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- リーダー、マネジャーのための看護実践の概念化が身につく看護現場学
商品情報
内容
「より良い看護の探求」にはゴールはない。看護のマネジャーとして、部門全体の看護の質を高めるためにはスタッフが持つ看護の知を拾い上げ、広め、深める働きかけが必要であり、そのカギとなるのが概念化である。看護のプロ集団を統括する師長として1ランク上を目指そう。
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序文
序文
本書は、私が臨床現場から看護教員に変わったときから始まった自問自答のプロセスを著したものです。それはまさに私自身の「看護実践の概念化プロセス」そのものでした。30 年近く年月をかけ未だ発展途上にありますが、終わりはないにしても、書くことができる時間も迫っている中、8 割近くは表現できたのではないかと思います。
看護現場学は“ エキスパートナースは現場で育つ”、看護の知は臨床現場で生成される。それでは、それはどのように生成されていくのか、と長年考え続け表現したものです。そして結論の一つは、それはどこかの教室で生まれるものでもなく、目の前で日々当たり前に苦闘し、またやりがいを感じている日常の実践のなかにある、ということでした。
日頃何度も繰り返し看護実践をしているのに、なぜそれが自覚できないのか、と次々に疑問が生まれ、暗黙知の特徴に行きつきました。その暗黙知が豊かに飛び交う現場にすることの重要性は「プラクティス・フィールド」というコンセプトの「個の集まりから、素晴らしいチームになる」、という言葉に出会ったことで一歩進むことができました。専門職としての個人~チーム~組織へ、そして社会へ、という向かう方向性が見え、「良質な看護の提供」というゴールに至る。さて、そこに至るための方法は? と、執拗に探し求めてきました。
看護現場学の一つの特徴は、「見えにくい看護の知」を理解し、いかに見える化していくかにあります。その方法は? と探求していくと「概念化」の重要性と、「内省」の切り離せない相互依存関係がありました。
方法論として考えて進めていけば簡単ですが、看護には「その人の疾患の特徴と生活背景の個別性をふまえて、そのつど、個別仕様を創造していく」というこだわりがあります。それは「内省」を通して、一人ひとりにふさわしい看護を考えていくものです。内省プロセス抜きには、良質な看護の提供には行きつくことができないことがわかります。なぜ看護師のストーリーに後悔の事例が多いのかというと、もっと良い看護をしたかったのに私は…、という内省が、すでにその看護実践に組み込まれているからです。内省の方法を取り出して、方法論として学ぶことに私が違和感を覚える理由はそこにあります。より良質な看護を提供したい、というエキスパートの願いと行動のなかに「内省する実践家」はすでに在るのです。
皆様の日ごろの看護実践を、チームの仲間と共に見える化してみてください。「そこに看
護があった!」と見えてくるはずです。
2022年3月
陣田 泰子
TOP Feauture
COVID-19 と脳神経外科医療
〈プランナー〉国立循環器病研究センター 太田剛史
2020年3月11日にWHOはCOVID-19をパンデミックに分類した.わが国では,4月7日から5月25日まで総理大臣による緊急事態宣言が行われ,その際に東京,神奈川,埼玉,千葉,大阪,兵庫,福岡,北海道,茨城,石川,岐阜,愛知,京都の13都道府県が特定警戒都道府県に位置付けられた.また第3波の影響で,2021年1月7日から2度目の緊急事態宣言が首都圏の1都3県で発令され,1月13日に,栃木,岐阜,愛知,京都,大阪,兵庫,福岡に拡大された.
テレビのワイドショーなどでは報道が過熱し,いわゆる「あおり報道」が頻回に行われた.医療者は一般市民とは異なり,医学的知識と経験をもっているが,COVID-19の流行により,講習会や講演会なども中止となり,情報収集の場をもてなくなった.その結果,医療者と言えども,最新の情報を入手しにくい現状にある.
本特集(Feature)では,①急性期疾患における対応の変化,②予定症例における影響,③感染症対策の専門家が指南する医療者の日常生活,④病院経営へのインパクトについて,ご執筆いただいた.
