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- 上 薬剤師業務の基本[知識・態度]第3版
商品情報
内容
写真や図が豊富でわかりやすいと薬学生,新人薬剤師に大好評の教科書を,改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応して改訂!CBT対策に役立つ演習問題も掲載!過去の薬剤師国家試験の出題内容も反映.
あわせて読む → 下 調剤業務の基本[技能]第3版
序文
序
平成31年度から改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムによって,薬剤師としての実務教育が開始される.6年制薬学教育が取り入れられてから知識だけでなく技能や態度にも重点を置いた教育が行われている.残念ながら4年制の時代には,この技能や態度をわかりやすく解説したものがほとんどなかった.しかし医学ではイラストを多用した書籍によって手技までもがわかりやすく解説されていた.それが「臨床研修イラストレイテッドシリーズ」(羊土社)であった.はじめて見たとき私は大変ショックを受け,医学と薬学の技能に対する歴史の差を感じた.それからまもなく羊土社から「ビジュアル薬剤師実務シリーズ」発刊の話をいただき,いよいよ薬学も医学と同じような教育ができると確信した.そして6年制の学生が実務実習に行く前に,初版を創刊することができた.
2008年10月に発刊された本シリーズは,コンセプトであるビジュアルつまりイラストや写真を多用することでそれまでの教科書の概念を超え,多くの薬学部で教科書として採用いただくだけでなく,実務に就かれている薬局や病院の薬剤師にも購入していただいた.初版からまもなく10年を迎えようとしている.今回はコアカリが改訂されたのを機に,それに準拠するだけでなく最新の薬剤師業務を解説することとした.そのために執筆者にも最新の現場業務をこなしている薬剤師に加わっていただき,大学内での教育と現場での業務がより近いものとなった.それは学生が実務実習に出たときにもギャップを感じることなくスムーズに実務を理解することに繋がると確信している.
このシリーズの初版を発刊してからの時代の変化は著しく,東日本大震災を契機に災害時における薬剤師の活動,登録販売者の出現,後発医薬品の促進,フィジカルアセスメントの普及,一般用医薬品のリスク分類や要指導医薬品の出現など薬剤師にとって新たな対応が迫られている.さらに社会の変化も著しく,地域包括ケアシステムへの推進に伴い,薬局も「モノから人へ」,「病気の治療から予防へ」とシフトすることとなる.本書はそのような社会変化にも対応できるようにした.そして本書の特色のビジュアル面においてはQRコードにスマートフォンをかざすことによって動画の視聴も可能とした.これにより写真では難しかった微妙な動きやタイミングなどが理解できるものと思う.さらに今回の改訂では,薬剤師国家試験の過去出題箇所を下線で表示し,学生が国試に向けても効果的に学習できるように工夫した.
このたびの改訂第3版を発刊するにあたり,病院部門の監修者の平井みどり先生をはじめ執筆者全員が旧シリーズの改訂ではなく新しいシリーズとして取り組んでいただいたことに深く感謝する.
最後に羊土社編集部の秋本佳子氏,林理香氏に心より感謝する.
