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- 妊娠と授乳 服薬指導実践ガイド
商品情報
内容
「妊娠に気付かずに薬を服用してしまいました」「妊娠中も飲まないといけない薬があり、おなかの赤ちゃんへの影響が心配です」「授乳中に薬を飲んでも大丈夫でしょうか」ーー。対応に悩むことの多い、妊娠中・授乳中の薬に関する相談。本書では、妊娠と授乳に関する基礎知識とともに、薬局で遭遇しがちな55の相談事例を薬効別に取り上げ、服薬指導のポイントを詳述しました。薬効別にひと目で分かる最新のエビデンスも収載。現場ですぐに活用できる実践ガイドです。薬局薬剤師の他、病院薬剤師、看護師、保健師など妊婦・授乳婦に関わる医療者に役立つ1冊です。
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
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序文
はじめに
私は、妊娠と薬物治療の分野の仕事に関わって20 年になりますが、最初の頃は情報が本当に不足しておりとても苦労しました。その後、詳しい専門書が出版されるようになり、最近では、以前に比べてだいぶ情報を入手しやすくなったように思います。しかしそれでも、実際に妊娠中・授乳中の患者さんへの対応に迫られたとき、「難しい」と感じて尻込みしてしまう薬剤師は少なくないかもしれません。
本書は、現場の薬剤師が「そうか、こう対応すればいいのか」と納得でき、実臨床ですぐに役立てられるような実践的なガイドを目指して作りました。この分野で既に専門的に活動している薬剤師だけでなく、この分野の仕事を始めたばかりの薬剤師や、妊娠中・授乳中の患者の相談にまだ関わったことはないけれど勉強したいと思っている薬剤師にも、ぜひ読んでいただきたいと思います。
本書の内容は、薬剤師向け情報誌「日経ドラッグインフォメーション」(「日経DI」)で2016 年から続けている連載「妊婦と薬の基礎知識」「一歩踏み込む 妊婦・授乳婦の服薬指導」がベースとなっています。妊娠・授乳と薬に関する基礎知識や薬物治療のエビデンスだけでなく、妊娠中・授乳中の患者さんと身近に接する機会の多い薬局薬剤師をモデルに、薬局での相談対応の実際を豊富な事例を交えて解説しているのが特徴です。日々の業務にいかしていただくとともに、本書をきっかけにこの分野に関心を持った方は、類書の専門書などでさらに学びを深めてください。
また、本文中でも紹介しているように、全国各地の医療機関に「妊娠と薬情報センター」が設置されています。不安を感じている妊婦さん、授乳中の女性に寄り添い、必要に応じてこうした専門機関への相談へとつなげていただければと思います。
書籍化に当たっては、この分野の最前線で活躍している専門薬剤師、認定薬剤師に執筆を依頼しました。また、国立成育医療研究センター「妊娠と薬情報センター」のアドバイスをいただけたことが、本書の強みと言えるでしょう。村島温子センター長をはじめスタッフの皆さまに感謝いたします。
最後に、臨床の現場で働く私たちが本書を出版することができたのは、日経DI 編集部の井田恭子編集長をはじめ編集の皆さまのおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。
2021年12月
横浜南共済病院 薬剤科薬局長
臨床研究センター副センター長
中島 研
目次
Part1 妊娠・授乳と薬の基礎知識
・ 妊娠と薬の基礎知識
・ 授乳と薬の基礎知識
・ リスク情報の収集・活用方法
・ 妊娠中・授乳中の女性への対応の基本
Part2 こんなケースにどう対応?妊娠中・授乳中の服薬指導
1 抗菌薬、抗真菌薬
2 抗ウイルス薬
3 解熱・鎮痛薬
4 抗アレルギー薬
5 ステロイド
6 代謝・内分泌疾患治療薬
7 自己免疫疾患治療薬
8 健胃・胃腸薬、制吐薬
9 降圧薬
10 抗血栓薬、造血薬
11 鎮咳・去痰薬、気管支喘息治療薬
12 抗うつ薬
13 抗不安薬、睡眠薬
14 抗てんかん薬
15 めまい治療薬、片頭痛治療薬
16 婦人科用薬、泌尿器科用薬
17 眼科用薬、皮膚科用薬
18 漢方薬、サプリメント
19 ワクチン、禁煙補助薬、放射線
20 配偶者の服薬の影響
Part3 妊娠と薬のエビデンス
(1) 抗菌薬、抗菌薬
Lecture:ピボキシル基を有する抗菌薬による低カルニチン血症
Lecture:「ファロー四徴症の発生リスクが3倍になる」って危険?
(2) 抗ウイルス薬
(3) 解熱・鎮痛薬
Lecture:胎児動脈管早期収縮(PCDA)について
(4) 抗アレルギー薬
(5) ステロイド
Lecture:新生児の呼吸窮迫症候群とステロイド
(6) 糖尿病治療薬
Lecture:耐糖能異常と児の先天異常との関連は?
(7) 脂質異常症治療薬
(8) 甲状腺疾患治療薬
(9) 抗リウマチ薬
(10) 腸疾患治療薬
(11) 健胃・胃腸薬、制吐薬
(12) 降圧薬
(13) 抗血栓薬
(14) 造血薬
Lecture:貧血の種類
(15) 鎮咳・去痰薬、含嗽薬
(16) 気管支喘息治療薬
Lecture:吸入薬の全身循環への影響は?
(17) 抗うつ薬
Lecture:評価を悩ませる「検出バイアス」
Lecture:患者には先入観を取り払う説明を
(18) 抗不安薬、睡眠薬
(19) 抗てんかん薬
(20) めまい治療薬
(21) 片頭痛治療薬
(22) 女性ホルモン薬
Lecture:緊急避妊薬を使用後に妊娠が判明した場合の影響は?
(23) 泌尿器科用薬
(24) 眼科用薬
(25) 皮膚科用薬
(26) 漢方薬
(27) OTC薬
(28) サプリメント
(29) ワクチン
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書籍情報
- ISBN:9784296111121
- ページ数:376頁
- 書籍発行日:2021年12月
- 電子版発売日:2022年1月12日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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