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- レジデントのための超基本手技 手技のコツが手に取るようにわかる先輩の秘伝
商品情報
内容
研修医を対象に「初期>後期」の位置づけで救急当直やベッドサイドを含めた、研修期間に必ず身につけておきたい「基本手技」を着実にマスターするために必要な内容を網羅した書籍になります。 使い方としては初期でフルに使い倒して、後期では都度参照、臨床実習あたりから読んでも役立つ「基本手技の超入門書」を目指しました。 本書は実際の手技の順番に対応した「事前確認と準備」→「手技の実際」→「手技が終わったら」の順で構成されており、一連の手技の流れをStep形式で紹介しています。また、手技上達のコツ、よくあるトラブルとリカバリーの解説もあり、繰り返し読んで「基礎固め」に使える内容となっています。 研修期間中には手技に関して手当り次第さまざまな本を参考にされると思いますが、常に本書がその中心にあって欲しいと思います。
序文
序文
「基本を大切にする医師が手技のうまい医師である」
私がかつて働いていたマサチューセッツ総合病院の外科では、ジャケットタイプの白衣を着た外科系指導医を目にした。一般的にはジャケットタイプの白衣は医学生が着るものなのに。その心は? というと「いつまでも医学生の時と同じ、謙虚な態度で知識と技術を学ぶため」というのも一つとのことであった。私も同じく本書とともに読者のみなさまには「基本手技を大事に」していただきたいと思う。
本書で紹介している手技はもちろん、緊急開胸術や死戦期帝王切開、ECMO導入など高度なものもある。ただ、マスク換気、気管挿管、縫合、静脈路確保など基本的なものも含まれている。複数患者さんがいて素早く対応していかなければいけない時に「誰も静脈路が確保できない」となると、基本的な手技なのに部門全体の動きが止まってしまう。安定している患者さんに中心静脈カテーテルを挿入したり、骨髄輸液をするのはできれば避けたいところである。先日、急性喉頭蓋炎の患者さんの気道管理を行ったが、そこで一番重要だったのは酸素化のために「二人法できちんとバッグ換気」をすることであった。やはり「いつまでも基本手技を大事に」というところが重要なのである。
難しい手技をすごく円滑に進める医師の秘密はどこにあるのか? というと「よく振り返り」をしているということを伺うことが多い。そして振り返りでのポイントは極めて地味なところに秘密があったりする。
・解剖をよく知る
・立体的な構造を想像できる
・準備で物品が揃う
・体位や角度が調整されている
・物品に慣れ親しんでいる
・トラブルシューティングができる
本書はこれらの要素を各手技にて繰り返し学ぶことが重要である。手技の熟達にはシミュレーターでの実技と実際の手技後の振り返りがもっとも重要である。本書では、それぞれ歴戦の臨床医たちが、実技の前に手技の手順や内容を理解しやすいように、図や写真をたくさん配置して解説をしている。また、よくあるトラブルとその解決法についても記載を入れるようにしている。手技の熟達に加えて、後輩への指導もぜひお願いしたい。誰かに教えることが最も良い理解と記憶の定着につながることが知られているので。
本書の発刊の機会をいただいた金芳堂社、粘り強く伴走していただいた編集部、何度も何度も改訂にお付き合いいただいた筆者・編者のみなさま、手にとって救急医療や急性期医療に向き合っていただいている読者のみなさまに、ここにて深い感謝を申し上げたい。
2023年9月
国際医療福祉大学医学部 救急医学
志賀隆
目次
序章
手技はやらなきゃできない!
ゆっくりとシミュレーションすることが肝!
解剖と立体的な感覚が重要
物品に親しむ! 追体験をする!
Reflective practice省察的実践
準備をシステマティックに!
