• ページ数 : 488頁
  • 書籍発行日 : 2022年6月
  • 電子版発売日 : 2022年7月13日
15,400
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商品情報

内容

産婦人科医に必須の母体・胎児管理を解説

MFICUで対応する事項にフォーカスし、国内外の最新知識を盛り込んだ待望の新版。妊娠・分娩・産褥期における母体・胎児の異常について、管理・診断・治療を解説。「産婦人科診療ガイドライン:産科編2020」に対応。

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序文

改訂4版 序文


本書,MFICU(母体・胎児ICU)マニュアルは,「周産期医療の臨床現場で緊急時にすばやく参照できるマニュアル」として2008年2月に刊行され,これまで,多くの周産期医療関係者および他領域の方々にご利用いただき高評価をいただいてきていることは,編集者,執筆者にとっての大きな喜びとなっている.

本書は,全国の総合・地域周産期母子医療センターの産科部門の担当者によって組織されている全国周産期医療(MFICU)連絡協議会によって企画,編集が行われ,本会の会員を中心とした斯界の第一人者に執筆していただいている.特にハイリスク妊娠・分娩の管理を行う上で必要な情報・ノウハウが網羅的に掲載されており,改訂2版(2013年2月),改訂3版(2015年8月)と改訂を重ねることで内容の充実を図ってきた.

今回の改訂4版では,前回の改訂からの期間が長くなったため,この間の医学・医療の進歩を反映させる必要があること,わが国の医療体制全体が大変革期にあること等を考慮して,内容を一新する必要があり,これまでにない全面的な改訂を行っている.これまでとは章立ても変更されているのでご確認いただきたい.

現在,わが国では地域医療構想,医師偏在対策,医師・医療従事者の働き方改革から構成される「医療の三位一体改革」が進められている.特に2024年度から本格的に始まる医師の働き方改革は,今後の周産期医療のあり方自体に大きな影響を与えるものと思われる.どのような変化があったとしても,現場でハイリスク妊産婦・胎児・新生児を前にした際には,常に最新の知識に基づいた最善で,迅速な対応が求められることは言うまでもない.本書がこれまで以上に臨床の現場で活用され,周産期医療に携わる医師,助産師,看護師をはじめとする医療従事者間の認識の共有と,提供される医療・ケアの質的向上に資することを期待している.

多忙な日常業務の中で,本書改訂第4版の編集・執筆を快くお引き受けいただいた先生方,メディカ出版編集部の皆様に深く感謝申し上げます.


2022年4月

編集世話人
代表 海野信也
石井桂介 鈴木 真 松田義雄 光田信明 村越 毅

目次

・改訂4版 序文

・初版序文

・改訂2版 序文

・改訂3版 序文

・編集・執筆者一覧

【第1章】周産期医療概論

1. わが国の周産期医療体制の現状と課題

2. 総合周産期母子医療センターの認定と今後

3. 産科医療補償制度の概要

4. 妊産婦死亡の対応と母体安全への提言

5. 胎児治療の現状と課題

6. 特定妊婦・社会的ハイリスク妊娠の対応

7. 災害対策・BCP

8. 周産期医療における診断・治療の思考過程

9. 生殖医療と周産期医療

【第2章】母体の管理

Ⅰ. 合併症妊娠(妊娠前からの内科/外科合併症)

1. 心血管疾患-先天性心疾患,心筋症,不整脈,弁置換後や弁膜症など-

1. 心疾患(不整脈を除く)

2. 不整脈

3. 高血圧合併妊娠

2. 脳血管疾患-もやもや病,AVM,SAH-

1. 脳出血

2. 脳梗塞

3. 血液疾患-ITP,貧血-

1. 特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病(ITP)

2. 貧血

4. 腎疾患-IgA腎症,ネフローゼ,CKD,腎移植後妊娠,血液透析中の妊婦-

1. IgA腎症

2. ネフローゼ症候群

3. 慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)

4. 腎移植後妊娠

5. 血液透析中の妊婦

5. 肝・胆・膵疾患-胆石,胆道閉鎖症術後,肝移植後-

1. 胆石

2. 胆道閉鎖症術後妊娠

3. 肝移植後妊娠

6. 消化器疾患-炎症性腸疾患,過敏性腸症候群,虫垂炎-

1. 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,クローン病)

2. 過敏性腸症候群

3. 虫垂炎

7. 呼吸器疾患-気管支喘息-

8. 糖尿病-Ⅰ型,Ⅱ型,劇症型(劇症Ⅰ型糖尿病)-

9. 甲状腺疾患-機能亢進症,機能低下症,甲状腺がん-

1. 顕性甲状腺機能亢進症(overt hyperthyroidism)

2. 甲状腺機能低下症

3. 産褥性甲状腺炎(PPT)

4. 甲状腺結節と甲状腺がん

10. 自己免疫疾患-SLE,抗リン脂質抗体症候群-

11. 精神神経疾患-統合失調症,てんかん,うつ,不安神経症-

12. 婦人科疾患-子宮頸癌・子宮頸部上皮内腫瘍,卵巣腫瘍,子宮筋腫,胞状奇胎娩出後-

1. 子宮頸癌・子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)