企画にあたって
寺島正浩(医療法人社団CVIC 理事長)
心臓画像診断は,最近10年間で大きく進歩しました。心臓画像診断の進歩により,これまで診断困難であった疾患が,正確に診断可能となり,治療方針に大きな影響を与えるようになってきました。一方で,新たな治療法の開発や疾患概念の推移とともに,心臓画像診断に期待される内容も変化しつつあります。単一モダリティではなく,いくつかのモダリティを組み合わせて診断するマルチモダリティ画像診断の取り組みは,すでに実地臨床で診断に応用されています。これからの循環器診療には,それぞれのモダリティの特徴や使い分けを理解して,循環器診療に組み込んでいくことが求められつつあります。
「何を診るためにどの画像診断が最適なのか?」の答えにたどり着くには,それぞれのモダリティでどこまで診断可能なのかが重要になります。また,画像診断から得られる膨大な情報は,AI(人工知能)の進歩とともに,循環器診療での精密医療(プレシジョン・メディシン)の切り札として期待されています。今後は,AI を活用して,より正確な心臓画像診断がより短時間で可能となる日が近付いてきています。
本特集では,それぞれの画像診断の第一線の先生方にご協力いただき,「現状で心臓画像診断がどのように臨床応用されているのか?」を,将来の可能性まで言及して,わかりやすく解説いただいています。本特集が,読者の皆さんの心臓画像診断の現状と将来を理解する一助となれば幸いです。
本書が,個々の患者さんに最適な治療を提供できる一助になれば幸いです。
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
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目次
・序文
・ワークシートダウンロード方法
【第1クール】“個人の知”の見える化
▲ようこそ、看護現場学実践講座へ!
■はじめに、本講座の説明をします
■看護現場学をスタートするにあたり、私自身のヒストリーから始めます
・聖マリアンナ医科大学病院で師長、副部長に
・短大教員時代に感じた「もやもや」
・私を変えたクルト・レヴィンの言葉
・再びマリアンナへ
・看護師は「辞められない」時代に
▲まず、看護現場学について話しましょう
■看護現場学が芽生えたきっかけ
・教員時代の講義~「教育らしく」から「私らしく」へ
・演繹的学習法と帰納的学習法を理解する
相手に合わせた講義法の気づき
演繹的学習法(演繹法)
帰納的学習法(帰納法)
看護現場は帰納法がポイント
「私の看護論」という研修プログラム
■看護現場学構築に欠かせない理論との出会い
・「武谷三段階論」と「認識の三段階連関理論」
・教員時代の体験から生まれた『看護現場学への招待』
「認識に導かれた実践」
エキスパートナースへの道
■「善き実践」に至る道筋としての認識の三段階
・認識ののぼり・おりで考え、話す
・看護の本質に至る認識の三段階
・概念化能力によって問題の本質をつかむ
・看護師によって異なる実践の質
■「看護の知」を「見える化」する方法としての看護現場学
・苦い経験から生まれた看護現場学
・看護のやりがいを見出して疲弊する現場をサポート
▲看護現場学の具体的方法「忘れられない看護場面」の想起から、対話と内省を経てあなたの看護の本質へ向かう
■さあ、ワークを始めましょう!
・忘れられないALSの患者さん
・大学院で「なぜ?」を探求する
◆Work 1:概念化シートに個人で書いてみる
①忘れられない場面
②なぜ、記憶していたのか?
③私がこだわる看護の領域とは?
④見えてきたことは?これからどのように考え続けていく?
今、私が大切にしている看護
「書く」ことの意味
「考える」から「書く」へ
暗黙知と形式知の違い
◆Work 2:仲間と「語り合う・ナラティブ」する
仲間とのナラティブが「看護の知」を広げ、深める
心に残るのはなぜ?
■では、概念化ワークシートの種あかしです
・ワークシートは認識の三段階にリンクする
・感性的認識から表象的認識、そして概念的・理性的認識へ
・過去の忘れられない記憶は現在〜未来につながっている
◆Work 3:さらなるナラティブで知を広げ深める
話し合っている事柄に名前をつける
▲自身の看護の関心領域を明確化・フォーカスする
■ベナーの実践領域と照らし合わせてみよう
・塾生とのディスカッション
■自分のストーリーにテーマをつけよう
・これからの行動表明をする
現象から構造へ抽象化する
■こだわってきたことを「私の強み」にする
・「業務のくり返し」から脱出する「実践知」
・ジェネラリストこそ意識的に「強み」をもとう
■看護の知を広げて深めて、育てていく
■「私の看護観」を明確にして「私の実践論」へと進化・発展させていけるリーダーになる
▶看護実践の概念化ワークの進め方 看護概念化法─ストーリー法
▶どうしても書けないときには
【第2クール】“チームの知”の見える化
▲学び合うチームになる!
■個人からチームマネジメントへ
■チームの認識と行動の一貫性を意識する
・認識と行動の一貫性を図る
・認識と行動の不一致から気づけること
■自分の言葉で「より良い看護」を語ろう
■無意識を「意識化」しよう
・無意識にできている行動を意識して、言語化する
・認識と行動をつなげる
・認識と行動はバラバラになりやすい
■チームのベクトルを合わせよう
・価値を共有する仲間とは
・日常の実践のなかでのカンファレンス・共同思考
◆Work 1:認識ののぼり・おりのトレーニング
自分で自分を見る
第1クールで学んだことのなかから覚えていることを書き出す
概念化シートに記入する
グループで話し合う
◆Work 2:仕事の内容を概念化しよう(ワークプレイス法)
「私の仕事・業務」から「私たちの仕事・看護」へ─共同思考
毎日の仕事を書き出す
「私たちの仕事」にするには、を話し合う
仕事のとらえ方で質が変わる
■突然の欠勤者。どう対応しますか?
