最新インスリン療法 改訂第2版

  • ページ数 : 320頁
  • 書籍発行日 : 2015年5月
  • 電子版発売日 : 2016年5月27日
7,480
(税込)
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商品情報

内容

尿病患者のQOL改善を目指すための、より新しい知見や薬剤情報を盛り込んだ最新版!

インスリン療法を行ううえで必ずおさえておきたい基礎的事項の解説はもとより臨床に即した応用のツボの紹介や、さまざまな病態がある2型糖尿病患者への具体的なインスリンの投与法、妊娠や周術期への対応、1型糖尿病患者への治療法などを詳述。

序文

1921 年のBanting とBest によるインスリンの発見は,20 世紀の医学の進歩に大きく貢献した.インスリンは,医学史上,最初に臨床に用いられたペプチド製剤であり,不治の病とされた1 型糖尿病の急性合併症による死亡を回避させることに寄与し,予後を劇的に改善させた.その後,90 年以上にわたりインスリン製剤とその投与デバイスは進化し続けている.特に,1980 年以降,遺伝子組み換え技術を用いたヒトインスリン製剤の生成が可能となり,インスリンの安定供給が可能となったことは大きな進歩であった.その結果,2 型糖尿病においても,血糖コントロールの改善を介して,糖尿病特有の合併症である細小血管障害の発症・進展を阻止し,患者のQOL 改善に寄与してきた.その後,1990 年代後半からはインスリンアナログ製剤が登場し,生理的インスリン分泌を模倣するために必要な,さまざまな作用動態を有するインスリンを日常臨床に使うことが可能となっている.2011年,さまざまなインスリンとそのデバイスをどう使うかに関して,専門家の先生にお願いして解説していただき,本書が生まれた.しかし,その後もインスリンの進化は留まらず,改訂版が必要な時期となった.

2011 年の初版発行から4 年が経ち,糖尿病の治療方法と治療目標の概念が明確化しつつある.厳格な血糖コントロールは理論的にはさまざまな合併症の発症・進展を阻止するが,同時に,低血糖が増加し,体重増加をきたしてしまうとその有用な作用が相殺されてしまうことが想定されている.そこで,低血糖を起こすことなく,体重増加も伴わない厳格な血糖コントロールの達成が必要であるが,その達成は,患者の病態と心理状況,社会背景に大きく依存している.したがって,患者個々に血糖コントロール目標を設定することが重要である.

インスリン治療法にはいわゆるBOT や,混合製剤2 回打ち療法,強化インスリン療法などがあるが,どれがいいとか悪いとかいうものではなく,患者の病態と社会背景を鑑み,最もふさわしい治療を選択する必要がある.本書は,各執筆者が各テーマに関して力を入れて執筆いただいており,さまざまなケースに対してどのように対処するべきかが詳しく書かれたものになったと自負している.本書が,読者の診療の向上を介して,糖尿病患者の予後改善に役立てば幸甚である.

2015 年5 月

順天堂大学大学院代謝内分泌内科学

綿田 裕孝

目次

第1章 インスリン治療の基本

インスリン治療の目的と適応

インスリン投与量と血糖降下の関係

インスリン製剤の種類と特性

第2章 2型糖尿病のインスリン治療

A インスリン自己注射治療

インスリンデバイスの多様性と自己注射手技の実際

患者心理を考えたインスリン導入の説明・指導

インスリン導入時の用法と用量の設定

血糖自己測定器の多様性と活用方法

経口血糖降下薬との併用についての考え方

低血糖の意味と対処法

シックデイのインスリン調節

B 外来インスリン導入例

SU薬二次無効例に超速効型インスリンを外来で導入した典型例

超速効型インスリン3回注射のみでは空腹時血糖が改善しない例への対処

SU薬二次無効例を混合型製剤注射2回打ちに変更した症例

混合型インスリン製剤2回打ちでうまくコントロールできなかった症例への対応

SU薬効果不十分例に持効型溶解インスリン1回注射を上乗せ投与(BOT)した症例

BOTのエビデンスーORIGIN試験

BOTでうまくコントロールできなかった症例への対処

SU薬二次無効例にBOTでインスリンを導入し、その後強化インスリン療法を導入した例

インスリン投与法が血糖コントロールに与える効果のエビデンス

C 病棟でのインスリン治療

糖尿病昏睡

糖尿病合併妊娠、妊娠糖尿病

ステロイド糖尿病

術前・術後の血糖管理

人工膵島による周術期の血糖管理

ICUでの血糖コントロールが患者予後に与える影響のエビデンス

肝硬変、慢性肝疾患患者

腎不全、透析患者

MAT療法

D インスリン治療がしばしば難渋するケース

インスリンアレルギー、皮下硬結への対処

インスリン抗体による不安定糖尿病への対処

高齢者や認知症患者

精神疾患(うつ病など)

高度肥満症例で減量が困難なケース

第3章 1型糖尿病のインスリン治療

1型糖尿病のインスリン治療における用量設定の考え方

若年患者に対する指導と注意点

カーボカウントの基本と臨床での適応例

血糖の動揺が激しい症例への対処:動揺の原因とCSII以外の方法による対処

インスリンポンプの種類と指導方法

インスリンポンプ療法の適応と用量調節方法

強化インスリン療法からCSII療法に切り替え血糖コントロールが改善した1型糖尿病症例

膵臓、膵島移植の現状と将来

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書籍情報

  • ISBN:9784521741697
  • ページ数:320頁
  • 書籍発行日:2015年5月
  • 電子版発売日:2016年5月27日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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