これが知りたかった!糖尿病診療・療養指導Q&A

  • ページ数 : 312頁
  • 書籍発行日 : 2017年5月
  • 電子版発売日 : 2018年1月19日
4,400
(税込)
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商品情報

内容

わかりやすい説明で、糖尿病臨床現場での実践のレベルアップが図れる!

糖尿病がどのような病気であるかを学び、治療の基本となる食事療法・運動療法の重要性の理解を深めていけるよう130のQ&Aと共に解説。食事献立の実例、フットケアの記録用紙が付録として収載されています。

序文

はじめに

糖尿病人口の増加は決して日本や東アジアの特徴的な現象というわけではなく,今や世界中で等しく認められています.すなわち,糖尿病の増加は,現代に生きる人類に広く認められる現象といえます.

私たちが勤めております朝日生命成人病研究所は1960年の開設以来,成人病(=生活習慣病),とくに糖尿病の診療と研究に力を注いでまいりました.長年に亘る糖尿病患者さんに対する療養指導への貢献が評価され,昨年には「第9回糖尿病療養指導鈴木万平賞」受賞の栄誉に浴することができました.これを機に,当研究所の医師と医療スタッフが力を合わせて本書を上梓することとなり,このほど出版の運びとなりました.

本書で取り上げた150余りのQ(質問)とコラム,トピックスは,当研究所と附属医院で日々診療・療養指導にあたってきた多職種から成る医療スタッフが,自己の経験をもとに,臨床に役立てる視点から厳選したものです.それぞれのQに対するA(回答)は,当施設での長い臨床経験と研鑽の中から習得し,工夫を積み重ねてきたものをベースに,主として当施設の医師と医療スタッフが協力して執筆いたしました.巻末には付録として,インスリン注入器の一覧表のほか,当施設の糖尿病食事献立の実例やフットケアの記録用紙も収載しました.読者の皆さまのお役に立てば幸いです.

糖尿病は患者さんにとって,長い生涯を通してつき合っていく疾患です.糖尿病と診断された患者さんは,糖尿病がどのような病気であるかを学び,治療の基本である食事療法と運動療法の重要性を理解し,日々実践されています.医師と医療スタッフには,患者さんと家族の方々を支え,糖尿病をもっていても合併症を起こさず,糖尿病をもたない人と同様に人生を全うできるよう支援する任務があります.本書が,糖尿病とともに生きる患者さんを支えて診療や療養指導にあたる医師や医療スタッフの方々に,広く役立てていただけることを願っております.

最後になりましたが,当施設にゆかりの深い他施設の先生方にも執筆のご協力を仰ぎ,本書の内容を一層充実したものにすることができました.この場をお借りして厚く御礼申し上げます.


2017年5月

監修 朝日生命成人病研究所・附属医院
所長・院長 岩本 安彦

編集 朝日生命成人病研究所・附属医院
診療部長 吉田 洋子

目次

I 糖尿病の考え方

Q1 血糖値が高いとなぜいけないかを患者にわかりやすく説明するには?

Q2 メタボリックシンドロームと糖尿病の関係について教えてください

Q3 健康診断でHbA1cが軽度に高い人にはどのように指導すればよいですか?

Q4 1型糖尿病と2型糖尿病の見分け方は?

Q5 1型糖尿病の3つのサブタイプについて教えてください

Q6 インスリン分泌能とインスリン抵抗性はどのように評価し,どのように活用するのですか?

Q7 グルカゴンルネサンスとは何ですか?

II 検査・治療・療養指導

Q8 尿ケトン体,血中ケトン体の見方と患者への説明の仕方を教えてください

Q9 血糖コントロール指標の特徴と使い分け方は?

Q10 SMBGの指導をするときのコツと工夫点を教えてください

Q11 SMBGの値をどのようにみて,考えていけばよいですか?また,その値を活用してどのように指導をすればよいですか?

Q12 患者からSMBGの値がおかしいと言われたらどのような場合が考えられますか?

Q13 CGMの適応と結果の解釈について教えてください

Q14 高齢者の血糖コントロール目標について教えてください

Q15 メタボリックサージェリーの適応について教えてください

III 食事療法・食事指導

Q16 初めて栄養指導を受ける患者にはどのように工夫して指導しているのですか?

Q17 なぜ食事療法が必要なのかを患者にわかりやすく説明するには?

Q18 独身サラリーマンで3食すべて外食している場合の食事指導を教えてください

Q20  仕事で夕食の時間が22時以降になる患者への食事指導は?

Q21 早食いの患者への指導のポイントを教えてください

Q22 食塩控えめでもおいしく食べる工夫についてどのように指導しているのですか?

