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Medical Practice 2015年臨時増刊号 病態生理と症例から学ぶ 輸液ガイド
Medical Practice編集委員会 (編) / 内田 俊也 (特任編集委員) / 文光堂
商品情報
内容
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序文
─分かり易く,すぐに役立つ最新の実践必携版を目指して─
輸液療法は,正しく行われれば必ず効果を発揮する治療法の一つです.古くはコレラ罹患時の重篤な脱水症に対して行われるようになった輸液は,その適用範囲が単なる補液にとどまらず,治療としての輸液にまで広がりを見せています.水電解質代謝異常,酸塩基平衡異常を是正する輸液も多くの実地診療で取り入れられています.人口の高齢化や種々の合併症と相まって栄養輸液の機会も増えています.輸液はまさしく「全身を診る臨床」の場面では不可欠な治療手段です.このように輸液は実地診療の幅広い場面において必要となる治療法ですが,その基本を理解するためには体液生理学,腎生理学,水電解質学,酸塩基平衡学,栄養学などの基本的知識も必要とするため,正しい輸液を行うためのハードルは意外と高いものと思われます.
本書は,これまで好評を博してきた「輸液ガイド」(1995 年)や「輸液実践ガイド」(Medical Practice 2000 年臨時増刊号),さらには「第一線医師・研修医・コメディカルのための新・輸液ガイド」(Medical Practice 2006 年臨時増刊号)を土台に全面改訂し,好評を頂いた内容は残し,さらに臨床医学の進歩や皆様からのフィードバックをもとに改正し,より充実したものとして企画しました.水電解質や酸塩基平衡に関する基本的な理論は,勉強した直後はある程度理解できたつもりになっても,応用力がついたかどうかまでは不安な一般医家が多いと聞きます.そのため,第1 章の「知っておきたい水・電解質輸液の基礎知識」においては基本理論の体系づくりを図り,第2 章の「身につけておきたい水・電解質輸液の基本手技」においては,実際的な輸液のメニューの立て方やモニタリングの原理についてまとめました.栄養輸液についても,第3 章「栄養輸液に必要な基礎知識と手技」にまとめました.第1 章から第3 章においては,もっとも重要なメッセージを“キーポイント”として冒頭に記載しました.本書の大半を占める第4 章の「症例から学ぶ輸液療法とその管理の実際」では執筆者の各先生方に,実際に経験した症例をもとに鑑別診断や病態生理を考察し,治療としての輸液をどのように選択しかつ実行したかを,流れに沿った小見出しに従い,図表を駆使してとても分かり易く解説して頂きました.実地診療で想定されるほとんどすべての状況が網羅されていると思います.各症例の最後にある“明日からの診療に役立つひと言”は,最低限肝に銘じておくべき言葉として心にとどめることができます.
目次をご覧頂きましたら一目瞭然のように,本書は本邦の第一線で活躍されている著名な先生方に単独もしくは共同で執筆して頂いていますので,各執筆者の哲学が反映されていることも本書の特長の一つです.先生方には改めまして多忙な時間を割いてご執筆頂き感謝いたします.まさにUp─to─date で最高の,輸液に関するハンディーな実践書に仕上がったと自負しております.本書を実地診療に必要な輸液療法のすべてを網羅したツールとして,実地臨床家の座右において頂き,広く活用して頂ければ執筆者および編集者の望外の喜びです.
