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Medical Practice 2022年9月号(39巻9号)心不全~心不全パンデミックをどう乗り越えるか?

  • ページ数 : 168頁
  • 書籍発行日 : 2022年9月
  • 電子版発売日 : 2022年8月26日
2,860
(税込)
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商品情報

内容

特集テーマは「心不全~心不全パンデミックをどう乗り越えるか?」.記事として,[座談会]心不全診療における病診・病病連携のポイント,[総説]急性・慢性心不全診療ガイドラインをどう診療に活かすか,[セミナー],[トピックス]増加しているがん治療関連心機能障害(CTRCD)とは何か?,[この症例から何を学ぶか]著明なreverse remodelingを達成した拡張型心筋症の一例,[One Point Advice],[知っておきたいこと ア・ラ・カルト] 他を掲載.

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序文

心不全
心不全パンデミックをどう乗り越えるか?

わが国において心不全患者は現在約120 万人おり,既に総人口が減少傾向にあるにもかかわらず少なくとも2035 年までは増え続けると推定されていることから,“心不全パンデミック”と呼ばれている.心不全患者急増の第一の原因は高齢化であるが,もう一つの原因は,心不全があらゆる循環器疾患の終末像であるためである.心不全になる代表的な疾患として弁膜症があるが,患者数は現在約200 万人であり,やはり高齢化によって増加している.さらに心筋梗塞などの虚血性心疾患患者が80 万人,心房細動患者は100 万人,成人先天性心疾患患者は50 万人,さらに高血圧有病者に至っては4, 300 万人である.また心不全の高いリスクである糖尿病が強く疑われる人は1, 200 万人,慢性腎臓病患者は1, 300 万人である.

しかし一方で,心不全ほど治療法が進歩している疾患も少ない.多くの大規模臨床試験が,β遮断薬,ACE 阻害薬/ARB,ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬などの薬剤によって心不全患者の生命予後が改善されることを証明している.さらに最近約20 年ぶりに新しい心不全薬が4 種類も登場した.

そこで“心不全パンデミック”時代の心不全診療において重要なことは2 点である.まずは心不全を発症しないためにステージA, B のリスクの段階での生活習慣の管理と治療,つまり発症の予防である.次に心不全発症後ステージC における的確な診断と最適な治療による重症化予防である.例えば虚血性心疾患や弁膜症,二次性心筋疾患などによる心不全であれば,心不全の原因を治療することによって予後の改善が望める.またもし明らかな原因が除去できない場合でも,最適な治療法を選択することによって生命予後が大きく変わるのが心不全である.この2 点を達成するために重要となるのは,専門医ばかりでなく多くの医療関係者に心不全についてよく理解していただくことと,専門医,かかりつけ医,看護師,理学療法士など多職種間の連携である.この点を考慮して本特集を企画した.


小室一成
東京大学大学院医学系研究科循環器内科学

目次

【特集】

扉 小室一成

座談会

 心不全診療における病診・病病連携のポイント

 出席者:小室一成・水野健彦・廣井透雄・波多野 将

総説/心不全をガイドラインに沿って的確に診断し最適な治療を行う

 急性・慢性心不全診療ガイドラインをどう診療に活かすか─心不全診療の総論 筒井裕之

 心筋症診療ガイドラインのポイント─特発性と二次性を見分ける 北岡裕章

セミナー/心不全とは何かをよく理解したうえで診断し治療する

 心不全の新しい定義と分類─急性と慢性,左心と右心,駆出率による分類 山本一博

 心不全パンデミックとは何か?─心不全の疫学を理解する─後岡広太郎ほか

 心不全発症の分子機序はどこまで解明されたか─病態の理解を診療に役立てる 森田啓行

 どのような場合に心不全を疑い検査をするか─問診の仕方,身体所見の取り方とバイオマーカーなど 野木一孝ほか

 心機能をどう評価するか─画像検査,特に心エコーについて 中川頌子ほか

 心不全をどう予防するか─心不全は4回予防のチャンスがある 原田睦生

 弁膜症性心不全をどう治療するか─急増する大動脈弁狭窄症と僧帽弁閉鎖不全症 日置紘文ほか

 心房細動と心不全の密接な関係─心房細動をいかに見つけ治療するか 近藤秀和ほか

 成人先天性心疾患の課題─的確な診断と専門医への紹介のタイミング 赤木禎治

 心不全療養指導士制度とは何か?─真のチーム医療を達成するために 眞茅みゆき

トピックス

 心不全の原因として注目される心アミロイドーシスの新しい診断法と治療法 遠藤 仁

 増加しているがん治療関連心機能障害(CTRCD)とは何か? 岡 亨

治療/新しい心不全治療の考え方

 GDMT(guideline-directed medical therapy)を実践する─ACEI/ARB/ARNI,β遮断薬,MRAの最適な使用法 中村牧子ほか

 新しい心不全薬をどう使うか?─イバブラジン,SGLT2阻害薬,ベルイシグアト 多田篤司ほか

 さまざまな利尿薬を使い分ける─至適なタイミングと使い分け 猪又孝元

 植込み型除細動器治療,心臓再同期治療の適応とは?─ICD,CRTの適応とその治療成績 矢野健介ほか

 心臓リハビリテーションの重要性─運動・生活指導・カウンセリング 明石嘉浩

 補助人工心臓による長期在宅治療とは何か?─destination therapyの適応と課題 中本 敬ほか

この症例から何を学ぶか

 著明なreverse remodelingを達成した拡張型心筋症の一例 網谷英介

Self-assessment test

【連載】

One Point Advice

 メディカルイラストレーションと術前オペレコの作成 鈴木 裕

 高齢者の健康寿命延伸を目指した包括的アプローチ─ICOPE 荒井秀典

 たかが高血圧,されど高血圧 齋藤重幸

 感染症のとらえ方,臨床の現場と公衆衛生(疫学)との違い 加來浩器

 忘れてならない薬剤性肝障害 日野啓輔

 ブレインハートチーム診療 豊田一則

 コロナ禍におけるHIV感染症と梅毒の動向 岡本 耕

 早期膵癌はどこにいる? 竹中 完

今月の話題

 医療・医学研究への患者・市民参画(PPI)とは何か 武藤香織

知っておきたいこと ア・ラ・カルト

 ロイス・ディーツ症候群 八木宏樹ほか

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書籍情報

  • ISBN:9784011303909
  • ページ数:168頁
  • 書籍発行日:2022年9月
  • 電子版発売日:2022年8月26日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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