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これから始める血管エコー 描出のコツと再現性を高めるためのテクニック改訂第2版

  • ページ数 : 240頁
  • 書籍発行日 : 2020年3月
  • 電子版発売日 : 2020年6月26日
6,380
(税込)
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商品情報

内容

きれいに描出するポイント教えます!
血管エコーを使いこなすために必要な基礎知識,正確な描出像を出す技術をまとめ,どのように考え血管エコーに取り組めばいいのか,再現性を高めるためにはどのようなテクニックが必要なのかを解説。「解剖イラスト+プローブ位置+エコー画像」をセットで並べて掲載し,目でみて理解できる構成。「エコー検査報告書の書き方」も,よい例/悪い例を併せて掲載。
改訂に当たって,頸動脈(2017年),下肢深部静脈(2018年),下肢表在静脈(2018年)など,関連ガイドラインの改訂に則した内容にアップデート。

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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序文

はじめに

血管エコーに携わるようになったら,まずは検査をできるようにしなければなりません。そのためには,プローブの持ち方,装置の操作法,解剖学的知識から順に覚え,基本断面の走査法,計測法,応用断面の描出法などを練習しながら覚えていく必要があります。

初心者が超音波検査を始めるときに難しいと感じるのは,なかなか超音波の解剖が理解できないために,プローブをどう動かしていいかわからないからです。そこで,超音波ビームがどこから,どのように血管を横断しているか,エコーではどう映っているのかが一見してわかるような血管エコーテキストを作りました。解剖図,手元画像,エコー画像を組み合わせて,どこにどのようにプローブをおけば,どんなエコー画像が出るかが直感的にわかるようになっています。

本書は初心者に近い目線で作りたかったため,実際に検査を行っている技師の方に執筆していただきました。各項目は,描出法実践教習と診断法実践教習の二つに分けることにしました。描出法実践教習は,体表のプローブのおき方から走査の仕方など描出に関する基本的な内容とし,診断法実践教習では,広く使われている評価基準値を示し,計測や診断するための方法について丁寧に解説するようにしました。さらに,描出法や診断法について,よい例と悪い例を具体的に示し,どこがダメなのかが画像でわかるように工夫しました。きれいな画像を撮るために必要な技術と知識をコンパクトに詰め込んだ「絵本のようなテキスト」を目指しましたが,領域によって統一性が欠けたり,不十分な記述があったりするかもしれません。それらの点はご容赦いただきたいと存じます。

血管は比較的浅い領域を走行し描出が容易なため,血管エコーは一見簡単そうに見えるのですが,実は大変難しい領域です。管腔構造を立体的に評価しなければならない点や,超音波ビームに直交する血流をドプラ法で表示することなどは,超音波の特性を理解していないと誤った診断結果になる可能性があります。一人前のソノグラファーになるためには沢山の症例を経験し,沢山の技術と知識を身につけなければなりません。そのための基盤作りとして本書が少しでもお役にたてれば幸いです。


2020年2月

公益財団法人 心臓血管研究所付属病院臨床検査室長
種村
学校法人 近畿大学奈良病院臨床検査部技術科長代理正
小谷 敦志

目次

血管エコーの基礎の基礎

1 全身の解剖(動脈・静脈)

2 血管エコーの種類と適応疾患

3 常用する超音波の基礎

4 プローブの種類と特徴

5 装置とプローブの目的別条件設定

6 プローブの操作技術

7 エコーを行ううえでの予備知識

部位別血管エコー実践教習

I  頸動脈

1 部位別描出法実践教習

診断方法と検査のゴール

 診断方法

 検査のゴール

 手順一覧

 依頼目的別診断チャート

前処置

 検査前の被検者の処置

 被検者の準備と体位

 検者と被検者の位置関係

基本実践教習

 使用プローブ

 描出法

 カラードプラ法での観察

2 評価診断法実践教習

形態診断法

 ①最大内中膜複合体厚(maxIMT)の計測

 ②IMT-C10の計測

 ③プラークの計測

 ④プラークの性状評価(表面形態・内部性状・可動性)

