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- 脊椎脊髄ジャーナル36巻8号 STOP! 脊椎脊髄外科における放射線被曝
商品情報
内容
特集にあたって・・・根尾昌志
医療用放射線被曝に関する基礎と最近の動向・・・柳川康洋
各種検査における患者およびメディカルスタッフの被曝について・・・米虫 敦,他
脊椎脊髄外科医の職業被曝の現状と低減対策―総論・・・山下一太
低侵襲脊椎手術における放射線被曝低減対策・・・船尾陽生
皮膚科専門医の診断に基づく脊椎脊髄外科医の手指の放射線障害調査・・・浅利 亨,他
自分自身の経験から職業被曝について考える・・・二階堂琢也
透視下腰椎神経根ブロックにおける散乱戦と眼の水晶体の被曝について・・・武藤俊一
放射線被曝ゼロの超音波ガイド下インターベンション・・・岩崎 博,他
子どもの腰痛疾患診療におけるMRIのみでの骨評価・・・木下 大,他
低被曝量術中CTとnavigationを用いた思春期特発性側弯症手術―患者被曝を減らし,術者被曝をゼロに・・・藤城高志,他
書評
「脊椎・脊髄疾患の外科 第2版」・・・髙見俊宏
序文
特集にあたって
骨を扱う整形外科・脊椎外科では,X線による患者および術者の放射線被曝は避けて通れない.X 線装置の進歩によって,以前に比べて被曝量が軽減されている検査や手技も多く,MRI のお陰で施行頻度が激減した脊髄造影の例もあるが,正確な診断への要望(責任高位決定のための神経根ブロックや血管走行把握のための術前CT angiography など),手術手技の高度化・低侵襲化(PPS など)によって患者・医療者ともに被曝機会が格段に増加しており,トータルの被曝量は増えているのが現実だろう.放射線は,浴びていても人間の五感で感じられないことや,手術術者としては少しぐらい被曝が増えてもレントゲンコスメトロジーを優先する傾向があるため,必要以上に被曝してしまうことも多い.かくいう私の右母指にも,しっかりと爪甲色素線条が存在している.若い時代には被曝をそれほど気にしなかったし,より正確な診断や術後の美しいX 線,CT のほうが大切だった.
振り返ってみて思うに,最も大きな問題は,これだけ多く放射線を扱うにもかかわらず,整形外科や脊椎脊髄外科領域において放射線に関する卒後教育がきちんとなされていないことである.最近は患者および医療者への放射線被曝に対する関心は高まってきてはいるものの,「根性で激務に耐えるのが美徳」「患者のために自分を犠牲にすることが当然」といった体育会系文化で育った指導医が,習ってきた通りに後輩を教育していることも多い.最近も,こまめに術中透視を切るように言ったら「前の病院では骨折の整復中に透視を切ると怒られた」と若い医師が話していた.同様に,患者被曝に関して無頓着な医師も多い.特殊なケースではあったが,前医が脊髄腫瘍摘出術後の頸椎後弯を気にするあまり術前後の2 週間で5 回の頸椎CT 撮影を受けた若い頸椎後弯患者を紹介されたことがある.外国で手術を見学すると,透視を出す時間が圧倒的に短く,文化の違いを感じる.確かに日本人医師の入れた椎弓根螺子のほうがきれいに揃ってはいるが…….
今回の特集には,医療放射線被曝の考え方と恐ろしさ,脊椎脊髄外科医の被曝の実態,患者および術者の被曝量をできるだけ少なくする工夫などをご執筆いただいた.今回に限っては,すべての脊椎脊髄外科医にすべての論文をお読みいただきたい.そして,この内容を踏まえてそれぞれの現場で患者および医療者の被曝量低減対策を実践し,それを後進に伝えて,放射線被曝に無関心,無頓着な日本の整形外科,脊椎脊髄外科の文化を変えていっていただきたいと願っている.
大阪医科薬科大学整形外科学 根尾昌志
目次
特集
STOP! 脊椎脊髄外科における放射線被曝
特集にあたって 根尾昌志
医療用放射線被曝に関する基礎と最近の動向 柳川康洋
各種検査における患者およびメディカルスタッフの被曝について 米虫 敦,他
脊椎脊髄外科医の職業被曝の現状と低減対策―総論 山下一太
低侵襲脊椎手術における放射線被曝低減対策 船尾陽生
皮膚科専門医の診断に基づく脊椎脊髄外科医の手指の放射線障害調査 浅利 亨,他
自分自身の経験から職業被曝について考える 二階堂琢也
透視下腰椎神経根ブロックにおける散乱戦と眼の水晶体の被曝について 武藤俊一
放射線被曝ゼロの超音波ガイド下インターベンション 岩崎 博,他
子どもの腰痛疾患診療におけるMRIのみでの骨評価 木下 大,他
低被曝量術中CTとnavigationを用いた思春期特発性側弯症手術―患者被曝を減らし,術者被曝をゼロに 藤城高志,他
書評
「脊椎・脊髄疾患の外科 第2版」 髙見俊宏
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書籍情報
- ISBN:9784013003608
- ページ数:84頁
- 書籍発行日:2023年7月
- 電子版発売日:2023年10月6日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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