2015年4月
編集者を代表して
内田 俊也
帝京大学医学部内科
目次
第1章 知っておきたい水・電解質輸液の基礎知識
1.体液生理学の基礎知識─水・電解質の分布とバランス─
2.脱水症と浮腫のすべて
3.輸液を理解し実践するための基礎知識─酸塩基平衡とその異常─
4.輸液の原理と基本─安全な輸液を行うために─
5.輸液の必要な患者とその診断法─特に脱水症について─
6.輸液の必要な患者とその診断法─脱水症以外─
7.薬剤・医原性の水・電解質異常とその臨床
8.他科からのコンサルトに必要な水・電解質と酸塩基平衡の知識
第2章 身につけておきたい水・電解質輸液の基本手技
1.輸液製剤─シンプルに理解する輸液の種類─
2.水・電解質の欠乏量の推定法と輸液による是正法─難しい計算を簡単に─
3.輸液ルートの選択・確保法・投与速度とバランスシートの取りかた
4.基本的輸液の進めかた─開始時輸液と維持輸液の実際─
5.緊急・救急輸液法の行いかた
6.輸液療法の管理とモニタリングの実際
7.輸液の効果判定と計画の修正法
8.おかしやすい輸液過誤
9.注射薬の混合調製方法と注意点
10.輸液における栄養管理の理論と実際
11.経口補水療法の行いかた
第3章 栄養輸液に必要な基礎知識と手技
1.栄養輸液療法の対象,種類と選びかた
2.末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)からの高カロリー輸液
3.高カロリー輸液製剤─特徴と選択─
4.高カロリー輸液の処方と組み立てかた─開始時輸液と維持輸液─
5.高カロリー輸液の実際と効果の判定
6.高カロリー輸液の配合禁忌,合併症,副作用とその予防,対策
7.末梢静脈栄養の実際
8.周期的高カロリー輸液(cyclic TPN)の目的と導入法
9.在宅中心静脈栄養法の実際
10.経腸栄養法の実際
第4章 症例から学ぶ輸液療法とその管理の実際
1.脱水症の輸液療法と溢水の対策
2.ショック患者の輸液療法
3.低ナトリウム血症と高ナトリウム血症の是正法と輸液管理
4.低カリウム血症と高カリウム血症の是正法と輸液管理
5.低カルシウム血症と高カルシウム血症の是正法と輸液管理
6.低クロール血症と高クロール血症の是正法と輸液管理
7.低リン血症と高リン血症の是正法と輸液管理
8.低マグネシウム血症と高マグネシウム血症の是正法と輸液管理
9.ケトアシドーシスと高血糖高浸透圧昏睡の輸液療法
10.乳酸アシドーシスの輸液療法
11.代謝性アルカローシスの輸液療法
12.浮腫・腹水のある患者への輸液法
13.低蛋白血症および低栄養状態にある患者の輸液法
14.急性腎不全患者への輸液法
15.慢性腎炎,ネフローゼ症候群患者の輸液法
16.慢性腎不全患者の輸液法
17.血液透析患者と腹膜透析患者の輸液法
18.急性肝炎・肝不全患者の輸液法
19.慢性肝炎,肝硬変,慢性肝不全患者の輸液法
20.下痢,嘔吐,腸閉塞患者の輸液法
21.呼吸不全患者の輸液療法
22.脳血管障害患者の輸液法
23.脳浮腫・頭蓋内圧亢進の是正輸液法
24.糖尿病患者の輸液法
25.SIADH,尿崩症患者の輸液療法
26.急性心筋梗塞患者の輸液法
27.心不全患者の輸液法
28.精神科疾患における水電解質異常に対する治療の考えかた
29.がん患者の輸液法と栄養法
30.末期がん患者の輸液療法と栄養管理
31.救急患者および出血患者の輸液法
32.熱傷患者の急性期輸液療法
33.外傷患者,多臓器不全患者の輸液,栄養管理
34.中毒患者の輸液と強制利尿法
35.熱中症患者の輸液療法
36.高齢者の輸液療法と注意点
37.小児の輸液法と注意点
38.新生児・未熟児の輸液法
39.妊産婦,妊娠高血圧症候群(旧妊娠中毒症)患者の輸液法
40.術前,術中, 術後患者の輸液法
41.在宅医療における輸液管理
付 録
輸液に必要な単位,数値および参照値
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書籍情報
- ISBN:9784011303200
- ページ数:394頁
- 書籍発行日:2015年4月
- 電子版発売日:2020年6月24日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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