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新篇眼科プラクティス 14 そこが知りたかった!弱視斜視診療のポイント

  • ページ数 : 312頁
  • 書籍発行日 : 2024年4月
  • 電子版発売日 : 2024年5月10日
14,300
(税込)
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商品情報

内容

眼科診療のスタンダードをビジュアルに解説!実践的シリーズの決定版!!

弱視・斜視について,実際の診療の場面で役立つ知識を凝縮!わかりやすい用語・豊富な図表を用いて理解しやすい.これから専門医を目指す眼科医からベテラン眼科医,そして視能訓練士まで知識のアップデートに最適の一冊.

【シリーズ概要】 「日常臨床にすぐ役立つ」をコンセプトとした「眼科プラクティス」の最新シリーズ.今シリーズでは図版をより効果的に示すことで,さらにビジュアル面を大幅強化.直感的に理解できる「視る教科書」を目指した.

序文

序文

弱視と斜視はそれぞれ人口の1.5~2%を占めているといわれており,決してまれな疾患群ではありません.一方,弱視・斜視患者の多くが小児であることから,小児眼科を専門としている眼科医でないと取っ付きにくいようで,眼科専門医としての知識の部分と,実際の診療の間に大きなハードルが存在するようです.そのため,この分野における視能訓練士の役割は重要です.しかし,医師は最終的な責任が自らにあることを忘れてはならず,適切な診断と治療方針を指示しなくてはなりません.また,治療は一生涯にわたることも考えると,小児眼科の知識だけではなく眼科全域の知識も必要です.

弱視は早期発見,早期治療が重要で,3歳児健診に屈折検査が導入されるようになりました.そのために,これまで以上に早期に斜視や弱視の疑いで眼科を受診する子どもたちが増えてくると予想されます.眼科医の対応次第で子どもたちの将来の視力が決定されるといっても過言ではありません.すべての眼科医は視覚発達の仕組み,両眼視機能の生理,屈折矯正の方法などに熟知しておく必要があります.手術に比べ弱視治療は成果が出るまでに年単位が必要となり,弱視だった人が大人になったときに抱える問題も知っておかなければなりません.

斜視は小児期に多い疾患であるため,小児の斜視手術ができる施設は限られますが,術後の長期にわたる経過観察は地域の医師の役割となってきます.また,斜視を引き起こす疾患にはさまざまな全身疾患が含まれます.眼科学の進歩によって良好な視力を得ることのできる高齢者は,複視だけでなく外見上の改善も求めています.内眼手術を専門とされる先生方も,術後に生じる可能性のある複視の訴えを理解する必要があります.

これから専門医を目指す医師はもちろんのこと,ベテランの眼科専門医,そして多くの視能訓練士の方々に,本書で知識のアップデートをしていただくことができるよう,できる限りわかりやすい用語を用いて,図を多用し,実際の診療の場面で役に立つ知識を解説しています.本書が読者の皆様の日常診療の一助となれば幸いです.


2024年4月

佐藤美保
三木淳司

目次

【総説】

弱視の歴史と未来に向けて

斜視の歴史と未来に向けて

【解説】

Ⅰ.弱視

1.小児の視覚発達

 1)視力の正常発達

 2)両眼視機能の正常発達

 3)脳の可塑性と臨界期(感受性期)

2.弱視の分類と定義

3.弱視の鑑別疾患

4.弱視の検査

 1)弱視のスクリーニング

[T]3歳児健診への屈折検査の導入

 2)検査・診察の流れ

 3)視力検査

 4)固視検査

 5)屈折検査

 6)両眼視機能検査

5.弱視の分類

 1)形態覚遮断弱視

 2)斜視弱視

 3)屈折異常弱視

 4)不同視弱視

 5)微小斜視弱視

 6)経線弱視

6.弱視の治療

 1)屈折矯正

[O]小児弱視の治療用眼鏡等の療養費

 2)健眼遮閉

[O]弱視治療中の近見作業

 3)健眼アトロピン点眼

[C]アトロピンペナリゼーションは有効か?

[C]眼間抑制に対する治療

 4)弱視治療の最終目標と弱視の再発

[C]成人弱視でも視力回復は可能か?

[A]器質的疾患に伴う弱視

Ⅱ.斜視

1.斜視を理解するために必要な解剖・生理

 1)解剖

 2)生理

2.斜視の定義・鑑別

 1)斜視の定義

 2)複視の鑑別診断

3.斜視の運動面の検査

 1)眼位検査に必要な器具

 2)眼位検査

 3)眼球運動検査

[O]頭位異常の確認方法

4.斜視の感覚面の検査

 1)斜視の症状

 2)日常両眼視検査

 3)複視検査

 4)プリズムアダプテーションテスト

5.診断に必要なその他の検査

 1)血液検査

 2)画像検査

 3)眼底写真の活用

[A]OCTの活用

 4)眼球牽引試験

[C]後天性斜視に頭部MRIは必要か?

6.各種斜視

 1)乳児内斜視

 2)調節性内斜視

 3)間欠性外斜視

 4)恒常性外斜視

 5)A-V型斜視

 6)先天性上斜筋麻痺と下斜筋過動

 7)交代性斜位症候群

 8)近視性内斜視

 9)Sagging eye syndrome

 10)急性後天共同性内斜視

[C]デジタルデバイスの過剰使用は斜視の原因になるか?

 11)外傷性斜視

 12)動眼神経麻痺

 13)滑車神経麻痺

 14)外転神経麻痺

 15)重症筋無力症

 16)甲状腺眼症

 17)Duane症候群

 18)Brown症候群

 19)CPEO,CFEOM

 20)感覚性斜視(廃用性斜視)

 21)続発斜視

 22)医原性斜視

 23)眼振

7.斜視の治療(非観血的)

 1)眼鏡処方(屈折矯正)

 2)視能訓練

 3)プリズム治療

 4)ボツリヌス注射

 5)複視に対する遮閉療法

[C]術式と術量の選択

8.斜視の治療(観血的)

 1)手術準備

 2)結膜切開と縫合

 3)直筋の後転術

 4)直筋の前転術

 5)斜筋手術

[A]回旋斜視に対する手術

 6)筋移動術

 7)切腱術

 8)調節糸法

 9)手術合併症と対応

 10)術後管理

[O]斜視手術後の複視への対応


索引

Topics=[T]

One Point Advice=[O]

Controversy=[C]

Advanced Techniques=[A]

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書籍情報

  • ISBN:9784830656279
  • ページ数:312頁
  • 書籍発行日:2024年4月
  • 電子版発売日:2024年5月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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