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- レジデントノート2024年11月号 Vol.26 No.12 人工呼吸器の設定ドリル
商品情報
内容
ドリルで人工呼吸管理の基礎固め!病態に応じた対応がよくわかる
ドリルを解いて人工呼吸管理に強くなる!モード選択・初期設定,グラフィック波形の異常の見抜き方など人工呼吸器の基本と,病態ごとの機器設定の考え方をケースを交えて解説.臨床で考え実践する力が身につきます.
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序文
特集にあたって
この度,『レジデントノート』で「人工呼吸器の設定ドリル」と題して特集を企画することができ,誠に嬉しく思います.
研修医の先生方は「人工呼吸器の管理」をどこで学ぶのでしょう.学生の頃? 先輩から? 実は人工呼吸管理を基本から学ぶ機会は日本ではあまりありません.私も,30年ほど前に駆け出しの呼吸器内科医として集中治療管理を行っていましたが,当時は人工呼吸管理の教科書などはなく,先輩から指導を受けて1日中患者さんの隣にいて,人工呼吸器の設定を変えるごとに血液ガス分析を行い,確認していました.その頃,久留米にある古賀病院の古賀俊彦先生からアメリカでは人工呼吸管理のスペシャリストして呼吸療法士(Respiratory Therapist:RT)という専門職があることを聞きました.そこで,RTの団体であるAmerican Association for Respiratory Care(AARC)という団体の会員となり,Idaho州のBoise State University Lonny Ashworth教授と知り合いました.現在,私はAARCのなかのInternational Council for Respiratory Care(ICRC/AARC)のExecutivecommitteeとして活動しています.そのご縁から,Lonny先生に日本に来てもらい医療法人徳洲会湘南鎌倉病院の渡部和巨先生の協力を得て,亀田総合病院で研修医を中心に人工呼吸器の基本を教えていただきました.彼の教育は,基本的な知識を教えた後に,医師にマウスピースを咥えてもらい実際の人工呼吸器を実感させて,人工呼吸器の設定によっては患者さんに苦痛を与えていることも理解させてくれました.さらに,グラフィック波形からさまざまな生理学的な情報を導き出し,それは科学的に患者さんのアセスメントを行うにあたり非常に説得力がありました.彼は,正しい初期設定を行い,グラフィック波形などから正しく評価し,プロトコルに従って,呼吸管理をすることの重要性を強調していました.そこから,ご存知の方も多いと思われる“若手医師のための人工呼吸器ワークショップ”がはじまりました.さらに,Lonny先生は日本中さまざまなところでワークショップを行い,現在多くの地域で行われているワークショップの源流はLonny先生にあると思っています.
今回の特集の目的は,何となく先輩から教わってきた人工呼吸管理を生理学的な基礎から正しく理解し,臨床の現場で使えるようになることです.特に,麻酔科医や集中治療医がいない中小の病院では担当医や研修医が人工呼吸管理を行うことが多いと考えます.専門医が使いこなす難しいモード設定ではなく,研修医が管理可能な基本的なモードや換気様式を理解し,初期設定を行い,グラフィック波形などから患者さんを科学的に正しく評価し,離脱まで行えること,さらには,ARDSや閉塞性換気障害など臨床でよく遭遇する病態での人工呼吸管理ができることを目標にしています.
通常,このような企画ではさまざまな専門医療スタッフが選ばれて寄稿することが多いと思います.本企画の特筆すべき点として,安田英人先生・櫻谷正明先生をはじめとしてほとんどが日本呼吸ケア教育研究会(Japanese Workshop of Education for RespiratoryCare:JWERC)のメンバーであるということです.このJWERCの前身は2010年に立ち上げた“若手医師のための人工呼吸器ワークショップ”です.人工呼吸器にあまり接したことがない若い医師や研修医などに対して,10年以上にわたりワークショップを通じて,人工呼吸管理について呼吸生理を基本に,エビデンスとプロトコルに基づいた科学的な評価を行うことができるような教育をしてきました.さらに,JWERCのメンバーは,若い医師や研修医たちとワークショップやSNSを通じてコミュニケーションをとり,何時間もJWERCのスタッフとディスカッションし,彼らが間違いやすいポイントやなぜ間違えるのかを熟知しています.本特集では,人工呼吸管理をするうえで,重要かつ間違いやすい点を問題形式にして,図表を多くし,わかりやすい構成となっています.同じ目標を掲げ切磋琢磨したメンバーにより統一感をもって構成されており,アメリカ呼吸療法士を代表するLonny先生の教育を踏襲しながら10年以上の時間をかけてつくり上げたエッセンスがこの特集に詰め込まれており,1冊の教科書と考えてもいい完成度だと自負しております.
単なる研修医向けの特集ではなく,指導者や非専門医の先生にも役立つと思います.Lonny先生やAARCのメンバーならびにJWERCのメンバーに感謝を申し上げたいと思います.
最後に,本特集が研修医をはじめとした臨床医のお役に立ち,呼吸で困っている患者さんの助けになることを祈っております.
金子教宏
目次
特集 人工呼吸器の設定ドリル~モード選択・初期設定から離脱まで病態にあった呼吸管理の基礎力が身につく
編集/金子教宏(亀田総合病院 呼吸器内科/亀田京橋クリニック),安田英人(自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科),櫻谷正明(JA広島総合病院 救急・集中治療科)
特集にあたって【金子教宏】
基本編:人工呼吸管理に必要な基礎知識の整理
人工呼吸器がなぜ必要か?【新里祐太朗】
モードと換気様式【宍戸 敦,山田紀昭】
初期設定と評価【相良 文】
グラフィック波形とモニタリング【小山昌利】
離脱のキホン【田代尚範】
実践編:シナリオベースで実践してみよう
上気道閉塞【中西美貴】
薬物中毒【森岡志津】
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)【櫻谷正明】
気管支喘息重積発作【岸原悠貴】
連載
実践! 画像診断Q&A―このサインを見落とすな
突然の腰痛・しびれ感を生じた60歳代女性【沖 達也,井上明星】
胸部異常陰影にて紹介受診した40歳代女性【田中裕大,西村直樹】
臨床検査専門医がコッソリ教える…検査のTips!
第92回 VR(Vancomycin resistant)なのにVREじゃない!?【上蓑義典】
最終回 チャートで迷わず動ける! 救急診療 ファーストアプローチ
第6回 脳卒中の患者が運ばれてくる!【佐藤佳澄】
内科病棟診療のためのPractice-Changing Evidence Part2 いつもの診療をアップデート
第6回 心房細動マネジメントのアップデート【鈴木智晴】
よく使う日常治療薬の正しい使い方
熱傷に対する外用薬と被覆材の正しい使い方【山田祥子】
こんなにも面白い医学の世界 からだのトリビア教えます
第122回 ヘッドバンギングしたいけど…【中尾篤典】
レジデントと今井先生の救急当直振り返りカンファ
第3回 ゼイゼイする【今井裕一,春日仁志】
最終回 日常診療でこんなに役立つ! 漢方薬の使い方 漢方専門医が本音で教えます
第16回 泌尿器症状【吉野鉄大】
Step Beyond Resident
第247回 高齢者救急の妙 Part6 ~NSAIDsとPPIには特に注意!?~【林 寛之】
新連載 メ~太と学ぶ 問診わくわく☆レクチャー
episode 1 問診で一番大切なことって? ~悩めるカバと内気なうさぎ【小栗太一】
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書籍情報
- ISBN:9784758127240
- ページ数:170頁
- 書籍発行日:2024年10月
- 電子版発売日:2024年10月5日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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