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- レジデントのための 栄養管理基本マニュアル~NSTディレクターになるための必読書
商品情報
内容
レジデントやコメディカル向けに,栄養管理の実際をわかりやすく実践的に解説したポケットマニュアル.栄養アセスメントや病態別の栄養管理の実際などのほかに,「病院食とは?」といったベーシックな項目も取り入れ,これから栄養管理を始める人にも一から学べる内容となっている.NSTのメンバーを目指す医師,看護師,薬剤師,管理栄養士の必読書.
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序文
序文
このおよそ40 年間に中心静脈栄養法が導入され発展し,それと同時に経腸栄養法も進歩してトータルの栄養療法が確立され,臨床栄養学が目覚ましく進歩・発展した.その結果,数々の難治疾患に対し栄養代謝面からのアプローチが可能になり,またこれまで入院患者に数多くみられた栄養障害に対して,栄養療法が大いなる威力を発揮できるようになった.そして,この臨床栄養学の進歩に伴って,Nutrition Support Team(NST)という専門の知識と技術をもったチ-ムの必要性が臨床の場で認識されはじめ,財団法人日本医療機構評価機構による認定病院の認定条件に,NST の設立・運用が要求されるようになった.
しかし,臨床の現場においては,未だ多くの医師が患者の栄養管理に無関心であり,各医師が独自の判断基準に基づいて誤った,あるいは不十分な栄養管理を行っていたり,NST は存在するが名(看板)だけで適切に運営・稼動しておらず,重症になっても栄養障害に気づかずに放置したり,輸液・栄養に関連した医療事故の発生も後を絶たずに起こっているといった状況も存在する.
このような現状にあって,日常臨床に従事する医師をはじめとするすべての医療従事者に求められているのが,医学栄養学の基本的な知識の把握と実践である.特に医師には,看護師,薬剤師,管理栄養士,臨床検査技師,リハビリスタッフらとともに構成している医療チーム(NST)内で,栄養診断・治療の判断を下すべきリーダーとしての能力が求められている.
昨今,「臨床研修医制度」が開始され,臨床栄養の教育は,臨床の現場に重点が置かれるようになった.このことを踏まえ,実際の臨床の現場で行われている臨床栄養に重点を置いた「レジデントのための栄養管理基本マニュアル」を作成することにした.臨床医学に携わる医師が最低,身につけておかねばならない臨床栄養学の知識および技術を,今回,簡潔にわかりやすく解説していただくために,わが国の第一線で活躍中の先生の中で最適と考えられる方々に執筆を依頼した.
NST で行う栄養サポートに役立つ必須知識を,基礎からわかりやすく解説した実践書であり,本書が今後,すべての研修医,さらには臨床医,看護師,薬剤師,管理栄養士,臨床検査技師,リハビリスタッフなどのNST メンバーに愛読され,臨床栄養に関する「バイブル」として広く用いられ,日常の医療において患者の診療に役立ち,威力を発揮することを信じている.
平成20 年1 月
山東勤弥・幣憲一郎・保木昌徳
目次
1.栄養療法の重要性と栄養管理のプロセス
(1)栄養療法の重要性
(2)栄養管理のプロセス
2.栄養アセスメントの実際
(1)栄養アセスメントとは
3.NST (Nutrition support team)とは?
(1)NSTでの医師の役割
(2)NSTの利点と問題点
(3)NSTがない病院ではどうするか?
4.栄養管理の実際
(1)栄養投与量の決定はどのようにするか?
(2)栄養ケアの治療効果のモニタリングと再プランニング
(3)代謝性合併症のモニタリングとその対処法
(4)小児の栄養管理
5.栄養管理に必要な手技と検査
(1)栄養管理に必要な手技
(2)栄養管理に必要な検査
6.経腸栄養剤の使い方
(1)経腸栄養剤の種類
(2)病態や状態に応じた経腸栄養剤の活用
(3)経腸栄養法の合併症と対策
7.経静脈栄養輸液の使い方
(1)投与エネルギー量,三大栄養素の投与量,栄養素の種類
(2)中心静脈栄養と末梢静脈栄養の選択,投与量の計算
(3)電解質,ビタミン,微量元素
8.院内の給食システム
(1)栄養管理室で何をしているの?
(2)院内での給食供給と外部委託とは?
(3)給食に関わる職員は?
(4)給食の保険システム
9.病院食とは
(1)常食にはどんな種類があるのか?
(2)軟食とは?
(3)特別食とは?
(4)濃厚流動食とは?
(5)病院におけるさまざまな食事形態とその適応
(6)回復食とは?
(7)小児食とは?
(8)検査食とは?
(9)アレルギー食とは?
(10)調乳について (離乳食含む)
(11)特種ミルクについて
(12)保険上加算のとれないその他の食種
(13)病院で使われる栄養補助食品・医療用特殊食品について
(14)オーダーの仕方・食事指示箋の書き方
10.栄養指導とは?
(1)栄養指導の基本
(2)栄養食事指導の対象疾患は?
(3)集団指導とは?個別指導とは?
11.薬局と栄養管理
(1)薬剤師の栄養管理における役割
(2)薬剤部で扱う栄養管理に関わる資材
(3)薬剤と栄養
12.在宅栄養療法とは?
(1)在宅栄養療法の前提条件
(2)在宅栄養療法の方法
13.病態別の栄養管理
(1)周術期
(2)クリティカルケア:外傷,敗血症,多臓器障害
(3)熱傷
(4)肝炎・肝硬変・肝不全
(5)急性腎不全
(6)慢性腎不全 (透析中を含む)
(7)慢性呼吸不全,慢性閉塞性肺疾患 (COPD)
(8)クローン病
(9)潰瘍性大腸炎
(10)短腸症候群
(11)膵炎
(12)心不全
(13)メタボリックシンドローム (肥満,高血圧,糖尿病,脂質異常症,高尿酸血症)
(14)癌 (ターミナルケアを含む)
(15)化学療法中の栄養管理
(16)褥瘡
(17)妊婦
(18)高齢者
14.Q&A
検査や手術時の食事の組み方,絶食の必要性などを教えてください.
水分管理の方法について教えてください.
胃瘻造設後の管理方法について教えてください.
術後食にはなぜ重湯,3分粥,5分粥,7分があるの?
中心静脈栄養施行時の経口移行についての注意点について教えてください.
中心静脈栄養管理時の栄養状態のモニターは何で行うのでしょうか?
中心静脈栄養剤の無菌調製とは?
中心静脈栄養法でのビタミン剤の使い方について教えてください.
腎不全での蛋白負荷の注意点について教えてください.
同じカロリー,成分でも投与経路によって違いがあるのでしょうか?
Probiotics,Prebiotics,Syynbioticsとは何でしょうか?
経口輸液剤とは何でしょうか?
糖尿病で腎障害が合併した場合の栄養管理について教えてください.
脂肪乳剤の使い方について教えてください.
15.巻末資料
病院で使われる栄養補助食品・医療用特殊食品一覧
特殊ミルク一覧
腸性粉乳及び母乳の標準組成表
栄養に関する検査の基準値一覧
種々のNI (Nutrition Index)
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書籍情報
- ISBN:9784830660337
- ページ数:372頁
- 書籍発行日:2008年1月
- 電子版発売日:2022年3月25日
- 判:B6変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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