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- 治療 CHIRYO 2023年10月 Vol.105 No.10 明日から始める! ジェネラリストのための転倒予防アプローチ
商品情報
内容
序文
転ばないためにできること,思いつく限り集めてみました
病院の外来において,あるいは一般的に人と会う場でよく使われる「転ばないでくださいね」という言葉は,優しく聞こえるが,一方で無責任である.何より本人が最も「転びたくない」と思っているのに,「すべて自己責任にされているような気がする」からである.さらに,転倒した後に頭部外傷やら骨折やらで受診した方に対し,「どうして転んじゃったの?」などと聞くのも,時に呆れや叱責を含み,ある種の「イジメ」でさえある場合もある.なんとなく上から目線で小僧みたいな若い医者にそんなふうに言われたりしたら,初老に至った筆者だったら「転んで何が悪いんだ!」などと逆ギレしそうである.
赤ちゃんが成長して歩行を獲得していく過程においては「転んで育つ」ことに夢や希望,たくましさや温かさを感じるというのに,一定年齢以上の「転倒」には全くよい要素を感じない.「転倒したけれども,運命の人が助け起こしてくれて,そこからロマンスが始まった」みたいなおとぎ話は現実には限りなく少ない.整形外科ベイストプライマリ・ケア医である筆者は,外来から在宅まで転倒・骨折患者さんに日々めぐり合い続けている.「人の不幸を飯のタネ」にしてしまっている自分だけれども,いやだからこそ,不幸せの元である「転倒」を撃退したい.
「転ばない」ためには何が必要か? ……頭がクリアであればいい?/足が丈夫であればいい?/足元の段差が減ればいい?/よい杖があればいい?/いつでも助けてくれる「ナイスな人」がすぐ見つかる環境がいい? 本特集では保健・医療・介護・福祉業界の方を中心に「思いつく限りの人びと」に転倒予防のアプローチをご執筆いただいた.その百花繚乱ぶりを堪能させていただいて,「おとぎ話」に代わる明日からの幸せへの道を探りたい.
〔編集幹事〕山梨市立牧丘病院
古屋 聡
目次
ジェネラリストが考える転倒予防
総合診療医が考える転倒予防(岡本雄太郎)
リハビリテーション医が考える転倒予防(秋本知則)
場所から考える転倒予防
病院(病棟)で考える転倒予防(安部 幸)
施設で考える転倒予防(宗 紘史,他)
自宅で考える転倒予防(寺本千秋)
地域で考える転倒予防(花戸貴司)
○○から考える転倒予防
転倒予防の「推し筋」と「推しトレーニング」by ChatFAS(friends,association,society)(古屋 聡)
脳から考える転倒予防(北村 立)
口から考える転倒予防(坂野さおり)
コミュニケーションから考える転倒予防(辰巳郁子)
薬から考える転倒予防(宇野雅樹)
栄養から考える転倒予防(小川豊美)
排泄から考える転倒予防(榊原千秋)
道具から考える転倒予防(伊藤貴子)
環境から考える転倒予防 (内田忠夫)
転倒予防の作戦
ケアから取り組む転倒予防(鈴木 真)
住民の取り組みとしての転倒予防(川村啓子)
仮想現実(VR)技術を用いた新しい転倒予防(原 正彦)
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書籍情報
- ISBN:9784009010510
- ページ数:140頁
- 書籍発行日:2023年10月
- 電子版発売日:2023年9月22日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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