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- ビジュアル基本手技シリーズ 写真とシェーマでみえる!腹部エコー
商品情報
内容
500点以上の写真と各々に対応したシェーマで、画像のみかたと見逃さないための走査テクニックがよくわかる!さらに超音波ガイド下穿刺や造影超音波も臓器ごとに解説した。
初心者はもちろん指導医にもおすすめの一冊。
序文
1975年頃までの超音波診断装置の主流はコンタクトコンパウンドスキャン(CCS)といわれるもので,大きな胆石1つ描出するにも大変な職人芸を必要としました.その後,'70年代前半に今の装置の原型ともいえる実時間表示リニア型電子スキャン超音波診断装置が登場したのですが,これはもう画期的でした.当時まだ駆け出しだった私でも,その装置を使うといろいろなものが見えたのです.肝内腫瘍,肝嚢胞,胆嚢ポリープ,胆石,胆嚢腺筋腫症・・・.そのころ日常臨床の場で利用できた検査は血管撮影やシンチグラフィ,間接胆道造影,胃透視,胃カメラ,注腸透視,肝生検程度.これらの検査を駆使しても診断できない病変は多々ありました.それが探触子を当てるだけで,リアルタイムに見えたのです.このときの感激はおそらく一生忘れません.そして案の定,「誰でも胆嚢が見えます」というあまりに安易な誘惑的キャッチフレーズのもと,超音波診断装置は瞬くうちに日本全国の病院・診療所に広まりました.内科や外科以外の診療科にも,まさに一家に一台の勢いでした.もちろん「誰でも」というのがウソであることに気づくのに世間はそれほど時間を要しませんでしたが,このフィーバーは超音波検査にとって大変な追い風になったのも事実です.もちろん超音波研究者の並々ならぬ努力の賜物ではありますが,あっという間に初期検査のスタンダードに上り詰めたのはフィーバーのお陰もあったように感じております.'70年代後半のほんの短い期間に起こったBモード超音波検査にまつわる夢のようなムーブメントです.
その後は皆様ご存じのように,カラードプラ法の進歩普及,そして最近の造影超音波の台頭へと続きます.確かにこれらの検査により得られる血流情報の付加価値はとても大きく,質的診断には欠かせないものです.時には存在診断にも大きく寄与することがあります.しかし超音波の基本はやはり他検査より数段まさるBモードの空間分解能にあると考えています.
信頼性の高い超音波診断装置が日常臨床の場に十分普及している現在,自分の手で探触子を握り,Bモードを使って自分の目で病変を見つけ診断するうれしさ(患者さんにとって不遜な表現かもしれませんが,お許しください)を若者に知ってほしく,本書をまとめさせていただきました.画像診断は脳ミソも使いますがやはり,まずは視覚情報が基本です.そのため本書でもパッと見て理解できる写真とカラーイラストを主体に診断への道をご紹介しています.もちろん診断にカラードプラや造影超音波が必要な場合にはそれも加えてありますが,私のこだわりをお聞き届けいただき,Bモードが主体となっております.皆様の参考書としてぜひ役立てていただければ幸いです.
最後になりましたが,本書の企画にご尽力いただきました羊土社の北本陽介さん,編集,レイアウトそして著者の叱咤激励と大変な役をこなしてくださった溝井レナさんほかスタッフの皆様に心より感謝申し上げます.
2007年 9月
住野 泰清
目次
序
PART I 腹部超音波検査に必要な基礎知識
1 超音波診断装置
PART II 腹部超音波検査の基本的手技
1 検査の基本
2 上腹部諸臓器のスクリーニング
3 腹部超音波検査を上手に行うコツ
PART III 肝臓の検査
§1 肝臓の解剖
1-1 肝臓の解剖
§2 びまん性肝疾患の診断手技
2-1 びまん性肝疾患の検査法
2-2a 肝疾患の超音波像 ― 脂肪肝
2-2b 肝疾患の超音波像― 急性肝炎
2-2c 肝疾患の超音波像 ― 慢性肝炎・肝硬変(ウィルス性)
2-2d 肝疾患の超音波像 ― アルコール性肝障害
§3 肝腫瘤の診断手技
3-1 肝腫瘤を探す方法
3-2 肝腫瘤を診断する方法
3-3 特徴的所見を呈する肝腫瘤
3-4 見逃しやすい病変と見つけるきっかけ,工夫
3-5 ちょっと当てたいカラードプラ
3-6 こんなときに役立つ造影超音波
3-7 超音波ガイド下穿刺
PART IV 胆嚢・胆道の検査
1 胆嚢・胆管の解剖
2 スクリーニング法
3 特徴的所見を呈する疾患
4 見逃しやすい病変と見つけるきっかけ,工夫
5 ちょっと当てたいカラードプラ
6 こんなときに役立つ造影超音波
7 超音波ガイド下穿刺
PART V 膵臓の検査
1 膵臓の解剖
2 スクリーニング法
3 特徴的所見を呈する疾患
4 見逃しやすい病変と見つけるきっかけ,工夫
5 ちょっと当てたいカラードプラ
6 こんなときに役立つ造影超音波
7 超音波ガイド下穿刺
PART VI 消化管の検査
1 消化管の超音波解剖とスクリーニング法
2 消化管の超音波診断における注意点
3 消化管超音波診断へのステップ
4 代表的消化管疾患の超音波像
PART VII 知っておきたい腹部超音波検査
§1 腹部救急疾患の超音波検査
1-1緊急超音波検査の進め方
1-2a 特徴的所見を呈する救急疾患―胆道系疾患
1-2b 特徴的所見を呈する救急疾患―肝疾患
1-2c 特徴的所見を呈する救急疾患―膵疾患,脾疾患
1-2d 特徴的所見を呈する救急疾患―消化管疾患
1-2e 特徴的所見を呈する救急疾患―腎・尿路疾患
1-2f 特徴的所見を呈する救急疾患―血管疾患
1-2g 特徴的所見を呈する救急疾患―婦人科疾患
1-3 見逃しやすい病変と見つけるきっかけ,工夫
1-4 ちょっと当てたいカラードプラ
1-5 超音波ガイド下穿刺
§2 造影超音波検査
2-1 今考えられる造影超音波の役立て方と将来の展望
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書籍情報
- ISBN:9784897063355
- ページ数:223頁
- 書籍発行日:2007年10月
- 電子版発売日:2013年3月22日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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