちと働き

5.高次脳神経機能

18章 感覚系の成り立ちと働き

1.感覚系の成り立ち

2.体性感覚

3.内臓感覚

4.特殊感覚

19章 生殖と発生

3部 生命科学の歴史と展望

20章 生命科学の歴史と展望

1.生命に対する素朴な問い

2.生命の科学的アプローチの萌芽

3.機械論と生気論の論争

4.20世紀の生命科学

5.21世紀の生命科学の展望―有機体論と生命科学

21章 生命科学の発展と生命倫理

22章 医療・コメディカルの分野で活躍する方々に


【附録】20~21世紀医学・生命科学分野に与えられたノーベル賞一覧

Box

Box 1 iPS細胞とES細胞の違い

Box 2 血圧と血圧の測定

Box 3 クレアランスと糸球体ろ過量(GFR)

Box 4 レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系

Box 5 尿の濃縮機序

病気の話

肝臓の病気

膵臓の病気

肺の病気

心臓の病気

腎臓の病気

脳神経系の病気

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書籍情報

  • ISBN:9784765316774
  • ページ数:259頁
  • 書籍発行日:2016年6月
  • 電子版発売日:2017年12月22日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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