- m3.com 電子書籍
- 介護ケア・ガイド
商品情報
内容
本ガイドは,自立支援・ケアの基礎,起居移動動作のケア(ポジショニング,寝返り,起き上がり,坐位保持,立ち上がり,移乗,歩行,車いす移動),セルフケア(食事,更衣,排泄,清潔・身だしなみ,コミュニケーション),医学的判断を伴うケア(全身状態管理,呼吸器,創傷,感染,救急法,摂食,排泄,拘縮)を扱っている.介護技術の手順に沿って構成され,何故そうした動作や手順を踏むのかについても判りやすく触れている.
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版
序文
序
わが国は他国に例をみない超高齢社会を迎えるとともに,少子化の進行も著しいものがあります.このような社会状況によって,介護を必要とする高齢者をいかに支えていくかは重要な課題となっています.しかしながら,要介護高齢者の増加に対して介護職者の不足は著しく,介護生活の場面は施設のみならず在宅へ移行せざるを得ない状況を迎えています.施設・在宅などでは医療従事者の不足もあり,介護職者による医療的ケアの実施などが話題に取り上げられてきています.
そのような社会を踏まえて,介護職者や家族の負担をできるだけ少なくして介護を提供できるようにしていくことが強く求められます.介護負担を軽減するためには,理にかなった適切な方法で介護することが不可欠です.どのようにすれば負担が少なく,適切に介護できるのかを写真などを用いてわかりやすく伝えたいという気持ちを込めて本書を企画いたしました.
本書の構成は,「自立支援・ケアの基礎」「起居移動動作のケア」「セルフケア」「医学的判断をともなうケア」の4つの章からなっています.起居移動動作について,力任せに行うことで危険をともなったり腰痛の原因となったりします.そこで,どのような手順で行えばよいか?そのときのポイントは何かということについて,理学療法士・作業療法士を中心として解説しています.また,セルフケアならびに医療的ケアについては,医学的判断のポイントや衛生面なども含めて各手順におけるポイントや注意点について,看護師を中心として解説しています.それぞれの項目においては,あたりまえのことから,実践場面における工夫までを盛りこんでいます.さらに,なぜそうするのかという“理由”,うまくやるための“コツ”,さらに執筆者が工夫して実践している“ワンポイントアドバイス”などを随所に盛りこむようにしました.
介護技術の提供において,「○○しなければならない」「○○すれば絶対大丈夫」というようなものはなく,最終的には個々人の体型や状態に応じてアレンジすることが必要となりますが,そのための基本をしっかりと理解することが大切です.要介護者の介護に従事されている皆さんの介護負担の軽減,そして,安全で有意義な介護生活の実現に少しでも本書が寄与できれば幸いです.
2012年11月
編集主幹 日髙 正巳
編集委員 竹田千佐子
齋藤 圭介
國定 美香
目次
第1章/自立支援・ケアの基礎
1 自立とは
1.自立の考え方
2.自立と介護の関係
3.自立可能性をさぐる介護
2 介護の本質
1.介護の本質
2.介護の実践
3 リハビリテーション
1.語源から
2.歴史的には
3.対象者の役割論からみたリハビリテーションのとらえかた
4.権利の側面からとらえたリハビリテーション
4 ボディメカニクスの基礎
1.ボディメカニクスの基礎
第2章/起居移動動作のケア
1 ポジショニング
・基本的な考え方(安楽肢位を含む)
・体圧分散寝具・ベッドメーキング
・背臥位の実際
1.背臥位の手順
2.特別な配慮が必要な応用例
・側臥位の実際
1.関節拘縮のない方の側臥位の手順
2.関節拘縮のある方の側臥位の手順─下肢が倒れている側
3.関節拘縮のある方の側臥位の手順─下肢が倒れている側と反対方向
・腹臥位の実際
2 寝返り
・背臥位から側臥位へ─全介助の場合
1.標準(虚弱)
2.片麻痺・非麻痺側
3.片麻痺・麻痺側
4.脊髄損傷─第4 頸髄機能残存レベル(全介助レベル)
5.脊髄損傷─第6 頸髄機能残存レベル(振り子を利用した寝返り)
・側臥位から腹臥位へ
1.一般的な介助方法
2.ベッドのフレームなどで頭の上にスペースがない場合
3 起き上がり
・背臥位から長坐位へ
1.背臥位から長坐位(左片麻痺の場合)
2.ヘッドアップ(背抜き)
・背臥位から端坐位へ─側臥位を経由して
1.背臥位から側臥位を経て端坐位に─側臥位経由
2.背臥位から長坐位を経て起き上がる
3.同時動作の禁
4 坐位保持
・シーティング(適切に座ることができる車いすや椅子への工夫)
1.「座る」姿勢の理解
2.シーティングの実際(車いす坐位を中心に)
5 立ち上がり
・端坐位からの立ち上がり─下肢支持性の低下
1.立ち上がる前の準備(座る位置の調整と確認事項)
2.重度介助─ 一人で座ることが難しく,立ち上がり時に片側(障害側)下肢を伸ばすことが不十分で,膝折れも生じる例
3.中等度介助─ 座位保持では軽く支えが必要で,片側下肢は何とか体重を支えることができるものの,反対側下肢は十分に膝を伸ばして支えることができない(移動用バーなどの支えを利用する)例
4.軽度介助─ 一人で座ることができ,片側下肢でしっかりと支えることはできるが,反対側は自分の意思で少しだけ膝を伸ばすことができる程度であり,立ち上がり時に膝折れの可能性がある例
・端坐位からの立ち上がり─転倒恐怖心による後方重心
1.前方へ重心を移動することに慣れてもらう
