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- 産婦人科の実際 2021年6月号 70巻6号 特集 日本の周産期メンタルヘルス事情 update 【電子版】
商品情報
内容
1.わが国の周産期メンタルヘルスの現状と展望
鈴木 利人
2.日本精神神経学会・日本産科婦人科学会；精神疾患を合併した、あるいは合併の可能性のある妊産婦の診療ガイド
下屋 浩一郎
3.妊産褥婦の自殺予防と周産期メンタルヘルス
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序文
企画者のことば
近年，わが国の周産期メンタルヘルスは，関連学会の活動，ガイドやマニュアルなどの作成，行政の制度改革など，関係者のご尽力で急速に充実してきている。
周産期メンタルヘルス不調は，妊産褥婦の自殺，また年々相談件数が増加する胎児を含めた児童虐待と関連することから，その予防やケアの重要性が指摘されている。これらに加えて，超音波検査やNIPT など出生前診断において，遺伝カウンセリングのみならずメンタルヘルスケアが課題となる。また，これらに伴う流産・死産・新生児死亡へのかかわりと，心のケアである周産期グリーフケアを丁寧に行うことが大切である。
タスクシフトの必須性から，助産師外来の機能強化が重要な課題となるが，そのなかにはメンタルヘルスケアも含まれる。これには，新型コロナウイルス感染症（COVID-19）という特殊な状況下での対応も併せて留意しなくてはならない。
最近はプレコンセプションケアが注目されているが，メンタルヘルス不調は日頃の食生活で改善できる可能性がでてきた。
周産期メンタルヘルスは，妊産婦・母親に注目されがちだが，父親も同頻度にメンタルヘルス不調があり，そのケアも併せて大切である。これら両親や家族のメンタルヘルスケアは行政との連携や社会サポート体制による支援も不可欠であり，緊密な連携体制の構築が必須となる。
ただし，産科医は，これらの周産期メンタルヘルスケアなどの重要性は理解しているものの，自らが関与することについては，「専門外だから」ということで及び腰ではないだろうか。しかし，医師や看護職のかかわり方が妊産婦本人や家族に大いに影響することが指摘されている。したがって産科医として，周産期メンタルヘルスケアの内容や対応を理解して協働する必要がある。
本特集を通じて，これらのテーマをupdateしていただき，日常臨床でお役立ていただけると幸いである。
西郡秀和
目次
特集 日本の周産期メンタルヘルス事情 update
1.わが国の周産期メンタルヘルスの現状と展望
鈴木 利人
2.日本精神神経学会・日本産科婦人科学会；精神疾患を合併した、あるいは合併の可能性のある妊産婦の診療ガイド
下屋 浩一郎
3.妊産褥婦の自殺予防と周産期メンタルヘルス
竹田 省
4.胎児・児童虐待予防と周産期メンタルヘルス
上野 千穂
5.出生前診断と周産期メンタルヘルス
松岡 隆
6.周産期グリーフケア－流産・死産・新生児死亡へのかかわり方と心のケア－
遊田 由希子
7.新型コロナウイルス(COVID-19)と周産期メンタルヘルス
佐藤 昌司
8.食生活から始める周産期メンタルヘルスケア
山口 明子
9.産科医のための周産期メンタルヘルスケア入門
菊地 紗耶
10.助産師外来における周産期メンタルヘルスケア
新井 陽子
11.忘れていませんか？ 父親の周産期メンタルヘルス
西郡 秀和
12.周産期メンタルヘルスケアの行政・社会的サポート体制
藤林 武史
診療
当院における絨毛性疾患の検討
齋藤 渉
臨床経験
胎児超音波検査により肺低形成の評価を行った胎児両側性多嚢胞性異形成腎(MCDK)の1例
加藤 麻耶
症例
妊娠中に発症した一過性大腿骨頭萎縮の1例
廣瀬 雅紀
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書籍情報
- ISBN：9784003107006
- ページ数：0頁
- 書籍発行日：2021年5月
- 電子版発売日：2021年6月11日
- 判：B5判
- 種別：eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数：3
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