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- AGP活用 インスリン治療 高血糖 低血糖を見逃さない
商品情報
内容
インスリン治療20症例のAGPの血糖変動パターンを,指導医が研修医や看護師との対話を通し,3ステップで視覚的に読み解き,インスリン投与のタイミング,量や種類の選択といった注意すべきポイントや具体的な対応について,豊富な経験に基づいた考えかたやとらえかたを提供.明日からの糖尿病診療とケアに役立つ一冊.
序文
はじめに
1999年から,米国で発売されてきたCGM(Continuous GlucoseMonitoring)機器ですが,その後5年を過ぎても,わが国において承認される日は到来しませんでした.臨床上どうしてもこの機器が必要だと思い,われわれが半年がかりで個人輸入を開始したのは2006年のことでした.当時,100%近い人から「CGMって何?」という反応が返ってきたのを,今でも鮮明に覚えています.
その後,多くのかたの働きかけやサポートにより,2009年10月にようやくわが国でもCGM機器が承認され,2010年4月に診療報酬点数が決定されました.また,使い勝手が向上した機器の登場により,近年,CGMは全国に急速に普及し,学会発表や臨床研究で使用される場面を多々目にするようになりました.
わが国において,2016年に新たな機器が承認されました.この機器は,センサーに読み取り機をかざして,測定値を表示させる動作から,FGM(Flash Glucose Monitoring)とよばれています.
FGM機器の特徴は,非常に簡単に操作できるだけではなく,AGP(Ambulatory Glucose Profile)という測定結果のサマリーを示してくれることです.AGPは,CGMで得られた血糖変動を的確に評価する際に,非常に強力なツールになると信じています.
本書では,インスリン投与が必須である1型糖尿病患者さん20症例のAGPにおいて,どこに着目し,どのような方法で対応すべきか,指導医と研修医,看護師との会話形式で,気軽に読んでいただけるようにまとめました.
また,AGPを活用することにより,従来のインスリン治療に関する書籍では,決して踏みこめなかったであろう,インスリン投与量の細かな調整方法,インスリンの種類の使い分けなど,実際の治療におけるコツを,筆者のこれまでの経験に基づき,できるだけ盛りこむように腐心しました.
本書が,
●糖尿病診療に携わる医師ならびに医療スタッフが,低血糖・高血糖そして血糖変動を的確に評価すること
●インスリン治療を行っている患者さんの血糖コントロールが,低血糖のリスクを増やすことなく改善されること
に少しでも貢献できれば幸いです.
2017年4月
西村 理明
目次
序論
1 血糖コントロールが安定してみえる症例でも...?
2 追加インスリンの最適化とは?
3 間食の現況を把握する
4 食後の血糖上昇の背景を探る
5 基礎インスリンと追加インスリンを最適化する
6 解決すべき点に優先順位をつける
7 追加インスリン量の最適化をどうするか?
8 夕食から就寝前・夜間の血糖変動を是正する
9 夜間低血糖の原因を見きわめる
10 順番にひとつずつ解決? それとも一度にすべて解決すべき?
11 高血糖と低血糖のビミョ〜な関係
12 基礎インスリンを変更すべき?
13 血糖値の平たんな推移が意味することとは?
14 インスリンを増量するときに気をつけるポイントは?
15 食事のタイミングが一定でないときの対応策は?
16 基礎インスリンの効果切れを見抜くには?
17 CSIIにおける治療変更時の留意点とは?
18 CSIIにおける基礎インスリンの増減のポイントとは?
19 CSIIにおける基礎インスリンの調整の極意とは?
20 CSII使用時の複雑な課題に順番をつけて解決するには?
付録:新しい血糖測定器 FGM
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書籍情報
- ISBN:9784525236816
- ページ数:131頁
- 書籍発行日:2017年6月
- 電子版発売日:2019年3月8日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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