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- 消化管画像強調内視鏡(IEE)アトラス
商品情報
内容
咽頭から大腸までの全消化管を収載,腫瘍のみならず非腫瘍性病変もカバーした画像強調内視鏡(IEE)アトラスの決定版.白色光観察に加え,NBI,BLI,LCI,TXIなどをもとに,病変の拾い上げ,通常観察から拡大観察まで総合的な診断のプロセスを学ぶことができる.内視鏡医がおさえておきたいIEE観察のコツ,みるべきポイントをcheck pointで確認でき,初心者から専門医まで幅広いニーズに対応している.
序文
序文
消化管内視鏡は,これまで胃鏡,胃カメラ,光ファイバースコープ,電子スコープと発展してきた.さらに,拡大内視鏡,超拡大内視鏡,画像強調内視鏡(Image-EnhancedEndoscopy:IEE)などの機能が開発・臨床応用され,CCD の小型化を含めたスコープの細径化,視野角の拡大,そして,画質の高画素化など,現在も消化管内視鏡は進化し続けている.
これまで内視鏡診断学に関する成書はたくさん発刊されてきたが,さまざまな診断手技における内視鏡の画質は格段に進歩している.今回,文光堂から「消化管 画像強調内視鏡(IEE)アトラス」を最新の高画素内視鏡画像を駆使して作成することになった.本書では,主にNBI/BLI/LCI/TXI による内視鏡観察のコツとピットフォールを,高画素内視鏡画像をベースにした「アトラス」で,その要点と解説を一緒にみて学ぶことによって,読者の画像診断能力の向上に資すること,および,IEE の分類・診断基準を原理も含めて理解し,日常診療の場で正しく診断できるようにすることを目的とした.各論の各アトラスでは,「いまみているIEE 画像のどこが関心領域なのか」「どのような思考過程を経て分類のどのカテゴリーに診断するのか」を詳細に解説をすることとした.そして,局所・超局所の拡大観察所見のみでなく,通常(非拡大)観察,近接観察,拡大観察画像を網羅的に提示し,病変の拾い上げ,通常観察から拡大観察への移行を総合的に考慮して診断のプロセスを学ぶことができるよう工夫した.
本書の対象臓器は全消化管で,腫瘍のみでなく,非腫瘍性病変も対象とした.そして,私が全体を監修させていただき,「咽喉頭・食道」を武藤 学先生(京都大学),「胃・十二指腸」を上堂文也先生(大阪国際がんセンター),「下部消化管」を岡 志郎先生(広島大学)を中心に編集していただいたが,最新の高画素画像による素晴らしいアトラスができたものと自負している.
本書によって,消化管の内視鏡診療を施行されている初級〜中級内視鏡医のさらなるレベルアップが進むことを期待している.是非とも本書を手に取って中身をご一読頂けると幸いである.最後に,ご多忙の中執筆頂いた各先生に深い感謝の意を表するとともに,今回このような成書を作成する機会を与えて下さった文光堂の黒添勢津子氏に深謝いたします.
2024年10月
JA 尾道総合病院 病院長
広島大学 名誉教授
田中 信治
目次
原理
NBI,TXIの原理
BLI,LCIの原理
咽頭・食道
咽頭・食道領域の観察のコツ
──咽喉頭
1.リンパ濾胞
2.メラノーシス
3.放射線治療後の毛細血管拡張
4.乳頭腫
5.放射線治療後の変化
6.ELPS後の瘢痕
7.喉頭肉芽腫
8.基底細胞過形成
9.異形成(軽度~中等度)
10.異形成(高度)
11.下咽頭表在癌(平坦型)
12.下咽頭表在癌(隆起型)
13.口腔表在癌
14.喉頭表在癌
──食道(Barrett食道を除く)
1.逆流性食道炎
2.メラノーシス
3.毛細血管拡張症
4.食道乳頭腫
5.グリコーゲンアカントーシス
6.放射線治療後の変化
7.ESD後の瘢痕
8.異所性胃粘膜
9.好酸球性食道炎
10.アカラシア
11.多発ヨード不染帯
12.食道上皮内腫瘍,low-grade intraepithelial neoplasia(LGIN)
13.食道上皮内腫瘍,high-grade intraepithelial neoplasia(HGIN)
14.食道表在癌(0-Ⅰ,M)
15.食道表在癌(0-Ⅱa,M)
16.食道表在癌(0-Ⅱb,M)
17.食道表在癌(0-Ⅱc,M)
18.食道表在癌(SM微小浸潤)
19.食道表在癌(SM深部浸潤)
20.食道表在癌(2/3周を超える大型病変)
──Barrett食道・食道腺癌
1.Short segment Barrett esophagus(SSBE)
2.Long segment Barrett esophagus(LSBE)
3.Barrett食道腺癌(小型)
