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- 働く人のためのメンタルヘルス・ファーストエイド 実践ガイド
商品情報
内容
メンタルヘルス・ファーストエイドのプログラムにもとづき、働く人のメンタル不調をどのように早期発見し、適切な対応につなげるかをまとめた実践書。5つのアクション「り・は・あ・さ・る」を理解することで、傾聴の仕方、リスク評価、適切な情報提供、セルフヘルプの方法などを習得できる。
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P210 巻末資料1 PHQ-9(Patient Health Questionnaire-9)日本語版(2018)
P211 巻末資料2 GAD-7(Generalized Anxiety Disorder -7)日本語版(2018)
序文
序文
本書は、精神疾患を抱える人への初期支援に関する世界標準のプログラムであるメンタルヘルス・ファーストエイドを職場で実践するための、日本初の解説書です。
職場におけるメンタルヘルスの問題を解決するためのソリューションが現在ほど強く求められている時代はないでしょう。長時間労働や、正規・非正規の不合理な処遇差によるストレス、職場でのハラスメント、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供の義務化など、さまざまな課題があり、職場で精神疾患を発症する方がまれではなく、過労死・過労自殺といった深刻な事態も生じています。
こうした職場のメンタルヘルス問題に関しては、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(2006 年3 月策定、2015 年11 月改正)において定められた「4 つのケア」(セルフケア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、事業場外資源によるケア)という枠組みにもとづいて進めることになっています。しかし、この枠組みからは、「上司からの気付きとサポートだけでなく、同僚による気付きとサポートも大切である」という点が見えづらくなってしまっています。また、「4 つのケア」では、上司、事業場内産業保健スタッフの役割が大きいわりに、メンタルヘルスの不調を抱える人に、どう気付き、どう声かけして、どう専門家につなぐか、という具体的なスキルの部分は、標準化されたやり方が提示されておらず、ブラックボックスのままであり、多くの方が手探りで実施せざるを得なかったという困難が生じていたかもしれません。
メンタルヘルス・ファーストエイドは、これまで困難が生じていた部分や「同僚による気付きとサポート」という部分にも対応できる内容であり、メンタルヘルスの不調を抱える人に、どう気付き、どう声かけして、どう専門家につなぐか、という部分に関しては、世界標準の「り・は・あ・さ・る」というアクションプランにもとづいた具体的なスキルを学ぶことができるため、「4 つのケア」にもとづく従来型の産業精神保健の枠組みを大幅に補完するものであると考えます。実際、筆者らが運営するメンタルヘルス・ファーストエイド・ジャパンでは、2008 年から、メンタルヘルス・ファーストエイドの日本への導入と普及を行い、その一環として、職場におけるメンタルヘルスの問題に特化した研修を、さまざまな企業に向けて実施してきましたが、大変好評をいただき、年々、受講される企業が増え続けています。その中には、総利益1 兆円を超えるような巨大企業や、世界有数の金融機関・IT 企業の日本支社も含まれています。
本書は、12 時間にも及ぶ実際の研修内容を、残らず収録した、いわば、メンタルヘルス・ファーストエイド職場編の「実況中継」といえるでしょう。職場のメンタルヘルスの問題に日々対処しておられる、上司の方、人事担当の方、産業保健師の方には明日から活用していただける内容ですし、また、メンタルヘルスの問題を抱える方を同僚に持つ職場の方々にも、ぜひお読みいただきたい内容になっています。そして、本書のスピリットを職場の多くの方が身に付けることで、職場におけるメンタルヘルスの問題の発生予防にも貢献するはずです。
本書が活用され、職場でメンタルヘルスの問題を抱える方への支援が、よりよい方向に向かっていくことを心から祈念いたします。
2024年5月
メンタルヘルス・ファーストエイド・ジャパン
目次
【第1章 働く人のためのメンタルヘルス・ファーストエイド】
1 メンタルヘルス・ファーストエイドとは
2 職場におけるメンタルヘルス・ファーストエイド
3 職場のメンタルヘルス不調に関わる代表的な精神疾患とその治療
〈コラム〉
従来とは異なる新型/現代型うつと適応障害
社会的ひきこもり
【第2章 メンタルヘルス・ファーストエイドの実践】
1 5つのアクション「り・は・あ・さ・る」
2 アクション1 「り:声をかけ、リスクを評価し支援を開始」
3 アクション2 「は:批判せず、はなしをよく聴く」
4 アクション3 「あ:あんしんにつながる支援と情報提供」
5 アクション4 「さ:サポートにつなげる」
6 アクション5 「る:セルフヘルプを勧める」
〈コラム〉
専門家につなぐ判断の基準
家族の問題へのメンタルヘルス・ファーストエイド
適応障害、新型/現代型うつの支援~逃げたい心へのエンパワーメント~
短い時間を傾聴モードにするテクニック
日々の関わりはどこまで大切?
「か・く・し・よ・き・ん」を使いこなそう!
休職・復職のポイント
人事的な対応と並行した心の健康支援
【第3章 メンタルヘルス・ファーストエイドの実際】
1 メンタルヘルス・ファーストエイドにもとづく対応:うつ(上司対応編)
2 メンタルヘルス・ファーストエイドにもとづく対応:不安障害(産業保健師対応編)
3 メンタルヘルス・ファーストエイドにもとづく対応:アルコールの問題(上司対応編)
4 メンタルヘルス・ファーストエイドにもとづく対応:職場不適応(人事課対応編)
〈コラム〉
「うつ病」を誰にも知らせずに休職するケースへの対応
ロールプレイ後の役割解除
「飲みながら話そうよ」はだめ?
職場で不適応に陥った従業員への対応のコツ
在宅ワークにおけるメンタルヘルス・ファーストエイド
巻末資料
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書籍情報
- ISBN:9784840485012
- ページ数:216頁
- 書籍発行日:2024年7月
- 電子版発売日:2024年7月9日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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