■これから求められるチームについて考えよう!
・暗黙知と形式知、対立から両立へ
・暗黙知と形式知の終わりなき循環
・エキスパートの知とは
■「実践共同体」になるためにリーダーがすること
・言語化する、行動する
・チームのメンバーが同じ方向を向いているかを確かめるには
・看護のリーダーが管理するものは何?
・経験学習ができる職場づくりを
■時代とともに看護現場は進化します
■リーダーに求められる能力も進化していきます
■チームの問題解決の場面にも認識の三段階を生かそう
・看護現場の問題は3種
・問題解決には人を巻き込む
■チームマネジメント〜組織マネジメントへ
■組織デザイン ─マリアンナの事例に学ぶ
・定着させたい価値を共通言語にして、浸透させていく
・価値を共有する意味
▶─チームづくりに向けて─チームの成熟度を把握しリーダーシップを変える
【第3クール】“プロフェッショナルの知”の見える化
▲真のプロフェッショナルを目指しましょう
■プロフェッショナルとはどんな人でしょうか?
■プロフェッショナルとは「考え続け、実践し続けていく人」
▶リフレクションと看護現場学
■キャリア発達=年数でしょうか?
■プロフェッショナルの素地は学生時代から
・学生には現場を丸ごと見せる
・すぐれた技を見せて、学びの促進を目指す
・学生は想像以上によく見ている
・忘れられない患者さんについて考えたり語ったりする機会をつくる
■看護現場学とP.ベナーの看護論
■あなた自身の看護の行動指針をもとう
■あなたの「看護実践論」を生成し育てよう!
・看護観から看護論へ~掘り起こし、生成し学び直し、更新を続ける
■言語化が認識を鍛える
・教育を認識の三段階で組み立てる
・管理を認識の三段階でとらえる
■経験学習による学び─再認識〜再実践への認識の進化発展過程
■知をそぎ落としてシンプルな言葉で表現
■これからの看護
・社会的共通資本としての看護
■AIにはできない看護
■キャリア開発─実践編(ナレッジ交換会)
・語りを重ねて、看護の知を共有していく─個からチーム、組織へ、そして社会へ─
・「急変対応が的確」と推薦された看護師の語り
・急変対応のときに大切にした看護とは
・気づかない価値を可視化して自己や仲間と共有する
・人間センサーとしての看護師
【第4クール】コロナの時代を経てリーダー・看護管理者に求められたことは?
▲新型コロナ報道から看護の未来に向けていま考えること
■いまおかれた状況から「行動変容」を考える
・本当の「行動変容」とは?
認識に導かれた行動〜認識と行動の一貫性へ
「行動変容」に必要な認識の発展
・「看護」を改めて認識する
・“コロナ禍”で考える看護教育の今後
■どこに向かうための行動変容なのか
・新型コロナ禍の行動変容から看護の役割を考える
・「一晩中ずっと見守り必要な対応をする」ということ
昼も、夜も、継続して見守ることの意味
分断をつなぐ人は誰か
・再び、一晩中、ずっと見守り
・情報を深く解釈し本質と照らし合わせた先に行動の方向性が見えてくる
■それは行動変容なのか、それとも……?
・過去・現在・未来 時代を越えて脈々と続く強い力
・世話をし、必要な対応をとってくれた
キュアからケアまでの横断的関わり
保健師助産師看護師法上の2大看護業務から
私たちはいかに行動変容するのか?
■人間の回復を促すヘルスケア~「看護」という名のヘルスケアシステム〜
・忘れられない患者の記憶
昭和52(1977)年、難病の患者との出会い
3年間の看護
・なぜ“新型コロナ問題”が気になるのだろうか?
世界に広がる感染から見えてきたこと
緊急性の高い症状
新しい生活様式?
・再び、忘れられない患者からの学び
・看護におけるマネジメントに照らして
“新型コロナウイルス感染症問題”から考える「これからの看護」
看護におけるマネジメントから
・いま危惧していること
それは看護のマネジメントなのか?
DPC前後そして“コロナ後”の軌道に大事なこと
看護ありきの管理者として
■終わりに
<付録>
・概念化シート
・ワークショップ記録用紙
・私の看護実践論
・概念化ワークシート
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書籍情報
- ISBN:9784840478571
- ページ数:188頁
- 書籍発行日:2022年4月
- 電子版発売日:2022年5月11日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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