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- 在宅医療チームスタッフのための必携薬剤手帳!
商品情報
内容
序文
チーム在宅のすべてのスタッフに捧ぐ
かつてのわが国には地域の絆が存在し,病気など困った時には,隣近所の人をはじめとした,地域の人たちが互いに助け合ってその生活を支えていた.といっても,それほど昔のことではない.現在私たちがお世話をすることが多いご高齢の方たちが,元気で若かった頃のことだ.その頃は,病気と生活の間の距離は近かった.しかし時代が進み,医療が高度化するにつれて,医療は地域から離れていった.医療に関する情報は,医療に携わる専門家,その多くは医師や看護師の手の中に限定されていた.
しかし,医療の恩恵を存分に受けることで長寿高齢化社会が到来した現在,再び医療は地域の人たちの手に委ねられ始めた.特に在宅医療では,医療関係者にはとどまらず,多くの専門職が連携しながら関わっている.このような人々の多くは,地域に暮らす人たちである.かつて病気の人たちの周囲にいた地域の人たちは,それぞれの新たな専門知識を手に,再び地域に戻ってきたのだ.地域での連携がさらに深まることで,地域の絆は新しい形で再生していく.
在宅で療養を続けている人々の多くは,すでになんらかの障害を抱えながらも健やかに生きることを目指して生活を続けている.そのためには,必然的に在宅で提供される医療はより生活に近づき,在宅医療に関わるスタッフは患者さんや患者さんの家族の生活を尊重していく必要がある.それは,医療そのもののあり方を変え,再び医療は地域に近づいていく.在宅医療には,そんな変革の力が備わっているのだ,と思う.
本書は,地域リハビリテーションに関わるセラピスト向け雑誌『地域リハビリテーション』の薬剤に関する連載を出発点にしている.しかし,連載時よりその内容はセラピスト向けのみには限定せず,在宅医療に関わるすべてのスタッフにとっての有用性を心掛けてきたつもりである.もちろん,簡便さと携行性を優先させたため,情報は大胆に取捨選択されている.わかりにくい点などがあれば,忌憚ないご批判をぜひいただきたい.
在宅医療は一人では完結しない.患者さん,患者さんの家族を中心に,その周りを多くのスタッフが支える,まさにチーム医療である.すべてのスタッフが連携を深めることで,提供される医療の質は大きく改善する.本書によって在宅医療に関わるすべてのスタッフが,礎となる共通の知識を持ち,活発なコミュニケーションを行い,連携を深めることができれば,わが国の医療の未来はきっと明るいものになるに違いない.
2010年 3月吉日
執筆者を代表して
松村 真司
目次
序文
総論にかえて― 鼎談の席から
1. 薬剤の分類はこの3種類と覚えてしまおう!!
2. 大切なのは薬の知識ではなく,薬に関連した
コミュニケーション能力!そして患者さんの
状態変化を見逃さない─ 薬の影響があるかもと考える
3. 基本は酸化マグネシウムとプルゼニド®─ 下剤
4. 尿の訴えには総合判断が必要!─ 排尿調節薬
5. 睡眠剤と多職種連携
6. 副作用には特に注意!─ 解熱鎮痛剤
7. 在宅の痛みどめ,「麻薬」の先入観を取り払おう!
─ オピオイド系鎮痛剤
8. 生活において何を優先させるか?
─ 抗パーキンソン剤
9. 精神安定剤のさまざまな使われ方─ 精神安定剤
10. 認知症薬はその症状の進行を遅らせる薬,
治す薬ではない─ 認知症薬
11. 覚える利尿剤はこの2つ!そして普段からの観察が大事!
─ 循環器薬:利尿薬
12. ジゴキシンの副作用は特にご注意!
─ 循環器薬:強心剤
13. 奇跡の薬は諸刃の剣
─ 副腎皮質・甲状腺ホルモン剤
14. 抗生物質の善と悪─ 抗生物質(1)
ペニシリン系, セフェム系, マクロライド系
15. 外来や在宅医療に適した抗生物質
─ 抗生物質(2)ニューキノロン剤
16. 発症後48時間以内の投与開始がカギ!
─ 抗ウイルス剤
17.逆流性食道炎に欠かせない薬
― 消化器薬:PPI, H2ブロッカー
18. 呼吸器病には吸入薬
─ 呼吸器薬:吸入抗コリン剤, β2受容体刺激剤, 吸入ステロイド剤
19. 漢方薬との併用に注意!
─ 降圧剤(1)隆圧利尿剤
20. 先を見据えてゆっくり下げていく
─ 降圧剤(2)血管拡張薬, 交感神経遮断薬
21. 降圧以外の目的でも使われることが多い薬剤
― 降圧剤(3)レニン-アンギオテンシン系に作用する薬
22. 薬物相互作用に注意― 抗凝固剤
23. 血液さらさら薬の実情― 抗血小板剤
24. 食事と内服(注射)のタイミングが肝心
― 糖尿病薬
25. 骨粗鬆症の薬
26. 薬疹??とまずは疑ってみる― 薬疹
27.よくある副作用1― 錐体外路症状
28. よくある副作用2― 転倒, 過鎮静
29.薬の一包化の利点と注意点
30.アドヒアランスに注目!
― 薬剤をきちんと内服してもらうために
31. 薬の管理は多職種でサポート
― 薬は誰が管理すべき?どう管理すべき?
32. 困難事例であればあるほど多職種連携を深める大チャンス!
― 患者さん, 医師, スタッフ間のコミュニケーション
33. 薬はいったい誰のために出されているの?
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書籍情報
- ISBN:9784895903523
- ページ数:168頁
- 電子版発売日:2011年3月3日
- 判:B6変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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