2017年9月
編者を代表して
上村直樹
目次
第1章 薬剤師業務の変遷と今後の展望
1.病院薬剤師【平井みどり】
1.病院・病棟と薬剤師の歴史をふり返る
2.病院薬剤師業務の移り変わり
3.これからの病院薬剤師
2.薬局薬剤師 【上村直樹】
1.薬局薬剤師業務の変遷
2.これからの薬局薬剤師をとり巻く環境
3.これからの薬剤師に求められるもの
4.地域包括ケア
第2章 薬剤師倫理と態度【下平秀夫】
【下平秀夫】
1.医療の担い手としての倫理規範
2.身だしなみ・言葉づかい
3.薬局に関する法令
4.守秘義務・個人情報の保護
5.人を対象とする医学系研究に関する倫理指針
6.利益相反(COI)
7.病院薬剤師に求められる倫理とは
第3章 薬剤師業務
1.病院 【奥山 清】
1.病院薬剤師の業務と役割
2.病院薬剤師の心得
3.病棟業務
4.チーム医療
5.治験管理業務と市販後調査
6.専門薬剤師
7.院内委員会
8.薬薬連携
2.薬局 【下平秀夫】
1.医薬分業とかかりつけ薬剤師・薬局
2.薬局薬剤師の役割
3.薬局業務運営ガイドライン
4.構造設備
5.薬局開設者
6.管理薬剤師
7.調剤録
8.調剤報酬と保険請求
9.薬局の地域医療連携
第4章 服薬指導
1.服薬指導【高橋 寛】
1.服薬指導とは
2.服薬指導時の態度
3.服薬指導の手順
2.薬歴管理【高橋 寛】
1.薬歴とは(薬歴管理の意義)
2.薬歴管理の目的
3.薬歴の形式
4.薬歴簿の記載内容
5.薬歴の記載方法
6.薬歴簿の保管・管理について
7.薬歴を用いたリスクマネジメント事例
3.お薬手帳【高橋 寛】
1.お薬手帳とは
2.お薬手帳の利点
3.お薬手帳に記載する事項
4.その他の工夫
4.患者への情報提供【高橋 寛】
1.患者が必要としている情報
2.薬剤情報提供書
5.注意を要する疾患,小児,妊婦・授乳婦,高齢者への服薬指導【高橋 寛】
1.注意を要する疾患について
2.小児への服薬指導
3.妊婦や授乳婦への服薬指導
4.高齢者への服薬指導
第5章 医薬品管理
1.医薬品管理の目的,意義【奥山 清】
1.医薬品管理とは
2.施設による違い
2.品質管理【奥山 清】
1.保存条件
2.医薬品の有効期限
3.法的な規制
4.医薬品情報と安全管理
3.在庫管理【奥山 清】
1.在庫管理とは
2.在庫管理業務の流れ
3.保険薬局と病院,施設規模による在庫管理の違い
4.(保険)薬局における適正在庫の確保
5.医薬品卸業者とMS
6.(保険)薬局における在庫管理システム
7.他薬局への分割販売(零売)
4.法的管理が義務付けられている医薬品【花島邦彦,奥山 清】
1.規制医薬品とは
2.劇薬
3.毒薬
4.麻薬
5.覚せい剤原料
6.向精神薬
7.特定生物由来製品
第6章 医薬品情報管理
1.医薬品情報管理の意義と目的 【若林 進】
2.病院における医薬品情報管理─医療従事者向け情報を中心に【若林 進】
1.医薬品情報の収集
2.医療関係者からのQ&A(受動的情報提供)
3.医療関係者への情報発信(能動的情報提供)
4.患者への情報提供
5.副作用報告制度
3.薬局における医薬品情報管理─患者向け情報を中心に【下平秀夫 】
1.薬局における医薬品情報業務の特徴
2.薬局が利用する主な情報源
3.薬局に備える主な書籍
4.医薬品情報に関わるWebサイト
5.薬局が行う情報提供
6.セルフメディケーション情報
第7章 リスクマネジメント
1.リスクマネジメントとは 【伊藤由紀】
2.ハイリスク薬管理 【伊藤由紀】
1.ハイリスク薬とは
2.ハイリスク薬の薬学的管理指導
3.ハイリスク薬の薬剤服用歴管理指導の業務手順と方法
3.調剤過誤防止・インシデント報告【伊藤由紀】
1.調剤過誤防止
2.ハインリッヒの法則
3.インシデント報告
4.調剤過誤の実際
5.調剤過誤および調剤事故の原因
6.患者も味方に
7.リスク回避の立案および実施
8.調剤の過程における具体的な調剤過誤防止例について
4.医療安全【丸山桂司】
1.薬局における安全管理体制
2.病院における安全管理体制
5.感染制御 【丸山桂司】
1.感染制御の基本
2.院内感染(医療関連感染)対策