2.前方へ重心を移動する介助を行いながら立ち上がらせる
・屈曲性対麻痺(股関節・膝関節屈曲拘縮)
1.全介助(基本となる「介助者も座った状態でのベッドからの立ち上がり」を例として)
・床からの立ち上がり
1.両腕を抱えた後方介助法
2.自立に向けた膝立ちを経た立ち上がり
6 移乗介助
・全介助
1.非麻痺側へ(「ベッドから車いすへ」の移乗を例として)
2.二人介助─全介助(車いすからベッドへ)
・片麻痺一部介助
1.非麻痺側へ(「ベッドから車いすへ」の移乗を例として)
2.麻痺側へ(「車いすからベッドへ」の移乗を例として)
・対麻痺
1.リフティング 「車いすからベッドへ」
2.シフティング 「車いすからベッドへ」
・屈曲性対麻痺
・リフト
1.ベッドから車いすへの移乗
2.車いすからベッドへの移乗
7 歩 行
・歩行補助具
1.歩行補助具の種類
2.歩行のケア:見守りと介助
3.杖の長さの確認
4.松葉杖歩行
5.1本杖(4点支持杖,T字杖,ウォーカーケイン,片松葉杖)歩行
6.階段昇降
7.段差昇降
8.障害物(敷居・溝など)またぎ
9.坂道歩行
8 車いす移動
1.車いすの部位名称
2.車いすの点検
3.段差越え
4.上り坂の場合
5.下り坂の場合
第3章/セルフケア
1 食事のケア
・食べる介助
1.介助を必要とする場合
・飲む介助
1.コップを使用した介助
2.ストローを使用した介助
・食事にともなうケア
1.食前・食後の口腔ケア
2 更衣のケア
・寝衣交換のケア
1.全介助(和式寝衣,パジャマ,丸首シャツ)
3 排泄のケア
・床上排泄
1.おむつ交換(テープタイプのおむつを使用の場合)
2.尿器利用
・トイレ排泄
1.坐位排泄(車いすから便座に移乗する場合)
2.立位排尿
4 清潔・身だしなみのケア
・洗髪
1.湯を用いた洗髪(基本となるベッド上背臥位でのケリーパッドを用いた例)
2.ドライシャンプー
・洗面(洗顔,髪の手入れ)
1.全介助の場合
2.洗面所での対象者が実施
・洗体
1.介助が必要な場合
・入浴の介助
1.介助が必要な場合(バスボードを使用して和式浴槽を出入りする場合)
・清拭
1.全介助(安静臥床が必要な対象者の湯と石けんを用いた清拭を例として)
2.手浴
3.足浴
4.陰部洗浄
5 コミュニケーションのケア
1.構音障害の方のケア
2.失語症の方のケア
3.聴力低下の方のケア
4.視力低下の方のケア
第4章/医学的判断をともなうケア
1 全身状態の管理
・バイタルサインのチェック
1.体温測定
2.血圧測定
3.脈拍測定
4.呼吸測定
2 呼吸器ケア
・吸引
1.口腔・鼻腔吸引
・酸素吸入
・吸入
1.超音波式ネブライザーによる吸入
2.ジェット式ネブライザーによる吸入
・排痰法
1.自己排痰不可能例(おおむねベッド臥床例を想定)
2.自己排痰不十分例(坐位可能な例を想定)
3.自己排痰可能例(自力で排痰が目指せる場合を想定)
4.機能維持・機能改善を目指します
3 創傷ケア
・褥瘡の評価
1.経過評価用紙を使った日々の褥瘡観察
・褥瘡の局所ケア(洗浄,皮膚保護)
1.肉芽と周囲皮膚を保護するための洗浄
4 感染
・手指衛生
1.自身の手洗いの癖を知った確実な汚染除去
・消毒
1.対象物に適した消毒法と安全な消毒作業
・ガウン・マスク
1.個人防護具の適切な使用
5 救急法
・一次救命処置(BLS)(市民におけるBLS)
1.昏倒した傷病者の発見,反応の確認と救急通報
2.心停止の判断
3.CPR の開始と胸骨圧迫
4.人工呼吸
5.AED
6.一次救命処置の継続
・自動体外式除細動器(automated external defibrillator:AED)
1.AED の開始
・異物除去の実際
1.意識がある場合
2.傷病者の反応がなくなった場合
6 摂食ケア
1.摂食・嚥下訓練(ポジショニングを含む)
・経鼻経管栄養のケア
1.経鼻経管栄養のケア
・胃瘻の管理
1.胃瘻
2.胃瘻の管理:胃瘻造設後から瘻孔形成まで
3.胃瘻の管理:瘻孔形成後
4.胃瘻による栄養剤投与の実際
・血糖測定
1.血糖測定
・インスリン注射
1.インスリン注射
7 排泄ケア
・排尿にかかわる援助
1.持続的導尿の管理
・排便にかかわる援助
1.浣腸
2.摘便
3.人工肛門の管理
8 拘縮へのケア
1.他動運動の基礎的な知識
2.他動運動の実際
索引
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:50.0MB以上(インストール時:105.4MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:199.8MB以上
-
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:50.0MB以上(インストール時:105.4MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:199.8MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784830643934
- ページ数:386頁
- 書籍発行日:2012年11月
- 電子版発売日:2022年2月23日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。
※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。