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- 医療安全BOOKS10 医療・看護現場の心理的安全性のすすめ
商品情報
内容
心理的安全性の高い組織作りを自身が実践している、田淵仁志先生によるメディカのセミナーオンラインを元に書籍化。気を付けていても起こってしまうミス。誰も責めることなくチームとして改善し、組織が成長していく心理的安全な職場環境づくりを提示する。
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序文
序
心理的安全性のある環境は、チーム運営の初めの一歩です。2 ~ 3 名の小さなチームであれ、数万人を超える大きなチームであれ、組織には何らかの目的があり、その目的を上手く、効率よく、達成するための最も優れた手法だからです。この心理的安全環境が継続している限り、少なくともチームは改善し続けることができます。そして5年目を超えたぐらいから、新人リクルートによい影響が出始め、それと同時に学習する人材の定着と、無気力な人材の離職が進み、組織運営が好循環していくでしょう。心理的安全性はそれほど素晴らしく、科学的に証明されている方法なのに、日本の医療チームではあまり一般的ではないのがとても不思議です。
医療現場でのチームの目的は様々でしょう。どのような目的であれ、心理的安全環境こそが、目的達成に至る最短の道筋です。医療現場における心理的安全環境の重要性を端的に示しているのが、エイミー・C・エドモンドソンの「よい病院はミスが多い」という知見です。ミスを報告することで、個人が責められることがないという心理的安全環境が、ミスの要因分析に基づく運営改善の好循環を生み出すという彼女の発見は、すべての医療従事者にとって腑に落ちるものです。ミスが起きる都度、運営改善が行われて成長していく心理的安全環境チームと、ミスがあっても何も変わらない心理的危険環境チームの格差は、時が経つにつれてどんどん拡がっていくのです。
素晴らしい心理的安全の実践の第一歩を、今日から踏み出すために、この書が役に立てることを願っています。
2023年6月
広島大学大学院医系科学研究科 寄附講座教授
社会医療法人三栄会ツカザキ病院 眼科主任部長
田淵 仁志
目次
CHAPTER 1 不安が払拭された環境 ~心理的安全性とは
心理的安全性とはなにか
成果を上げるチームの秘密
よい結果を上げるチームの仮説
打ち砕かれた3 つの仮説
ミスを責めるとどうなるのでしょう
ミスは起こる前提で学ぶ
よい病院はミスが多い
CHAPTER 2 リーダーは怒ってはいけない !?
業務におけるイノベーションとは
問題解決能力の矛盾
CIA が考えた組織をつぶす方法
合成の誤謬
リーダーの心理的安全性はないの?
心理的安全性を生み育み維持するために
心理的安全は怒りを鎮める
CHAPTER 3 認知バイアスとは ~わかっていても、自分が思いたいようにしか思えない
認知バイアス
自己評価バイアス
バイアスの盲点を意識する
利用可能性バイアス
口コミバイアス
素朴実在論
対応バイアス
グループ分けバイアスと職種間ボーダー
意思決定バイアス・現状維持バイアス
CHAPTER 4 自分も新人の時期があり、また将来くだり坂を迎える ~ライフ・サイクル理論
いつかはみんなできなくなる
新人が怒られるのは自分のせい
成長期にいかに学習させるか
手がかからない人ほど離職する
CHAPTER 5 全員が優秀なチームなんて存在しない~ ABC 分析
成果の70~ 80%は20%の人材が生み出す
組織をマトリックス構造にする
だれもがA 人材になれるチームづくり
心理的安全性を生み出す3 つの英知
CHAPTER 6 “ チームの目的 ” と“ 心理的安全性 ”
学習する人材が心理的安全を生む
やる気はないけど快適な人たち
これから病院に起こること
より厳しい未来に新しい価値をつくる
コラム 田淵先生が実践する心理的安全性の組織はスタッフから見てどうですか?
心理的安全性を実践にいかす Q& A
心理的安全性のある組織とは Q1 ~ 8
仕事上のミスと心理的安全性 Q9 ~11
リーダーに求められること Q12 ~ 19
現場・スタッフへのかかわり方 Q20 ~ 23
立場による心理的安全性 Q24 ~ 32
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書籍情報
- ISBN:9784840481687
- ページ数:128頁
- 書籍発行日:2023年8月
- 電子版発売日:2023年7月20日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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