3.アウトブレイクの考え方と対応
第8章 病棟業務【永田将司】
【永田将司】
1.薬剤師の病棟業務の目的と病棟専任薬剤師の役割
2.入院患者に対する病棟業務の実際- POS の導入-
3.その他の病棟業務
第9章 薬学的管理
1.代表的な8疾患(がん,高血圧症,糖尿病,心疾患,脳血管障害,精神神経疾患,免疫・アレルギー疾患,感染症)【根岸健一】
1.がん
2.高血圧症
3.糖尿病
4.心疾患
5.脳血管障害
6.精神神経疾患
7.免疫・アレルギー疾患
8.感染症
2.がん化学療法施行患者に対する薬学的管理(病棟)【鈴木貴明】
1.処方箋の監査(化学療法レジメンの監査)
2.薬剤管理指導
3.外来化学療法における適切な薬学的管理 【青山隆夫】
4.急性期医療(救急医療・集中治療・外傷治療等)における薬学的管理【髙梨 愛】
1.急性期医療の現場体制
2.急性期医療における薬剤師の業務
3.救急医療における薬学的管理
4.集中治療における薬学的管理
5.周産期医療・小児医療の薬学的管理 【小高賢一】
1.周産期医療における薬学的管理
2.小児医療における薬学的管理
6.臨床検査値の活用 【赤木祐貴】
1.主な臨床検査値
2.臨床検査値の変化と使用医薬品の関連性
3.院外処方箋に臨床検査値を印字する意義
7.薬物投与プロトコールやクリニカルパスの利用 【下村 斉】
1.プロトコールに基づく薬物治療管理(PBPM)
2.クリニカルパスの活用
第10章 薬局に特殊な業務
1.休日・夜間・緊急災害時対応【水 八寿裕】
1.休日・夜間対応
2.緊急災害時対応
2.学校薬剤師【塚原俊夫】
1.学校薬剤師の歴史
2.学校薬剤師の職務について
3.薬局製剤・漢方製剤【塚原俊夫】
1.薬局製剤とは
2.具体的な薬局製剤
3.薬局製剤のはじまり
4.薬局製剤の製造販売において守るべき法律項目と義務
5.薬局製剤の要件について
6.代表的な薬局製剤を作成してみよう
7.薬局製剤の品質管理
8.薬局製剤の販売について
9.薬局製剤のもつ意味について
4.ドーピング防止活動【塚原俊夫】
1.ドーピングとは
2.ドーピング防止活動
3.うっかりドーピングを防ぐためには
4.スポーツファーマシスト
5.禁止物質・禁止方法について
6.これからのスポーツファーマシストに期待されること
第11章 セルフメディケーションの支援
1.プライマリ・ケア,セルフメディケーションとは【鹿村恵明】
1.プライマリ・ケアとは
2.セルフメディケーションとは
2.要指導医薬品・一般用医薬品の定義,スイッチOTC医薬品とダイレクトOTC医薬品【鹿村恵明】
1.要指導医薬品・一般用医薬品とは
2.スイッチOTC医薬品とダイレクトOTC医薬品
3.顧客(来局者)応対のシミュレーション
3.リスク分類と法律【鹿村恵明】
1.要指導医薬品・一般用医薬品の販売形態
2.医薬品の分類
3.要指導医薬品・一般用医薬品のリスク区分,販売方法,対応者
4.情報提供,陳列方法
5.薬局における掲示事項(要指導医薬品・一般用医薬品関係)
4.副作用防止(一般用医薬品)【塚原俊夫】
1.一般用医薬品による副作用報告
2.おさえなくてはいけない副作用
3.一般用医薬品の副作用と添付文書
4.副作用が起こった場合の対処について
5.医薬部外品・化粧品 【塚原俊夫】
1.医薬部外品
2.化粧品
6.機能性食品【塚原俊夫】
1.特定保健用食品(特保)
2.栄養機能食品
3.機能性表示食品
7.医療機器【塚原俊夫】
8.毒物・劇物 【塚原俊夫】
1.貯蔵
2.譲渡・販売
3.情報の提供義務(SDS)
4.事故・盗難の際の措置
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書籍情報
- ISBN:9784758109376
- ページ数:324頁
- 書籍発行日:2017年11月
- 電子版発売日:2024年12月26日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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