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- 眼科 2018年12月号 60巻13号 特集 黄斑上膜を習得する【電子版】
商品情報
内容
特集 黄斑上膜を習得する
序論
1. 変視の原因
2. 変視の測定~M-CHARTSのすべて
3. 分層黄斑円孔の診断
4. 多角的にみる硝子体手術の適応~視力良好例も含めて
5. 黄斑上膜の成因
ほか
序文
序論
本号では,"黄斑上膜を習得する"のタイトルで,黄斑上膜を特集として取り上げている。いまさら黄斑上膜と思う読者もいるかもしれないが,診断技術の進歩により黄斑上膜疾患は,これまで以上に高い頻度で遭遇するようになった。そこで今こそ,知識の再確認をすべきと考え,今回は黄斑上膜の最新情報をまとめてみた。
黄斑上膜にどのような印象を持たれるであろう。例を挙げると,良く遭遇する疾患である,なかなか改善することのできない手ごわい疾患,あまり基礎研究の進んでいない分野,手術をしても患者の満足を得られにくい疾患,などであろうか。少なくとも本疾患を,積極的に受け止め治療に取り掛かる眼科医はそう多くはないであろう。しかし,近年の光干渉断層計(OCT)の発達により,黄斑上膜の診断が非常に容易かつ正確になり,疾患の罹患率は変わらないと思うが,診断発見率自体が向上している。これは,画像診断の進歩によるもので,何も黄斑上膜に限ったことではないが,網膜専門医でなくとも比較的容易に本疾患を診断することができるため,眼科医の黄斑上膜に対する関心は高まっているように思う。
従来の報告では,40 歳以上の約4%,すなわち25 人にひとりと算定されているが,80 歳以上の30%以上が黄斑上膜に罹患しているという報告もある。多くの眼科医にとって,黄斑上膜は網膜疾患のなかでも最も身近な疾患であるにもかかわらず,見過ごされてきた印象のある疾患ともいえる。しかし,近年,黄斑上膜疾患のOCT による画像解析の研究や微小視野検査,変視症の定量などを応用したより詳細な診断や治療方法の開発などが進んでいる。そこで,本特集では,黄斑上膜の知りたい点,押さえておくべき点を,この分野での造詣の深い専門家に解説をお願いした。
黄斑上膜に特徴的にみられる変視症に関しては,OCT 画像の特徴を精緻に観察した研究を行っている筑波大学の岡本先生の内容を見ていただけると,そのポイントが非常にわかりやすく解説されている。ついつい網膜表層の変化に気をとられてしまうが,網膜内層の変化を観察することの重要性が理解できる。また,変視症の定量は,既にM-CHARTS が国際的にも有名であるが,この評価に関して,その要点を近畿大学の小池先生と松本先生が詳細に記載している。この検査がいまや黄斑上膜疾患では必須検査であり,どのように検査を行いその何を見れば良いかをきちんと理解してもらいたい。
さて,黄斑上膜には,これまで分層黄斑円孔や偽黄斑円孔などその分類に混乱があった。ところが,最近分層黄斑円孔を2 つに分類する考えが普及しており押さえておくべきポイントである。分層黄斑円孔は良く観察すると黄斑上に黄色の組織を観察でき,特にこれは手術中に確認できるものであり,その実態は不明であるが,黄斑上膜の中でも特徴的な所見であり発症に関与している可能性がある。この点は,関東労災病院の佐藤先生が良くまとめている。また,硝子体手術の適応も最近,大きく変化しているようである。これまで,手術の時期は慎重に判断されていたが,技術の進歩により比較的に早期に手術介入する傾向がある。これは,日本大学の中静先生が豊富なデータをもとに記載している。最後に,基礎研究である。大阪医科大学の池田先生のこれまでの研究の一部を紹介していただき,硝子体内の何等かの変化がトリガーになり,何故黄斑上膜が黄斑部に発症するのかというメカニズムを解説いただいた。非常に面白い内容である。
黄斑上膜はまだまだ未解決な点の残る分野であるが,本特集は少なくとも黄斑上膜疾患の重要なポイントを良く押さえており,是非一読をお願いしたいと思う。
門之園 一明
目次
特集 黄斑上膜を習得する
序論
1. 変視の原因
2. 変視の測定~M-CHARTSのすべてp>
3. 分層黄斑円孔の診断
4. 多角的にみる硝子体手術の適応~視力良好例も含めて
5. 黄斑上膜の成因
綜説
ROCK阻害薬
未熟児網膜症の検査法の実際
機器・薬剤紹介
32.Ngenuity
網膜静脈閉塞症の疑問
疑問15. 抗VEGF剤による視力改善がBRVO>CRVO>糖尿病黄斑浮腫であるのは何故か?
原著
顕微鏡的多発血管炎に合併した虚血性視神経症の1例
兵庫医科大学病院におけるマイボーム腺炎角結膜上皮症の検討
私の経験
特発性黄斑円孔の外網状層の浮腫が一夜の下方視で減少した1例
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