2. 卵巣腫瘍

3. 子宮筋腫

4. 胞状奇胎娩出後

13. 悪性腫瘍-乳がん,白血病-

1. 乳がん

2. 白血病

14. 妊娠前に与えるべき情報-プレコンセプショナルコンサルテーション,薬剤-

Ⅱ. 産科合併症(妊娠に伴って発症した併発症)

1. 後期流産-頸管無力症,巨大絨毛膜下血腫-

1. 頸管無力症

2. 巨大絨毛膜下血腫

3. 流産

2. 異所性妊娠-頸管妊娠,帝王切開瘢痕部妊娠-

3. 切迫早産・前期破水

1. 切迫早産

2. 前期破水

4. 妊娠糖尿病

5. 妊娠高血圧症候群-子癇,HELLP症候群-

1. 妊娠高血圧症候群

2. HELLP症候群

6. 前置胎盤・癒着胎盤

7. 常位胎盤早期剝離

8. 臍帯異常

1. 臍帯の発生で起きる異常:

①臍帯卵膜付着・前置血管

②臍帯捻転異常

③単一臍帯動脈

2. 正常の臍帯に偶発的に発生する異常:

①臍帯巻絡・真結節

②臍帯下垂・脱出

9. 血液型不適合妊娠

Ⅲ. 周産期感染症

1. 概論-児への感染経路,胎盤や羊水における感染・炎症,triple I-

2. GBS

3. 風疹

4. CMV感染症

5. トキソプラズマ

6. 結核

7. 梅毒

8. 麻疹

9. 水痘・帯状疱疹

10. その他の感染症(HBV,HCV,HTLV-1,HIV,インフルエンザ)

1. B型肝炎

2. C型肝炎

3. 成人T細胞白血病

4. HIV

5. インフルエンザ

Ⅳ. 母体救急症(母体救命に関わる疾患)

1. 出血性ショック

2. 敗血症性ショック

3. 妊婦の心肺停止・死戦期帝王切開

4. 劇症型A群レンサ球菌感染症

5. 周産期心筋症

6. 羊水塞栓症

7. 深部静脈血栓症(DVT)・肺血栓塞栓症(PTE)

8. 意識障害

9. 母体蘇生-JMELS,BLS,ACLS,ICLS-

Ⅴ. 分娩時の緊急対応

1. 急速遂娩-超緊急帝王切開-

2. 急速遂娩-早産期の帝王切開-

3. 産後出血-弛緩出血,子宮内反症,産道裂傷,凝固異常-

4. 子宮内反症(整復方法)

Ⅵ. 経腟分娩時の特殊対応

1. 帝王切開術後経腟分娩(TOLAC)

2. 骨盤位経腟分娩

3. 双胎児経腟分娩

4. 肩甲難産

Ⅶ. 産褥

1. 産褥精神障害-PDS,自殺予防・精神科との連携などを含む-

1. マタニティ・ブルーズ

2. 産後うつ病

3. 産後精神病

2. 産褥熱(Toxic Shock Syndromeを含む)

【第3章】胎児・新生児の管理

Ⅰ. 概説

1. 診断アプローチ

Ⅱ. 先天異常・形態異常

1. 頭部・顔面・頸部

2. 胸部-肺,心臓-

1. 先天性肺気道奇形

2. 心室中隔欠損症(ventricular septal defect)

3. 腹部-消化器・胆囊・腎-

1. 消化器

2. 腎

4. 四肢・骨格

Ⅲ. 機能異常

1. 胎児機能不全

2. 羊水過多・過少

Ⅳ. 発育異常

1. Fetal Growth Restriction

2. Heavy-for-dates

Ⅴ. 多胎

1. 多胎の妊娠・分娩管理

2. 双胎間輸血症候群(TTTS)

3. 無心体双胎

Ⅵ. 胎児貧血・胎児水腫と胎児治療

1. 胎児貧血

2. 胎児水腫

3. 胎児治療-FLP,TAS,RFA,胎児輸血,FETO-

1. FLP(胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術)

2. 胎児胸腔-羊水腔シャント術(TAS)

3. TRAPシークエンスに対するRFA(ラジオ波無心体双胎焼灼術)

4. 胎児輸血

5. 最重症胎児横隔膜ヘルニアに対するFETO

Ⅶ. 新生児の管理

1. 病的新生児の診断と初期管理

1. 新生児仮死

2. 呼吸障害

3. 無呼吸

4. チアノーゼ

5. 早発黄疸

6. 新生児発作

7. 嘔吐

8. 吐血,下血

9. 体温異常

10. 細菌感染症・髄膜炎

11. 特異的顔貌

12. 性分化疾患

2. 新生児の低体温療法

3. 新生児蘇生法

【第4章】産科麻酔

1. 無痛分娩

2. 帝王切開術の麻酔

【付録】

資料―周産期医療に必要なデータ・検査値・分類―

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書籍情報

  • ISBN:9784840478731
  • ページ数:488頁
  • 書籍発行日:2022年6月
  • 電子版発売日:2022年7月13日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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