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- 実験医学別冊 決定版 ウイルスベクターによる遺伝子導入実験ガイド
商品情報
内容
「ウイルスベクターを使ってみたい」「もっと高度な研究をしたい」という方必携の実験書.各種ウイルスベクターの選択から,マウスや霊長類への遺伝子導入,神経活動解析・遺伝子治療などへの応用まで,徹底紹介!
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序文
序
2020 年は新型コロナウイルスの感染拡大により,日本の学会も大きな影響を受けた.このような事態が起こる前の2019 年7 月末,茹だるような暑さの新潟(朱鷺メッセ)でNEURO2019(日本神経科学学会と日本神経化学会の合同大会)が開催された.その初日に革新脳ウイルスベクターワーキンググループのミーティングを行い,今回の企画が生み出された.革新脳とは2014 年度から開始された日本医療研究開発機構(AMED)の大型プロジェクト「革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト」で,主に霊長類(マーモセット)の高次脳機能を担う神経回路の全容を解明することにより,ヒトの精神・神経疾患の克服や情報処理技術の高度化に貢献することを目的としている.
近年,CRISPR-Cas9 法などのゲノム編集技術が開発され,世界中で爆発的な勢いで遺伝子改変マウス/ ラットが作出されている.一方,霊長類の遺伝子改変は一部の施設で国家プロジェクトとして推進されているが,一般の研究室で試みることは費用,飼育スペース,期間,人員などあらゆる面から現状ではきわめて困難である.これに代わる方法として,齧歯類を中心に目覚ましい発展を遂げるウイルスベクターの霊長類への応用が注目されるようになった.革新脳では2018 年10 月にウイルスベクターコアが設置され,本書の編者である3 名の研究室が運営を担当している.これまでに(2020 年9 月現在)革新脳参画機関を中心に320 件あまりのウイルスベクターを配布している.ウイルスの種類は,種々の血清型アデノ随伴ウイルスを中心に,逆行性・順行性レンチウイルス,シンドビスウイルスなど多岐にわたる.また用途はカルシウムセンサーを含む蛍光タンパク質発現,オプトジェネティクス関連,Cre リコンビナーゼ発現,ゲノム編集,DREADD など広く最先端研究領域を網羅する.本書では,これまでに革新脳ウイルスベクターコアで蓄積した技術,プロトコール,知見を紹介するとともに,ウイルスベクターを使用しているトップクラスの研究者にも執筆を依頼した.本書の出版が,ウイルスベクターを用いた研究の推進につながり,日本の医学・生命科学研究のさらなる発展に少しでも貢献できれば嬉しく思う.
最後に,本企画にご賛同いただき執筆を引き受けてくださった先生方,そして羊土社の蜂須賀修司氏と中山理央氏に心から感謝申し上げたい.
2020年9月
平井宏和,日置寛之,小林和人
目次
序【平井宏和,日置寛之,小林和人】
序章 ウイルスベクター概略
1 オーバービュー 米国で躍進するウイルスベクターの基礎研究【平井宏和】
2 カルタヘナ法などの規制 ウイルスベクターを用いる遺伝子組換え実験計画書:作成のポイント【平井宏和】
3 各種ウイルスベクターの長所と短所:選びかた【平井宏和】
第1章 各ウイルスベクターの特徴と作製の基本
1 レンチウイルスベクター【小林憲太】
2 AAVベクター【今野 歩】
3 G欠損狂犬病ウイルスベクター【山口真広,小坂田文隆】
4 シンドビスウイルスベクター【日置寛之,古田貴寛】
5 アデノウイルスベクター【橋本光広】
6 AAVベクターの大量製造【川瀬雅子,村松慎一】
第2章 ウイルスベクターを用いた遺伝子導入プロトコール
培養細胞への遺伝子導入
1 株化培養細胞への遺伝子導入【松下夏樹】
2 ミクログリアへの遺伝子導入【入江剛史,松田泰斗,中島欽一】
3 初代培養小脳プルキンエ細胞への遺伝子導入【関 貴弘】
4 単層化を介した腸管上皮オルガノイドへの遺伝子導入【佐藤慎太郎,高橋 裕】
齧歯類への遺伝子導入 中枢神経系
5 マウス定位脳手術による脳局所への遺伝子導入【杉村弥恵,奥田崇雄,高橋由香里,加藤総夫】
6 静脈投与によるマウス脳全域への遺伝子導入【今野 歩】
7 マウス脊髄後角の細胞を標的とした遺伝子導入法【高露雄太,津田 誠】
8 AAVベクターを用いた内耳への遺伝子治療【神谷和作】
齧歯類への遺伝子導入 中枢神経系以外
9 AAVベクターを用いたマウス肝臓への遺伝子導入【足立 圭,高濱和弘,中井浩之】
10 膵管内逆行性注入による膵臓への遺伝子導入【塩田千代】
11 筋肉(骨格筋)へのウイルスベクターを用いた遺伝子導入【喜納(早下) 裕美,岡田尚巳】
霊⻑類への遺伝⼦導⼊
12 マーモセット脳へのAAVベクターによる遺伝子導入【渡我部昭哉,長谷川有美】
13 大型霊長類脳神経系への遺伝子導入による活動操作・活動計測【井上謙一,高田昌彦】
第3章 ウイルスベクターを用いた実験例・応用例
神経活動モニタリング・トレーシング・制御
1 蛍光タンパク質を用いた神経線維トレーシング 〜Tetbow 法と透明化イメージング【今井 猛】
2 シンドビスウイルスによる蛍光タンパク質導入神経線維トレーシング【古田貴寛,日置寛之】
3 光遺伝学/ 化学遺伝学を用いた神経細胞の活動制御【山中章弘】
4 高頻度逆行性遺伝子導入ベクターを応用した特定神経回路の機能操作【加藤成樹,小林和人】
ゲノム編集への応用
5 HITI 法によるin vivo ノックイン法【恒川雄二,鈴木啓一郎】
6 vSLENDR によるin vivo ノックイン法【三國貴康】
遺伝子治療
7 肝臓での遺伝子治療【大森 司】
8 ウイルスベクターを用いた非臨床試験【小坂 仁,中村幸恵】
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書籍情報
- ISBN:9784758122474
- ページ数:285頁
- 書籍発行日:2020年11月
- 電子版発売日:2020年11月13日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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