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- 産婦人科の実際 2022年2月号 71巻2号 特集 産婦人科診療に必要な遺伝カンセリングの基本知識と実際【電子版】
商品情報
内容
総論
1. 産婦人科診療における遺伝カウンセリングと関連する指針，見解，ガイドライン 三宅秀彦
2. 遺伝性疾患保因者診断に関する遺伝カウンセリング 小﨑里華
3. 日常臨床での家系情報収集の実装 西垣昌和
ほか
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序文
企画者のことば
近年，遺伝学的情報が医療に浸透し，重要な診療情報として用いられるようになりつつあります。遺伝子解析技術も希少な遺伝子検体からも，網羅的に遺伝子を解析できるようになり，その有用性は急速に増してきています。疾患の診断に関しても，病理学的診断を主として確定的な診断根拠としてきた情報から，疾患の原因となる遺伝子の診断は大きく変貌を遂げようとしています。
遺伝学に用いられる技術は日進月歩で，それに伴う解析情報も日々更新され，新たな知見に基づく最新の理解が要求されます。治療方針の決定に関しても，次々に解析される遺伝情報に基づく対応が必要となります。しかも極めて専門的で，容易に理解を深めることが困難なことが少なくありません。産婦人科診療においても出生前診断，着床前遺伝学的検査，最近ではがん遺伝子に対する解析と分子標的治療薬の選択など，急速に領域を広げてきています。その際にすべてにおいてエビデンスが明確とまでは断定できないものもあり，また解析によって予期せぬ二次的情報の解析結果を得る可能性も否定できません。遺伝学的情報が広く診療に応用されるなかで，それに伴って正しい遺伝カウンセリングが求められ，現実的に必要不可欠な医療の一部になっています。
そのなかで，一般的な遺伝カウンセリングの基礎知識や実務経験が必要であることは言うまでもありませんが，特に個々の専門的な領域に関する遺伝カウンセリングや，疾患特異性のある専門性に関しては，さらに深い知識と経験が必要になります。この能力はすぐに養われるものではありませんが，日々進化し続ける遺伝学に基づく知識を養い，遺伝学的情報を診療に生かすことのできる産婦人科医を育成することは今後の新しい診療体系を構築するうえでも極めて重要なことと信じております。
本特集では，産婦人科医として求められている遺伝カウンセリングの基本的知識を各専門分野の識者にわかりやすく解説していただき，実際に遺伝カウンセリングの現場で経験する課題や困難などについて理解を深めていただくために，本特集を企画致しました。座右の書として日々の診療に役立てていただければ幸いです。
末岡 浩
目次
特集 産婦人科診療に必要な遺伝カウンセリングの基本知識と実際
総論
1. 産婦人科診療における遺伝カウンセリングと関連する指針，見解，ガイドライン 三宅秀彦
2. 遺伝性疾患保因者診断に関する遺伝カウンセリング 小﨑里華
3. 日常臨床での家系情報収集の実装 西垣昌和
4. 性腺モザイクに関する遺伝カウンセリング 佐藤 卓ほか
5. 遺伝性疾患の出生前検査にかかわるわが国の状況と検査機関 関沢明彦
各論
1. がんゲノム医療：検査前遺伝カウンセリング 小川千加子ほか
2. がんゲノム医療：結果説明カウンセリング 植木有紗
3. 出生前診断：事前の検査に関するカウンセリング 長谷川冬雪ほか
4. 出生前診断：確定検査編―事後の結果に関する遺伝カウンセリング― 村越 毅
5. 出生前診断：非確定検査編―事後の結果に関する遺伝カウンセリング― 伊藤由紀ほか
6. NIPT の遺伝カウンセリング：事前カウンセリング 鈴森伸宏
7. 着床前診断の遺伝カウンセリング：PGT-A とPGT-SR 黒田知子ほか
8. 着床前診断の遺伝カウンセリング：PGT-M 水口雄貴ほか
診療
新たな胎盤病理指針であるAmsterdam Placental Workshop Group Consensus Statement による絨毛膜羊膜炎の評価の有用性について 堀越義正ほか
臨床経験
分娩時に出血関連予後を想定した前置胎盤の分類の検討―自施設349 例の後方視的解析から― 山本夏倫ほか
症例
術前診断により腹腔鏡下捻転解除術を選択し，付属器切除を回避できた小児卵巣広汎性浮腫の1 例 中出恭平ほか
自然妊娠分娩に至った機能性子宮を有する腟欠損の1 例 岩城久留美ほか
海外文献から 東北大学産婦人科
両側付属器切除と全死亡率および死因別死亡率との関連：集団ベースコホート研究
再発卵巣癌に対する腫瘍減量術のランダム化比較試験
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書籍情報
- ISBN：9784003107102
- ページ数：116頁
- 書籍発行日：2022年2月
- 電子版発売日：2022年2月11日
- 判：B5判
- 種別：eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数：3
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