4.Barrett食道腺癌(大型)
5.Barrett食道腺癌(扁平型)
6.Barrett食道腺癌(隆起型)
胃・十二指腸
胃・十二指腸領域の観察のコツ
1.H. pylori 未感染胃粘膜,正常胃
2.H. pylori 胃炎(AB分類)
3.H. pylori 胃炎(現感染)─びまん性発赤と腸上皮化生
4.H. pylori 胃炎(既感染)─地図状発赤
5.胃腸上皮化生
6.自己免疫性胃炎
7.胃アニサキス症
8.胃ポリープ(胃底腺ポリープ,過形成性ポリープ)
9.腸型腺腫
10.胃型腺腫
11.食道胃接合部癌
12.ラズベリー様腺窩上皮型腫瘍
13.胃底腺型腺癌
14.胃底腺粘膜型腺癌
15.通常型腺癌(分化型,ポリープ型)
16.通常型腺癌(分化型,隆起型,胃型)
17.通常型腺癌(分化型,隆起型,WOS)
18.通常型腺癌(分化型,0-Ⅱb)
19.通常型腺癌(未分化型,0-Ⅱb,未感染胃)
20.通常型腺癌(分化型,0-Ⅱc,fine network pattern)
21.通常型腺癌(分化型,Ⅱc,VEC pattern)
22.通常型腺癌(分化型,0-Ⅱc,WGA)①
23.通常型腺癌(分化型,0-Ⅱc,WGA)②
24.通常型腺癌(除菌後胃癌①)
25.通常型腺癌(除菌後胃癌②)
26.通常型腺癌(除菌後胃癌③)
27.通常型腺癌(除菌後胃癌④)
28.通常型腺癌(除菌後胃癌⑤)
29.通常型腺癌(除菌後胃癌⑥)
30.通常型腺癌(未分化型,0-Ⅱc,褪色)
31.通常型腺癌(分化型,0-Ⅱc)
32.通常型腺癌(0-Ⅱc+Ⅲ)
33.EBV関連胃癌(0-Ⅱc)
34.EBV関連胃癌(SMT型)
35.胃神経内分泌癌(NEC)
36.FAP合併腺窩上皮型腫瘍
37.1型胃神経内分泌腫瘍(NET,カルチノイド)
38.胃MALTリンパ腫
39.胃悪性リンパ腫(DLBCL)
40.十二指腸異所性胃粘膜
41.十二指腸Brunner腺過形成(有茎性)
42.十二指腸腸型腺腫
43.十二指腸胃型腫瘍
44.十二指腸神経内分泌腫瘍(NET)
下部消化管
大腸領域の観察のコツ
1.クローン病
2.潰瘍性大腸炎
3.ulcerative colitis-associated neoplasm(UCAN)(low-grade)
4.ulcerative colitis-associated neoplasm(UCAN)(high-grade)
5.ulcerative colitis-associated neoplasm(UCAN)(cancer)
6.炎症性ポリープ
7.Peutz-Jeghers型ポリープ
8.若年性ポリープ
9.過形成性ポリープ
10.sessile serrated lesion(SSL)
11.traditional serrated adenoma(TSA)
12.superficially serrated adenoma(SuSA)
13.鋸歯状病変由来の早期癌
14.隆起型腺腫①
15.隆起型腺腫②
16.陥凹型腺腫①
17.陥凹型腺腫②
18.早期大腸癌 隆起型(M)①
19.早期大腸癌 隆起型(M)②
20.早期大腸癌 陥凹型(M)①
21.早期大腸癌 陥凹型(M)②
22.早期大腸癌 隆起型(SM)①
23.早期大腸癌 隆起型(SM)②
24.早期大腸癌 陥凹型(SM)①
25.早期大腸癌 陥凹型(SM)②
26.LST-G(顆粒均一型)
27.LST-G(結節混在型)
28.LST-NG(平坦隆起型)
29.LST-NG(偽陥凹型)
30.進行大腸癌①
31.進行大腸癌②
32.特殊型の癌(粘液癌,印環細胞癌)
33.悪性リンパ腫(MALTリンパ腫)
34.悪性リンパ腫(濾胞性リンパ腫)
35.悪性リンパ腫(DLBCL)
36.カルチノイド腫瘍/神経内分泌腫瘍neuroendocrine tumor(NET)
37.内分泌細胞癌endocrine cell carcinoma(ECC)/neuroendocrine carcinoma(NEC)
38.肛門管癌(SCC)
39.悪性黒色腫
40.直腸粘膜脱症候群(MPS)
41.アミロイドーシス
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書籍情報
- ISBN:9784830621192
- ページ数:304頁
- 書籍発行日:2024年10月
- 電子版発売日:2024年10月23日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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