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高齢者に対する予防的運動介入~実践指導に必要な基礎と技術

  • ページ数 : 202頁
  • 書籍発行日 : 2022年4月
  • 電子版発売日 : 2022年4月27日
4,180
(税込)
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商品情報

内容

超高齢社会における健康維持支援のために!地域のリハ・ケア現場でも活用できる実践指導のノウハウを集約!!

高齢者への運動指導における必要な知識や,安全に実施でき効果を引き出せる運動,疾患特有の運動時のリスク回避,地域の健康教室などで使用できる身体機能を正しく評価する方法を解説.各種トレーニングの実際や活用事例の章では,実際の運動やその指導を手順も含め,高齢者サロンや健康教室などの動画を交えることで理解をさらに深められる.運動指導に関わる医療従事者やこれから地域での活躍を希望する学生も必読の一冊.

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序文

序文


現在,市町村において高齢者の保健事業と介護予防を一体的に実施する枠組みが構築され,特に疾病予防,重症化予防などの社会参加を含むフレイル対策を視野に入れた取り組み,通いの場などの活用や市民主体の介護予防の機会などの充実が規定されており,あらゆる取り組みが開始されています.その現場で保健事業と介護予防を一体的に実施していく際には医療専門職などが重要な位置づけになっており,一定の役割を果たしています.

実際に,住民主体の運動系通いの場での体力づくり運動の講師派遣,体力評価,短期集中型介護予防などに多くの理学療法士などの派遣が実施されています.また,運動系通いの場や住民主体の介護予防などで活躍する住民自身がサポートリーダーとなり,運動実施や評価を行うことも始まっています.そのため,地域で活動するには相応の知識や運動指導のポイントなどを具体的に理解しておくことが不可欠です.しかし,これまでに現場で使える実践的な内容を含めたテキストはほとんどなく,より多職種や地域住民の運動指導者でも活用できる実践的な内容が含まれたテキストの出版が望まれていました.

そこで,本書では地域で活動する方々に必要な知識を理解していただき,その実践に寄与するための内容として,まず「加齢における身体的特徴」,「トレーニングにおける身体反応」,「知っておきたい疾患や障害の特徴とリスク管理」の項目から,運動を安全に実施し,運動による効果を引き出すこと,また疾患特有の運動時のリスクを回避することを目的に各専門家に解説していただきました.次に「高齢者に使用するスクリーニングおよび体力測定」では地域の運動教室などで使用できる評価法について,「各種トレーニングの実際」では地域で活用できる運動指導を手順も含めてまとめています.これらを理解することで,参加者の身体機能を正しく評価することができ,その後の効果を判定できます.また,多くの種類のトレーニング方法を知ることで個人指導から集団指導へと幅広くアプローチすることができます.最後に「活用事例」として,地域で実際に行われている高齢者サロンや健康教室などを紹介しています.したがって,本書の特徴は高齢者に対して運動指導する際に必要な知識や評価方法をわかりやすく理解でき,各種トレーニングや活用事例を実際の動画でも確認できる構成となっています.これから地域で活躍したいと考える学生の皆さんや地域をマネジメントされている保健師の方,運動指導に関わる医療従事者,地域住民のサポートリーダーの方など多くの方々に現場での導入ガイドとして,本書を有効にご活用いただきたいと考えています.


2022年3月

柳澤幸夫

目次

第1章 加齢における身体的特徴

1 骨・関節/筋系/呼吸器・循環器系の変化

1 骨・関節の変化 

2 筋系の変化

3 呼吸器・循環器系の変化

第2章 トレーニングにおける身体反応(トレーニング効果)

1 筋力/筋持久力

1 筋力/筋持久力の維持・改善を目指したトレーニング方法とは?

2 筋に対するトレーニングの効果とリスク管理

2 心肺機能/その他

1 心肺機能の維持・改善を目指したトレーニング方法とは?

2 心肺機能のトレーニング効果

3 認知機能

1 認知機能と認知機能維持・改善を目指したトレーニング方法とは?

2 認知機能と認知機能維持・改善を目的とした地域在住者への運動

3 認知機能と認知機能維持・改善を目的とした認知症,MCIに対する運動療法

4 認知機能と認知機能維持・改善を目的とした運動以外の活動

第3章 知っておきたい疾患や障害の特徴とリスク管理

1 骨・関節疾患

1 高齢者に多い骨・関節疾患とは?

2 骨・関節疾患の特徴とは?

3 運動時におけるリスク管理

2 呼吸器・循環器疾患

1 高齢者に多い呼吸器・循環器疾患とは?

2 呼吸器・循環器疾患の障害の特徴とは?

3 運動時におけるリスク管理

3 栄養障害・低栄養

1 高齢者に多い栄養障害・低栄養とは?

2 栄養障害・低栄養の特徴とは?

3 運動時におけるリスク管理

第4章 高齢者に使用するスクリーニングおよび体力測定

1 フレイル・サルコペニアのスクリーニングと地域で活用できる体力測定

1 フレイルのスクリーニング

2 サルコペニアのスクリーニング

3 地域で活用できる体力測定

第5章 各種トレーニングの実際

1 ウォーキング

1 ウォーキングの運動特性

2 ウォーキングの運動効果

3 運動指導の基本をおさえる

2 インターバルトレーニング

1 インターバルトレーニングの運動特性

2 インターバルトレーニングの運動効果

3 運動指導の基本をおさえる

4 運動方法

5 速歩と普通歩行のインターバルトレーニング

6 注意点

3 ノルディックウォーキング

1 ノルディックウォーキングの運動特性

2 ノルディックウォーキングの運動効果

3 運動指導の基本をおさえる

4 ベンチステップ運動

1 ベンチステップ運動の運動特性

2 ベンチステップ運動の運動効果

3 運動指導の基本をおさえる

5 レジスタンストレーニング

1 レジスタンストレーニングの運動特性

2 レジスタンストレーニングの運動効果

3 運動指導の基本をおさえる

第6章 活用事例

1 高齢者の集いの場(高齢者サロン)における住民主体でのトレーニング

A シルバーリハビリ体操

1 シルバーリハビリ体操とは?

2 シルバーリハビリ体操の効果

3 シルバーリハビリ体操の導入のポイントと今後の課題

B いきいき百歳体操

1 いきいき百歳体操とは?

2 いきいき百歳体操(徳島版)の効果

3 いきいき百歳体操の導入のポイントと今後の課題

2 地域での健康トレーニング教室・健康づくり対策の実際

A 健康教室でのステップエクササイズ(教室型)

1 ステップエクササイズ教室の特徴

2 ステップエクササイズ教室の運動効果

3 ステップエクササイズ教室の導入のポイントと今後の課題

B 地域のフィールドを活かしたウォーキング・ノルディックウォーキング(フィールド型)

1 「健康になりまっする教室」の特徴

2 「健康になりまっする教室」の運動効果

3 「健康になりまっする教室」の導入のポイントと今後の課題

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書籍情報

  • ISBN:9784830645969
  • ページ数:202頁
  • 書籍発行日:2022年4月
  • 電子版発売日:2022年4月27日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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