トラブルシューティング
1章 気道・呼吸
1-1 基本的な気道管理
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
1-2 経口気管挿管
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
1-3 挿管時の薬剤
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
1-4 輪状甲状靭帯切開/穿刺およびそのときの換気法
事前確認と準備
手技の実際1:輪状甲状靭帯切開(外科的切開法)
手技が終わったら
手技の実際2:輪状甲状間膜穿刺
1-5 胸腔穿刺
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
1-6 胸腔ドレナージ
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
1-7 気管切開
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
2章 循環器
2-1 心肺蘇生
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
2-2 除細動およびカルディオバージョン
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
2-3 中心静脈カテーテル
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
2-4 骨髄針
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
2-5 末梢静脈路確保
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
2-6 動脈穿刺およびカニューレ挿入
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
2-7 緊急心臓ペーシング
事前確認と準備
手技の実際:経皮ペーシングの場合
手技が終わったら
2-8 心嚢穿刺
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
2-9 緊急開胸
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
2-10 ECMO導入
ECMOの種類
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
2-11 上室性頻拍のためのテクニック
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
補講1 REBOA
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
3章 消化器
3-1 経鼻胃管挿入
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
補講2 胃洗浄
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
3-2 胃食道静脈瘤のバルーンタンポナーデ
事前確認と準備
手技の実際(使用頻度の高いMinnesota tubeの場合)
手技が終わったら
3-3 腹腔穿刺
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
補講3 腹部刺創に対してのDPL(Diagnostic Peritoneal Lavage)
事前確認と準備
手技の実際
3-4 異物誤飲
事前確認と準備
手技(診察)の実際
手技が終わったら
3-5 腹部ヘルニアの対処法
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
4章 整形
4-1 骨折の対応
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら:骨折評価、軟部組織・合併症の評価後
4-2 よくある脱臼整復
事前確認と準備
手技の実際1:肘内障
手技の実際2:肩関節脱臼
手技の実際3:指の脱臼
手技の実際4:肘関節脱臼
手技の実際5:股関節脱臼
手技の実際6:膝蓋骨脱臼
手技が終わったら
4-3 指外傷・爪外傷の対応
事前確認と準備
Section1:指外傷の対応
手技の実際
手技が終わったら
Section2:爪外傷の対応
手技の実際
手技が終わったら
4-4 関節穿刺
事前確認と準備
手技の実際1:肩関節
手技の実際2:肘関節
手技の実際3:手関節
手技の実際4:股関節
手技の実際5:膝関節
手技の実際6:足関節
手技が終わったら
4-5 コンパートメント症候群の評価(四肢)
事前確認と準備
手技の実際
4-6 処置時の鎮静(procedural sedation and analgesia:PSA)
事前確認と準備
手技の実際 ~薬剤の特徴・選択について~
手技が終わったら
5章 形成
5-1 創傷管理の原則
事前確認と準備
手技が終わったら
5-2 創傷閉鎖の方法
事前確認と準備
手技の実際
5-3 切開・排膿
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
5-4 麻酔(全般)
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
5-5 熱傷処置
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
5-6 異物除去
Section1:釣り針
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
Section2:鼻異物
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
Section3:ダニ除去
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
6章 顔
6-1 眼の外傷への対応
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
6-2 鼻出血・鼻腔異物
Section1:鼻出血ガーゼパッキング
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
Section2:鼻腔異物に対するアプローチ
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
6-3 扁桃周囲膿瘍のドレナージ
事前確認と準備
手技の実際
6-4 耳異物除去・耳介縫合
Section1:耳異物除去
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
Section2:耳介縫合
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
6-5 緊急歯科処置
Section1:顎関節脱臼
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
7章 その他(泌尿器・産婦人科・神経)
7-1 泌尿器科の処置
Section1:精巣捻転:用手整復、open book
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
Section2:嵌頓包茎(用手的)
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
7-2 墜落分娩
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
補講4 妊婦の蘇生と死戦期帝王切開
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
7-3 腰椎穿刺
事前確認と準備
手技の実際
手技が終わったら
補講5 低体温・高体温の対応
事前確認と準備
Section1:低体温への対応
Section2:高体温への対応
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書籍情報
- ISBN:9784765319676
- ページ数:488頁
- 書籍発行日:2023年10月
- 電子版発売日:2023年10月25日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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