Q23 野菜の摂取目標量は350g以上ですが,上限量はありますか?あるなら何gまでですか?

Q24 野菜が嫌いでほとんど食べられない人への食事指導法は?

Q25 炭水化物抜きダイエットをしている患者への指導はどうすればよいですか?体重が減ったがこのまま続けてよいですか?

Q26 間食と運動時の補食はどのようにすればよいですか?

Q27 サプリメントや特定保健用食品の利用の仕方について教えてください

Q28 人工甘味料の上手な使い方を教えてください

Q29 カロリーゼロの飲み物や食べ物はいくら摂ってもよいのですか?

Q30 アルコールを飲んだ場合の注意点は?

Q31 ノンアルコールビールはいくら飲んでもよいですか?

Q32 カーボカウントはどのように指導すればよいですか?

Q33 宅配食の使い方はどのように指導すればよいですか?

Q34 糖尿病腎症の食事療法について─たんぱく質制限がつく人とつかない人の基準値の境界はありますか?

Q35 糖尿病腎症の食事療法を続けるにはどのように指導すればよいですか?

Q36 糖尿病と甲状腺疾患を合併した患者の食事指導はどのような点に気をつけたらよいですか?

Q37 患者が前向きに食事療法に取り組むためにはどのような工夫をすればよいですか?

IV 運動療法・運動指導

Q38 なぜ運動療法が必要なのかを患者にわかりやすく説明するには?

Q39 運動のタイミングや順序はどのように指導すればよいですか?

Q40 患者がすぐに実行できそうな運動にはどのようなものがありますか?また,どのように指導すればよいですか?

Q41 運動するときの注意点は何ですか?

Q42 運動療法を長く続けるにはどう指導すればよいですか?

Q43 糖尿病教室で運動療法をする場合にはどのように指導すればよいですか?

V 薬物療法・薬物指導

Q44 最初に選択すべき糖尿病治療薬は何ですか?また,治療薬を選択する際には何を基準に考えるのですか?

Q45 経口血糖降下薬の,各薬剤の服薬指導ポイントは?

Q46 腎機能障害や透析している場合にはどの糖尿病薬なら大丈夫?

Q47 肝障害患者へ投与できる糖尿病薬は?

Q48 妊娠中,授乳中の患者へ投与できる糖尿病薬は?

Q49 若年肥満2型糖尿病患者の薬物療法について教えてください

Q50 高齢者の薬物療法について教えてください

Q51 副作用で血糖値を上昇させてしまう薬にはどのような薬がありますか?

Q52 服薬指導の際,薬の説明に役立つ資材を教えてください

Q53 糖尿病神経障害の薬物療法の使い分けは?

Q54 GLP-1受容体作動薬の使い分けはどのようにするのですか?

Q55 GLP-1受容体作動薬の実際の使い方について教えてください

Q56 持効型インスリン製剤の使い分けは?

Q57 超速効型インスリン製剤の使い分けは?

Q58 糖尿病の薬とアルコールとの相互作用について教えてください

Q59 2型糖尿病患者での基礎インスリン補充後の治療の選択肢は?

Q60 インスリン治療開始時の指導ポイントは?

Q61 インスリン注入器の選択のコツは何ですか?

Q62 各インスリン製剤の開封後の安定性について教えてください

Q63 インスリン自己注射を拒否する人に対して受け入れを説得するには?

Q64 インスリン注射手技がなかなか覚えられない人にどのように指導していますか?

Q65 長期間インスリン治療をしているときの指導のポイントは何ですか?

Q66-1 インスリン注射は次のようなときにはどうすればよいですか?

Q66-2 インスリン注射は次のようなときにはどうすればよいですか?

Q67 シックデイの指導はどのようにすればよいですか?

Q68 低血糖についてどのように指導すればよいですか?

Q69 低血糖時に使うブドウ糖にはどのようなものがありますか?

Q70 低血糖で次のような場合への対処法を教えてください

Q71 低血糖でも症状が出ない人にはどのように指導すればよいですか?

Q72 朝食抜きの検査があるとき,どのようにすればよいですか?経口血糖降下薬やインスリンの量は? 検査前に低血糖になってしまったら?

Q73 インスリンポンプを始めたいという患者への療養指導はどうすればよいですか?

VI 合併症の検査・治療・療養指導

Q74 糖尿病ケトアシドーシスの診断と治療について教えてください

Q75 高血糖高浸透圧症候群の診断と治療について教えてください

Q76 ビグアナイド薬投与患者ではどのような人が乳酸アシドーシスになりやすいのですか?

Q77 糖尿病神経障害でしびれの自覚症状を感じる神経学的機序を教えてください

Q78 糖尿病神経障害の検査の目的と見方,指導への活かし方を教えてください

Q79 糖尿病神経障害の診断と病期診断はどのように進めますか?

