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- 改訂2版 血栓回収療法 Technical Tips[動画付き]
商品情報
内容
序文
序文
技術を磨き,治療の引き出しを増やそう!
血栓回収療法はエビデンスの確立によって行うべき治療となり,「脳卒中治療ガイドライン」でも強く推奨されています.世界中で本治療の適応拡大のためのランダム化比較試験が行われており,年々その適応が広がっています.本治療が発症から短時間で実施され,良好な再開通が得られると,麻痺などの症状を劇的に回復させられることが多いため,治療数も増加の一途をたどっています.
しかし,実際にこの治療で患者さんを良くするためには,様々な条件をクリアする必要があります.まず,病院前評価で主幹動脈閉塞患者が適切に評価され,血栓回収療法が可能な施設に迅速に搬送されなければなりません.また,救急車の到着後,遅滞なく治療を実施するためには院内体制を整えることが必要ですし,治療前の画像評価も重要です.
そして私たち治療医は技術を磨かなければなりません.実際の治療では閉塞部位ごとにデバイスの選択や戦略が異なりますし,大型血栓や多発病変,あるいは出血傾向の有無などによって,対応を考えなくてはなりません.また,現場で役立つ,「裏ワザ」ともいうべきテクニックもあります.そのような技術をすべて応用する必要はありませんが,引き出しが多ければ何かのときに役に立つ可能性があります.そして,使用するデバイスの特徴や組み合わせたときの相性なども熟知し,状況に応じて選べるようになっておかなければなりません.
本書は我が国のトップランナーの先生方の執筆でこれらのポイントをすべて網羅できています.血栓回収療法の急速な進歩に合わせ,このたび本書は大幅に改訂されました.新たな情報が皆さんの臨床力をアップさせ,一人でも多くの脳梗塞患者さんが救われることを祈っています.
2024年1月
兵庫医科大学脳神経外科主任教授
吉村 紳一
序文
若手治療医の実力アップにこの1冊!
血栓回収療法は,神経系の血管内治療の中でも,手技はシンプルで,治療医にとって決して難しい治療ではありません.しかし,他の神経血管内治療と明らかに異なるところは,患者さんの症状を改善させるために,安全性だけでなく,1分1秒を争う迅速さが求められる点です.手技を迅速にするためには,基本的な手技に基づいた,経験と知識が必要となってきます.そのため,手技はシンプルでも,エキスパートと若手治療医との実力差が出やすい治療です.
この差を埋めるために,具体的には,1. 発症から治療開始までの時間短縮:患者さんの搬送システムや院内体制を整えること2. 治療開始から再開通までの時間短縮:手技前の正確な画像診断や治療の適応の決定,適切なアプローチやデバイスの選択,加えて,治療がスムースにいかないときに,次に行うべき適切な治療の選択により,治療の無駄を省くことが重要です.
本書は,上記の2つを解決するために,6つの章で構成されています.
Ⅰ 患者を安全かつ迅速に受け入れる工夫
Ⅱ 治療成功のコツ!
Ⅲ 部位ごとのテクニックを磨く!
Ⅳ シチュエーションごとのテクニックを磨く!
Ⅴ 治療の選択肢を増やす「裏技」を知る!
Ⅵ デバイスの特性を知る!
若手治療医が,エキスパートのtechnical tipsを学ぶことで,この差を少しでも埋められたらと考えて改訂しました.本書が,若手治療医の実力アップと,患者さんの転帰改善に貢献できると確信しています.
2024年1月
兵庫医科大学脳神経外科准教授
内田 和孝
目次
序 文
編集執筆者一覧
Ⅰ 患者を安全かつ迅速に受け入れる工夫
1. 患者搬送(救急車)と院内発症対応のコツ
2. 患者搬送(ドクターヘリ)と画像転送のポイント
3. 治療開始までの時間を短縮する病院前診断ツール
4. 遠隔医療(Join)の活用
5. 院内体制をどう整備するか?
6. Task Calc. Stroke「タスカル」の活用
Ⅱ 治療成功のコツ!
1. 画像読影のポイント : これだけは見逃すな!
2. 全身チェック : 到着後に最低限確認すべきことは?
3. 時間短縮 : 何をどうすればよいのか?
4. 再開通率上昇 : 良好な開通を得るコツ
5. 合併症回避 : 陥りやすいトラブルと回避のポイント
6. トラブルシューティング : 知っておくべきテクニック
7. 術後管理 : 治療後に重要なこと
Ⅲ 部位ごとのテクニックを磨く!
1. IC-M1閉塞 : あなたならどうする?
2. M2-3閉塞 : あなたならどうする?
3. BA閉塞 : あなたならどうする?
4. Tandem lesion(頚部IC & MCA)
5. 動脈硬化性および解離性病変
頚部内頚動脈の閉塞
頭蓋内動脈の閉塞
解離性病変
Ⅳ シチュエーションごとのテクニックを磨く!
1. 大型血栓
2. 担がん患者
3. 出血傾向
4. COVID-19
5. 屈曲病変
6. 多発病変
7. アクセス困難
頚動脈アプローチ
橈骨動脈アプローチ
上腕動脈アプローチ
Ⅴ 治療の選択肢を増やす「裏技」を知る!
1. Stent anchoring technique
2. 遠位にステントを開き,近位から吸引する方法
3. IC閉塞で対側からの造影
4. BEMPテクニック
5. 末梢血管閉塞に対する動注療法
6. ステントリトリーバーの拡張
Ⅵ デバイスの特性を知る!
1. デバイス総論:血栓回収デバイスの比較
2. デバイスの比較
頚動脈ステントの特徴(比較)
ステントリトリーバーの特徴(比較)
吸引カテーテルの特徴(比較)
複合治療の特徴(比較)
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書籍情報
- ISBN:9784840484640
- ページ数:264頁
- 書籍発行日:2024年3月
- 電子版発売日:2024年2月22日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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