麻酔ポケットマニュアル

  • ページ数 : 384頁
  • 書籍発行日 : 2016年4月
  • 電子版発売日 : 2021年11月17日
4,400
(税込)
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商品情報

内容

研修医のローテートや麻酔科医をめざす若手向けマニュアル.麻酔科学とは人工的に意識・痛み・動きを封じ,再び覚醒させる手技をいう.麻酔科で求められるのは,人工呼吸,麻酔薬の効果と拮抗,モニタリング,麻酔法の選択,術中合併症・術後疼痛への対応など広くて深い知識ばかり.冒頭にある「ポイント」でテーマの要点を頭に入れたら,あとは知りたい項目を引いて該当ページへGO!

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序文

introduction

本書は,手術麻酔管理前はもちろん麻酔管理中にも参考にできることを目的とした.しかし単なる実技書や暗記本ではなく,最新の知識を満載し,何故そのような手技をするのか,何故その薬をこれだけ使うのか,どうしてそのように対処しなければならないのか等,メカニズムや理由についても深く言及し,知識の習得や日頃の疑問の解決にも役立つものになったと確信する.

麻酔科学の基本は全身管理と疼痛管理であり,薬理学・生理学・生化学といった基礎医学から,循環・呼吸・内分泌学・肝臓・腎臓といった臨床医学まで幅広い知識が必要である.疼痛は交感神経やストレス系を活性化し,高血圧や頻脈,高血糖を引き起こすだけでなく,患者のQOL (quality of life)を下げ免疫能を低下させてしまう.また,麻酔科医は危機管理医でもある.近年,リスクの高い患者や侵襲の大きな手術の麻酔管理を行うようになった結果,麻酔中に不測の事態(喘息発作やアナフィラキシーショック,大出血,心筋虚血や致死的不整脈から心停止)が起こることもたびたびあり,迅速かつ適切に対処することが必要となってきた.これら深刻な合併症や周術期の有害事象についても,症例を挙げて具体的に解説した.

本書では,各章を麻酔科学のスペシャリストに執筆していただいた.重要な分類やガイドライン,薬の使用法を図表化し,麻酔に必要な手技や知識が迅速かつ適切に得られるつくりになっている.マニュアルと名づけてあるものの,周術期に起こりうる緊急事態のメカニズムに言及してあり,事象には必ず原因があることを理解したうえで対応いただけるはずである.本書を手元におき,麻酔の友,そして時には指導者として麻酔の現場でご活用いただければ幸いである.


2016年3月

近畿大学医学部麻酔科学講座主任教授 中尾慎一

目次

1章 術前管理と麻酔導入・維持

1.1 術前管理(術前評価)

1.2 麻酔器と麻酔回路

1.3 麻酔導入と維持

1.4 麻酔中の異常・緊急事態

1.5 麻酔中の気道管理

2章 麻酔関連薬剤の薬理と効果

2.1 全身麻酔薬(吸入麻酔薬,静脈麻酔薬)

2.2 局所麻酔薬

2.3 筋弛緩薬

3章 生理・病態

3.1 中枢神経系

3.2 循環器系

3.3 呼吸器系

3.4 肝臓

3.5 腎臓

3.6 体液と酸塩基平衡

3.7 輸液と輸血

4章 モニタリング

4.1 循環器系

4.2 呼吸器系

4.3 筋弛緩

4.4 神経系

5章 麻酔法の実践

5.1 区域麻酔

5.2 腹部手術の麻酔

5.3 呼吸器外科手術の麻酔

5.4 小児の麻酔

5.5 産科の麻酔

5.6 脳神経外科手術の麻酔

5.7 心臓血管外科手術の麻酔

5.8 日帰り手術の麻酔

6章 術中の合併症と対処

6.1 悪性高熱

6.2 アナフィラキシーショック

6.3 心筋虚血

6.4 肺血栓・塞栓症

6.5 喘息発作(気管支痙攣)

6.6 不整脈と心肺停止

7章 術後管理

7.1 集中治療

7.2 術後鎮痛対策

8章 麻酔関連薬剤の使い方

循環作動薬/鎮痛薬/麻酔薬

付録

意識障害の評価(GCS,JCS)

非心臓手術における周術期心臓血管系危険度分類

CCSの狭心症重症度分類

肺の区域/ワクチンの種類と手術までに休薬が望ましい期間

重症加算

代表的な薬剤の持続投与法


略語一覧

Message from the Mentor

普通のお医者さん?

麻酔科ロー点ーションへようこそ!

常に理由を科学的に考える臨床

マニュアルの上をめざそう

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書籍情報

  • ISBN:9784521743707
  • ページ数:384頁
  • 書籍発行日:2016年4月
  • 電子版発売日:2021年11月17日
  • 判:新書判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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