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- 頼れる「かかりつけ薬剤師」になる! 処方箋を手にしたら即チェック
商品情報
内容
よくある事例,薬剤ガイド,スキルアップの取組み,制度の解説満載のガイドブック。
・お互いに顔も知らない医師と薬剤師の間柄,電話越しの疑義照会を円滑に,そして患者にとって有意義なものにするには何が必要だろうか?批判ではなく,互いに理解し合えるヒントになる本.
・今後は医師も薬剤師も,患者の「かかりつけ」となることを求められる.本書で,互いに気持ちよくコミュニケーションをはかり「かかりつけ」制度を推進していくための考え方を知ってほしい.
序文
監修のことば
近年,院外処方が進み,それぞれの患者さんがお薬手帳を持つようになり,不適切な処方や重複を未然に防ぐことができるようになりつつある.さらに,薬剤に関して,患者さんが十分な説明を受けることができるようになったことも,有益な進歩といえよう.一方で,違う場所の医師と薬剤師から別々に情報を伝えるということで,患者さんに混乱を生ずる危険性を秘めている.したがって,医師と薬剤師のコミュニケーションは今まで以上に重要な意味を持つことになった.
医師から薬剤師へのコミュニケーションでは,処方箋以外の情報がないため,患者さんの病状,薬剤開始時や変更したときに,どのような意図をもってそうしたかが薬剤師には正確に伝わらない.さらに,患者さんに対して実際どのように話したかがわからないことは,大問題である.聞いていなかった病名や,薬剤の適応,副作用の一般論について,初めて聞いて困惑する患者さんは少なくない.また,違う科や違う施設の医師同士の情報交換が十分でないことや,多くの医師は自分の領域以外で使われる薬剤や相互作用についての知識が乏しいことも問題である.一方,薬剤師から医師へのコミュニケーションの問題点は,内容とタイミングであろう.診察中に,薬剤師からかかってくる他の患者さんについての電話は,即時の対応に困ることも多い.
これらを改善するにはどうしたらよいだろうか?例えば,推算糸球体濾過量をお薬手帳に書き込んで,他施設からの薬剤もふくめて,かかりつけ薬剤師に腎機能低下者の用量や相互作用のチェックをしてもらうことや,どのジェネリックを出したかという処方医師へのフィードバックはすでに行われているが,まずはお薬手帳を通じた情報交換が双方向性になる必要があると考えられる.究極的には,一部の病院で始まっている電子カルテのオープン化によって,院外の薬剤師の情報へのアクセスが可能になるかもしれないが,これには内容と形式の統一,セキュリティの確保が前提となろう.
この本は,今あるギャップを少しでも埋めるために,医師と薬剤師のそれぞれが,どのように考えて処方し,それをチェックしているのかをお互いに理解することを目的に編集された.医薬連携が真の意味で進み,医療の質と安全の向上に貢献し,患者さんのためになることを期待したい.
桜の季節を前にして
東海大学教授
深川 雅史
目次
1章 事例から薬剤師の役割を考える
1 ヘリコバクター・ピロリの除菌で体調不良!?
2 何となく活気がないのは低血糖?〜腎機能低下と低血糖〜
3 血糖自己測定から見える患者の心理〜好きな数字は139?〜
4骨粗鬆症に対する活性型ビタミンD製剤投与と採血〜最近、喉が渇く!〜
5 毎年、春にワルファリンを調節する患者〜花粉症とPT-INR〜
6 高齢になってもテオフィリンを持続し続けたら〜胸がドキドキ、手がプルプル〜
7 通販の便秘薬を無断で追加し続けた高齢者
8 腰椎ヘルニアの足の痛みの薬でむくみと脱力?
9 孫がインフルエンザで,祖父が発熱したら?~適切な対応を考える~
2章 すぐに役立つ疾患・薬剤ガイド
プロローグ
1 糖尿病薬剤ガイド
2 高血圧・脂質異常症薬剤ガイド
3 CKD関連疾患(高尿酸血症・骨粗鬆症)薬剤ガイド
4 循環器疾患薬剤ガイド
5 呼吸器疾患薬剤ガイド
6 消化器疾患薬剤ガイド
7 血液疾患薬剤ガイド
8 リウマチ疾患薬剤ガイド
9 神経疾患薬剤ガイド
10 総合内科疾患薬剤ガイド
11 精神疾患薬剤ガイド
12 泌尿器疾患薬剤ガイド
3章 スキルアップへの取り組み
1 疾患に応じたアプローチ(糖尿病コンシェルジュを目指して)
2 薬剤師の業務改革への先駆け
3 薬剤師の生涯学習の必要性とチーム医療
4章 かかりつけ薬剤師制度とは
①地域包括ケアシステムの中で求められる薬局業務の方向性
②地域包括ケアシステムの構築と保険薬局の現状・環境変化
③かかりつけ薬局に認められた診療・調剤報酬と制度の特徴
④2018年度診療・調剤報酬改定に向けて
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書籍情報
- ISBN:9784765317764
- ページ数:208頁
- 書籍発行日:2019年4月
- 電子版発売日:2019年5月3日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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