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- いざ実践! 慢性腎臓病(CKD)の栄養管理~具体的アプローチとそのコツ
商品情報
内容
若手の管理栄養士や看護師を読者対象に,慢性腎臓病(CKD)に慣れない方でもすぐに指導できるよう,CKDの基本的知識,CKDと他疾患,生活習慣病との関連,CKD患者におけるアセスメント,CKD対策の三本柱である生活指導,食事指導,薬物指導などについて詳細な解説を行った一冊.また,CKDステージごとのモデルケースを通して,管理栄養士としてのアプローチ方法や実際の食事指導内容を紹介し,栄養管理のコツを具体的かつ実践的に記述.
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序文
序文
2002 年に提唱された「慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)」の概念は,日本では日本腎臓学会が中心となって啓蒙活動が行われ,瞬く間に受け入れられた.現在,世間から“CKD 対策は重要”と認識されている理由は,末期腎不全による透析患者数が年々増えていることに加え,この10年間にCKD が心臓血管病(狭心症,心筋梗塞,うっ血性心不全,脳卒中,末梢動脈性疾患など)に対する強力な危険因子であることが明らかになったためであろう.
CKD の発症・増悪の危険因子には,肥満,喫煙,アルコール多飲,運動不足などの生活習慣の要素が多く含まれる.さらに,メタボリックシンドローム,糖尿病,高血圧症,脂質異常症,高尿酸血症などの生活習慣病の蔓延は,CKD 患者の増加に大きく寄与している.従って,CKD 患者に対する生活習慣の改善や食事指導は重要であり,正しい知識をいかに身につけてもらうかがポイントとなる.
本書では,主に若手の栄養士・管理栄養士を対象とし,CKD の基礎知識や栄養管理について分かりやすく解説されている.CKD に慣れない方でも,すぐにでも指導に応用できる内容になっている.第Ⅰ章ではCKD の基礎知識が,第Ⅱ章ではCKD と他疾患,特に生活習慣病との関連が紹介されている.第Ⅲ章では,CKD 患者におけるアセスメントについて,実際の現場で行われる食生活調査,身体所見,血液検査,尿検査,画像検査について解説されている.第Ⅳ章では,CKD 対策の三本柱である生活指導・食事指導・薬物療法について,具体的な方法が記述されている.第Ⅴ章では,CKD ステージ毎に代表的なモデルケースが提示され,栄養士としてのアプローチ方法や実際の食事指導内容(レシピ)が分かりやすく紹介されており,各ステージにおける栄養管理のコツが具体的かつ実践的に記述されている.
CKD 対策は,腎臓専門医だけでなく,すべての実地医家が取り組む課題である.しかし実際には薬物療法だけが熱心に行われ,生活指導や食事指導がなおざりにされている場合が少なくない.現在,厚生労働省の戦略研究(腎疾患重症化予防のための戦略研究)では,管理栄養士による生活指導・食事指導の有用性を前向きに検証しており,将来的に栄養士の役割はますます大きくなると予測される.本書を通じ,CKD の基礎知識と具体的な栄養管理を知っていただき,日頃の栄養指導に役立てていただければ幸いである.
2010年6月
浜松医科大学附属病院血液浄化療法部 加藤明彦
目次
I.CKDの基礎知識
1.CKD(chronic kidney disease)とは
2.今,なぜCKDが重要なのか
3.CKD診療で管理栄養士に求められていること
II.CKDの病態~他疾患との関連を知る~
1.肥満とCKD
2.メタボリックシンドロームとCKD
3.糖尿病とCKD
4.高血圧とCKD
5.高尿酸血症とCKD
6.脂質異常症とCKD
III.CKD患者におけるアセスメントのための基礎知識
1.食生活調査
2.身体所見
3.血液検査
4.尿検査
5.画像検査
IV.CKDにおける生活指導・食事指導・薬物療法
1.生活指導と食事指導の実際
2.栄養士が知っておくべき薬物療法の基本
V.モデルケースで学ぶCKD栄養管理のポイント
1 ステージ 1~3
1.健診でタンパク尿(ネフローゼ)を指摘されたCKD患者
2.高尿酸血症にて入院となったCKD患者
3.健診で糖尿病を指摘されたCKD患者
4.健診で肥満を指摘されたCKD患者
5.健診で脂質代謝異常を指摘されたCKD患者
6.喫煙が止められないCKD患者
7.ステイロイド治療中のCKD患者
8.ワルファリン治療中のCKD患者
2 ステージ 4
1.糖尿病性腎症のCKD患者
2.高齢のCKD患者
3.食欲不振のCKD患者
3 ステージ 5
1.外食中心の食生活を送っている中年のCKD患者
2.高齢のCKD患者
VI.Q&A
1.ネフローゼ症候群を呈する患者の食事管理の考え方は?
2.糖尿病患者はアルコール飲料を飲んでも良いのか?
3.肥満と慢性腎臓病は関係しているのか? また,食事療法は何から始めればよいのか?
4.独居でほとんどの食事が外食やコンビニの弁当を利用している場合にはどうしたらよいのか?
5.中年の男性で単身赴任のため外食中心の食生活をしている場合には,メタボリックシンドロームも考慮するとどのようなアドバイスが望ましいでしょうか?
6.禁煙すると体重が増加してしまいますが,どうしたらよいでしょうか?
7.膠原病とはどんな病気で,SLE(全身性エリテマトーデス)のほかにどんな疾患があるのでしょうか? そして,ステロイド薬との関係はどのようなものなのでしょうか?
8.CKDとCVD(心血管疾患)の危険因子の多くは共通しているのでしょうか?
9.糖尿病患者がたんぱく質を制限する場合,患者が迷わないような食事相談方法は?
10.高齢のCKD患者の食事療法が上手くいくポイントはなんでしょうか?
11.エネルギーアップするために市販の菓子類ではどのようなものがよいでしょうか?
12.独身者や高齢者は,弁当や総菜を含む外食に頼ることを避けて通れません.上手に利用する方法は?
13.どのようなタイプの高齢者のCKD患者に低アルブミン血症が多くみられるか? また,その食生活上の特徴は?
Ⅶ.巻末付録
CKDにかかわる経腸栄養食品・経腸栄養剤一覧
宅配業者一覧
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書籍情報
- ISBN:9784830660382
- ページ数:192頁
- 書籍発行日:2010年6月
- 電子版発売日:2021年12月29日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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