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エキスパートが教える運動器エコーの見かた 上肢~診療の鍵となる着眼点と所見の解釈

  • ページ数 : 197頁
  • 書籍発行日 : 2022年7月
  • 電子版発売日 : 2022年7月27日
7,700
(税込)
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商品情報

内容

運動器エコー画像をどう見て、どう診断や治療に活かすか.典型的な所見の見かたを解説するだけでなく、実際に集められた診療の疑問への解説もQ&A形式で掲載.エキスパートの考え方がわかる1冊.

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
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序文

編集の序


私がはじめて運動器エコーに出合ったのは,13年ほど前のこと.その頃の私は,育児と仕事,両方とも中途半端だと感じながらも目の前のことをなんとかこなす日々を送っていた.ある日探しものをしていて外来の倉庫に足を踏み入れた時,布がかけられた装置を見つけ,「なんだろう?」と思って布をとってみると,そこにエコーあった.

当時外来でエコー検査をしている先生など見たことがなく,どうしてここにエコーがあるのかわからなかった.しかし電源を入れると作動し,プローブを身体に当ててみると何か映っているような…….その時,使えるのに使われてない装置が自分と被る気がしてとても愛おしく思えた.そこから運動器エコーについて学べる場を探し勉強を始めた.使い方を教わり,はじめて肘の骨・軟骨が目の前で描出できたときはとても感動した.“そのときの感動を多くの人に伝えたい”私の原動力はそこにあるのかもしれない.

さて,整形外科診療の中で,画像検査というものはどこか別の部屋に行って撮影してくるもの,という認識かもしれないが,エコー検査ではリアルタイムに目の前で身体の中を見ることができる.装置やプローブの改良が進み,画像は高画質化して組織の細かいところまで描出できるようになった.しかも動きも見ることができ,その情報量の多さは,近年多くの先生方が実感していることと思う.また,エコー検査は,画像検査でもあるけれど,コミュニケーションの一端を担ったり,触診の一部だったりもする.さらに診断のみならず治療の質を上げるモダリティーであり,単なる検査装置に留まらない,患者さんとの信頼関係を築くための必要不可欠なツールだと思っている.

本書は,各領域のエキスパートの先生方の熱い思いが詰まった言葉の結晶である.というのも,単なる執筆依頼から始まった書籍ではなく,エキスパート,若手医師,編者がweb座談会で集い,日常診療で感じる疑問やその答えをたくさん聞かせていただき,その中でエキスパートならではの着眼点,コツ,技など,読者に必ず役立つと考えた会話を文字にしてある.いわゆる依頼原稿による解説とはちょっと違った,本当の胸のうちを明かしていただいたエキスパートの先生方には心から感謝している.

1つでいいから人に頼られる仕事を身につけたいと願っていた私をここに導いてくれた多くの人たちに感謝し,今後もさらに発展していく医学の通過点ではあるが,新しいスタイルで完成したこの書籍をみなさまにお届けできることを非常に嬉しく思う.


2022年6月

広島大学大学院医系科学研究科 運動器超音波医学共同研究講座
中島祐子

目次

編集の序[中島祐子]

第1章 頚部~腕神経叢

1)肋骨骨折[面谷 透]

2)胸郭出口症候群[面谷 透]

第2章 肩

1)肩関節に対するエコーの基本走査[岩本 航]

2)肩腱板断裂(滑液包炎)[岩本 航]

3)上腕二頭筋長頭腱炎・断裂・脱臼[岩本 航]

4)石灰沈着性腱板炎[岩本 航]

5)肩鎖関節炎・変形性肩鎖関節症[岩本 航]

6)肩関節唇損傷[岩本 航]

第3章 肘

1)内側上顆炎[宮武和馬]

2)外側上顆炎[宮武和馬]

3)肘内障[宮武和馬]

4)上腕骨小頭離断性骨軟骨炎[宮武和馬]

5)内側上顆障害[宮武和馬]

6)内側側副靱帯損傷[宮武和馬]

7)尺骨神経障害[宮武和馬]

8)特発性前・後骨間神経麻痺[中島祐子]

第4章 手関節

1)橈骨遠位端骨折[岩倉菜穂子]

2)舟状月状骨靱帯損傷[岩倉菜穂子]

3)尺側手根伸筋腱鞘炎[岩倉菜穂子]

4)ドケルバン病[岩倉菜穂子]

第5章 手部

1)ばね指(屈筋腱腱鞘炎)[岩倉菜穂子]

2)つき指[岩倉菜穂子]

3)手指腱断裂[中島祐子]

4)手根管症候群[中島祐子]

5)神経損傷[中島祐子]

第6章 腫瘍

1)脂肪腫[武内章彦]

2)神経鞘腫[武内章彦]

3)ガングリオン[武内章彦]

4)その他の軟部腫瘍[武内章彦]

5)良・悪性鑑別[武内章彦]

第7章 関節リウマチ

1)関節リウマチ[岡野匡志]

2)関節リウマチと鑑別が必要な疾患[岡野匡志]

索引

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書籍情報

  • ISBN:9784758111928
  • ページ数:197頁
  • 書籍発行日:2022年7月
  • 電子版発売日:2022年7月27日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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