Q80 糖尿病網膜症の検査の目的と見方,指導への活かし方を教えてください

Q81 糖尿病に関連する糖尿病網膜症以外の眼合併症について教えてください

Q82 糖尿病網膜症の病期分類はどのようなものが一般的ですか?

Q83 人間ドックで眼底検査を受けていれば,眼科を受診しなくてもよいですか?

Q84 腎機能低下時にフルオレセイン蛍光眼底造影をしてもよいですか?

Q85 コントロールが悪い人を急激にコントロールすると網膜症が悪化するのはなぜですか?

Q86 糖尿病腎症の検査の目的と見方,指導への活かし方を教えてください

Q87 糖尿病腎症の鑑別診断は?

Q88 糖尿病腎症はよくなりますか? また,血糖・血圧の管理はどの程度厳格に行えばよいか教えてください

Q89 糖尿病腎症の予防はいつから何をすればよいですか?

Q90 糖尿病患者での禁煙治療について教えてください

Q91 糖尿病患者の動脈硬化の検査の目的と見方,指導への活かし方を教えてください

Q93 糖尿病患者での虚血性心疾患のスクリーニングについて教えてください

Q94 糖尿病と脳卒中の関係を教えてください

Q95 糖尿病患者でのピロリ菌除菌について教えてください

Q96 フットケア指導のために必要な身体所見や検査について教えてください

Q97 患者へフットケアの指導をしたいのですが,どのようにすればよいですか?

Q98 糖尿病と甲状腺疾患の関係について教えてください

Q99 脂質異常症の指導,とくに高トリグリセリド血症と高LDLコレステロール血症の指導の違いについて教えてください

Q100 糖尿病患者での高血圧治療について教えてください

Q101 糖尿病患者での高尿酸血症治療について教えてください

Q102 糖尿病患者にみられる手の病変の特徴と対応について教えてください

Q103 糖尿病と歯周病の関係について,歯周病の対策も含めて教えてください

Q104 糖尿病外来でできる認知症の簡易スクリーニング方法について教えてください

Q105 糖尿病とうつ病の関連について教えてください

Q106 糖尿病と骨粗鬆症の関連について教えてください

Q107 NASH/NAFLDと糖尿病の関係を教えてください

Q108 糖尿病と癌についてわかっている範囲で教えてください

Q109 糖尿病患者での膵癌の早期診断はどのようにすればよいですか?

VII 妊娠や小児・思春期の糖尿病,特殊な病態での糖尿病治療

Q110 妊娠糖尿病の診断基準,スクリーニング,フォローアップについて教えてください

Q111 糖尿病合併妊娠の治療はどのようにするのですか?

Q112 高血糖だと奇形児が生まれる可能性が上がるのはなぜですか?

Q113 小児・思春期の糖尿病患者の療養生活の指導方法で注意することは何ですか?

Q114 副腎皮質ホルモン投与時の血糖管理方法について教えてください

Q115 外科手術時の血糖管理について教えてください

Q116 ICU管理について教えてください

Q117 中心静脈栄養管理時の血糖管理はどうすればよいですか?

Q118 長く放置された患者を診断,治療するときの注意点は?

VIII 療養指導を行う環境づくり・療養指導に役立つ社会的知識

Q119 初診の患者へはどのように療養指導をすればよいですか?

Q120 フットケアを始めたいのですが,どのようにすればよいですか?

Q121 糖尿病教室を始めるときにはどのようにすればよいですか?

Q122 糖尿病教室で興味をもってもらうための工夫は?

Q123 教育入院はどのように行ったらよいですか?

Q124 検査技師が糖尿病チーム医療の一員として参加するために必要な知識や技術などを教えてください

Q125 高齢や認知症の糖尿病患者への療養生活の指導と社会的支援について教えてください

Q126 糖尿病患者でも生命保険に入ることができますか?

Q127 糖尿病患者が受けられる障害年金の給付について教えてください

Q128 災害に対する備えはどのように指導すればよいですか?

Q129 仕事が忙しく通院が難しい人に,通院を継続してもらうための工夫は?

Q130 医療費を減らす工夫について教えてください

参考文献

付録

糖尿病食事献立例

春の献立例とレシピ3点

夏の献立例とレシピ3点

秋の献立例とレシピ3点

冬の献立例とレシピ3点

行事の日の献立例とレシピ3点

インスリン注入器一覧

フットケアの記録用紙


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書籍情報

  • ISBN:9784521745237
  • ページ数:312頁
  • 書籍発行日:2017年5月
  • 電子版発売日:2018年1月19日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

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