 ⑤狭窄率の算出

 ⑥血管径の計測

血流診断法

 ①パルスドプラ法による血流評価(収縮期最大血流速度,拡張末期血流速度)

◉頸動脈エコー報告書 よい例

◉頸動脈エコー報告書 悪い例

II 大動脈(胸部,腹部)

1 部位別描出法実践教習

診断方法と検査のゴール

 診断方法

 検査のゴール

 手順一覧

 依頼目的別診断チャート

前処置

 被検者の準備と体位

 被検者と超音波装置との位置関係

基本実践教習

 使用プローブ

 装置の条件

 画面の表示方法

 描出方法

2 評価診断法実践教習

 大動脈瘤の評価

 大動脈解離の評価

 血管内ステントグラフトおよび人工血管の評価

◉胸部大動脈検査の報告書 よい例

◉胸部大動脈検査の報告書 悪い例

◉腹部大動脈瘤の報告書 よい例

◉腹部大動脈瘤の報告書 悪い例

III 腎動脈

1 部位別描出法実践教習

診断方法と検査のゴール

 診断方法

 検査のゴール

 手順一覧

 依頼目的別診断チャート

前処置

 検査前の処置

 被検者の準備

 被検者の体位

 検者と被検者の位置

基本実践教習

 使用プローブ

 腹部大動脈の描出法

 腎動脈起始部の描出法

 腎臓と腎内血管(区域動脈・葉間動脈)の描出法

2 評価診断法実践教習

腎動脈狭窄症の評価

腎動脈狭窄症の種類とその特徴

腎実質内の評価

◉腎動脈狭窄症(動脈硬化性腎動脈狭窄)報告書 よい例

◉報告書の書き方 悪い例

IV 下肢動脈

1 部位別描出法実践教習

診断方法と検査のゴール

 診断方法

 検査のゴール

 手順一覧

 依頼目的別診断チャート

前処置

 検査前の被検者の処置

 被検者の準備と検査体位

 身体所見(特に触診)

 ABIとの関係

基本実践教習

 使用プローブ

 描出法

2 評価診断法実践教

スクリーニングにおける血流波形の評価

ガイドラインに合わせた評価

血管径の計測

医原性穿刺部合併症の評価

◉下肢動脈エコー報告書 よい例

◉下肢動脈エコー報告書 悪い例

V 下肢深部静脈

1 部位別描出法実践教習

診断方法と検査のゴール

 診断方法

 検査のゴール

 手順一覧

 依頼目的別診断チャート

前処置

 検査前の被検者の処置

 被検者の準備と体位

 検者と被検者の位置

基本実践教習

 使用プローブ

 描出法

2 評価診断法実践教習

血栓の診断

圧迫法による評価

呼吸負荷法による中枢側病変の推測

もやもやエコー

血栓後症候群による深部静脈弁不全の評価

◉下肢深部静脈エコー報告書 よい例

◉下肢深部静脈エコー報告書 悪い例

VI 下肢表在静脈(静脈瘤)

1 部位別描出法実践教習

診断方法と検査のゴール

 診断方法

 検査のゴール

 手順一覧

 依頼目的別診断チャート

前処置

 検査前の被検者の処置

 被検者の準備と体位

 検者と被検者および機器の位置

基本実践教習

 使用プローブ

 描出法

 血管径の計測

 交通枝(穿通枝)の評価

2 評価診断法実践教習

慢性静脈疾患の臨床分類

弁不全(逆流)の評価

血管径の評価

◉静脈瘤レポート血管内治療(レーザー治療)に即した報告書 よい例

◉静脈瘤レポート血管内治療(レーザー治療)に即した報告書 悪い例

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書籍情報

  • ISBN:9784758319621
  • ページ数:240頁
  • 書籍発行日:2020年3月
  • 電子版発売日:2020年6月26日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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