糖尿病治療薬の最前線 改訂第2版

  • ページ数 : 320頁
  • 書籍発行日 : 2015年7月
  • 電子版発売日 : 2016年5月27日
7,480
(税込)
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商品情報

内容

DPP-2阻害薬やSGLT2阻害薬を含めた最新の情報をアップデート

インスリンを除くすべての糖尿病治療薬(GLP-1受容体作動薬も含む)の作用機序と病態からみた選択、具体的な投与法と注意点などについて、最新の情報をもとにできるだけわかりやすく、かつ簡潔に解説。
付録として、経口血糖降下薬の最新情報を、薬剤の写真入りの一覧表にして提供。
明日からの糖尿病診療に必ず役立つ1冊!

序文

書は,2011 年に発行した『糖尿病治療薬の最前線』に,この3 年半の間の進歩を新たに加えた『糖尿病治療薬の最前線 改訂第2 版』である.『糖尿病治療薬の最前線』は,インスリンを除くすべての糖尿病治療薬(GLP-1 受容体作動薬も含む)の作用機序と病態からみた選択,具体的な投与法と注意点,などについて,最新の情報をもとにできるだけわかりやすく,かつ簡潔に,トピックスもまじえながら,その分野の第一人者である先生方にご執筆いただいたもので,発行以来大変好評を博してきた.しかし,発行後3 年半が過ぎ,その間に新たな糖尿病治療薬が次々と登場し,わが国の糖尿病治療薬を取り巻く状況はめまぐるしく変化している.こうした状況に鑑み,本書を発行するに至ったものである。

インクレチン関連薬のなかでも特にDPP-4 阻害薬は現在までにわが国で8 成分が登場し,すでに350 万人の患者に用いられているという.また,DPP-4 阻害薬の心血管イベントに及ぼす影響について検討する目的で大規模な前向き臨床試験が行われ,すでにその一部が発表されている.そして,GLP-1 受容体作動薬も週1 回投与の製剤が登場し,インスリンなど他の薬剤との併用も拡大した.このように,インクレチン関連薬は登場後数年の間で2 型糖尿病治療薬としてわが国で広く用いられるようになり,糖尿病治療は一変した.さらに,2014 年以降,SGLT2 阻害薬が新たに6 成分登場した.SGLT2 阻害薬はインスリンに依存せず,糖を尿中に排泄して血糖値を下げ,糖毒性を軽減することにより,膵β細胞のインスリン分泌能や末梢組織のインスリン感受性を改善しようとする薬剤である.経口薬としては初めての体重減少作用を有する一方で,脱水やケトアシドーシスなど発売以前より予想された副作用も起こるなど,この薬剤の特徴をよく理解して慎重に投与することが求められている.

このように新薬が次々と登場し,大変注目を浴びている最近の糖尿病治療であるが,ともすれば糖尿病治療薬は血糖値さえ下げればよいのだ,という落とし穴に落ちる危険がある.生体の複雑な代謝ネットワークを解きほぐす研究の重要性はこの点にある.糖尿病の病態はさまざまである.そして,私たちは一人一人の患者で異なる,また同じ患者でも時期によって異なる糖尿病の病態を把握しながら,その時々で最適の薬を処方する必要がある.また,スルホニル尿素(SU)薬とメトホルミンの歴史は50 年以上になるが,これらの薬剤の歴史に較べれば,最近登場した糖尿病治療薬の歴史はまだまだ短い.糖尿病患者は同じ薬を長期間服用することから,薬に関する安全性には特に敏感にならざるを得ない.今後はIT を活用したデータベースの構築などによ り,市販後の副作用情報の集積が強く望まれるところである.

最新の情報を網羅した本書が,明日からの糖尿病診療のお役に立てば,このうえない喜びである.

2015 年6 月

京都大学大学院医学研究科糖尿病・内分泌・栄養内科学

稲垣 暢也

目次

第1章 糖尿病治療薬の基本

糖尿病治療薬の適応と投与法の基本

糖尿病治療薬の種類と特性

糖尿病治療薬の選択の指標

糖尿病治療薬の非適応

低血糖時の対処法

第2章 糖尿病治療薬の作用機序と病態からみた選択

スルホニル尿素(SU)薬

速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)

【エビデンスの扉】グリニド薬と大血管障害に関するエビデンス

α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)

【エビデンスの扉】α-グルコシターゼ阻害薬(α-GI)と大血管障害に関するエビデンス

ビグアナイド薬

チアゾリジン薬

DPP-4阻害薬

SGLT2阻害薬

GLP-1受容体作動薬

インクレチンと膵β細胞保護効果

第3章 糖尿病治療薬の具体的投与法と注意点

スルホニル尿素(SU)薬

速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)

α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)

ビグアナイド薬

チアゾリジン薬

DPP-4阻害薬

SGLT2阻害薬

GLP-1受容体作動薬

【Advice from Expert】GLP-1受容体作動薬導入時の高血糖

【Advice from Expert】インクレチンとα-GIの併用

第4章 糖尿病治療薬投与の実際

糖尿病治療薬処方のタイミングは?

まず最初に何を投与するか?

多剤併用の基本

どの時点でインスリン導入を考えるか?

腎機能障害を有する患者における投与の実際

高齢者糖尿病患者における投与の実際

肥満患者における投与の実際

網膜症を有する患者における投与の実際

第5章 糖尿病治療薬投与の最近の話題

SU薬とインクレチン併用による低血糖

インクレチンの膵外作用

最近の大規模スタディからわかってきたこと

付録 経口血糖降下薬一覧

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書籍情報

  • ISBN:9784521742588
  • ページ数:320頁
  • 書籍発行日:2015年7月
  • 電子版発売日:2016年5月27日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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