• m3.com 電子書籍
  • 総合医学社
  • 徹底ガイド!高次脳機能障害 ひと目でわかる基礎知識と患者対応 第2版—ひと目でわかる基礎知識と患者対応―

徹底ガイド!高次脳機能障害 ひと目でわかる基礎知識と患者対応 第2版—ひと目でわかる基礎知識と患者対応―

  • ページ数 : 200頁
  • 書籍発行日 : 2022年7月
  • 電子版発売日 : 2022年7月20日
¥3,300(税込)
ポイント : 180 pt (6%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

●高次脳機能障害のほぼすべてを網羅し、それぞれの診断、治療、リハビリテーション、患者対応まで、この1冊で学べます。
●急性期から在宅まで広く活用できる! 看護師、医師、セラピスト必携の1冊!

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

はじめに

以前より,脳卒中や頭部外傷などの脳病変をもつ患者さんの中に,一見正常に回復したと思われていても,社会復帰した後で,周囲との関係がうまく保てなくなったり,仕事が完結できなくなる方がいました.「人が変わった」「こんな人ではなかった」と思われる患者さんも見受けられました.家族も周囲もその対応に戸惑い,専門的な診察を受けて初めて,高次脳機能障害が判明することがあったようです.入院中では目立たない症状が,退院して社会生活を送るようになって表在化することがあります.しかし,それをどこに相談し,どのような治療やサービスを受ければよいかがわからず,患者さんや家族は医療と福祉の谷間で戸惑いながら苦しい生活を余儀なくされる,ということが多々ありました.

このような世相のもと,高次脳機能障害をもつ患者さんが入院早期から社会生活を送るまで,一貫した診断と治療ができるシステムづくりが急務となり,厚生労働省は平成13 年度から5 か年計画で高次脳機能障害支援モデル事業を実施しました.そして,この事業で得られた,膨大なデーターをもとに,高次脳機能障害の診断基準を定め,いままで不備であった行政上の高次脳機能障害への対策指針を作成しました.

厚生労働省の作成した高次脳機能障害の診断基準は,主要症状が「日常生活または社会生活に制約があり,その主たる原因が,記憶障害・注意障害・遂行機能障害・社会的行動障害などの認知障害である」としています.行政における障害保健福祉分野での,高次脳機能障害の診断基準は,疾患の有無を問う医学的な面の診断基準とは異なり,「高次脳機能障害があるがために,日常生活または社会生活に制約をきたしている患者に対して医療・福祉の適切なサービスを提供する」ということが目的で,上の4 項目に整理され,その他の高次脳機能障害はここに含まれていません.例えば失語症については,以前より身体障害者手帳の対象となっており,失語症単独では本基準には該当しないということがその理由です.また,発達障害やアルツハイマー病などの進行性疾患は,それぞれ別の支援体制が必要であることなどから除外されています.

高次脳機能障害に関しての解説書では,医学的な観点から,数多くの障害について解説する一方,行政的な診断(上記の4 項目)を主に解説する場合があります.本書ではそれらをわかりやすく整理しつつ,私たちが遭遇するほぼすべての高次脳機能障害を網羅しました.各疾患から生じる高次脳機能障害についても,その臨床像を図と表を駆使して明確に解説しています.初版がたいへん好評であったため,修正,加筆し今回,この第2版を刊行することになりました.

著者は臨床の第一線で患者さんに接し,診療と研究に取り組み,患者さんの生活を支えているエキスパートの先生方です.本書は,その先生方の熱い思いが込められた内容となっています.Q & A の形式ですので,どのページを開いてもその場で理解が得られ,知識を深めて正しく臨床に応用できるようにしました.急性期から在宅まで広く活用していただけると思います.

本書が,一人でも多くの患者さんの生活を支えることにつながれば,と願っています.


元NTT 東日本関東病院リハビリテーション科 部長
令和健康科学大学リハビリテーション学部 学部長
カマチグループ関東本部 リハビリテーション関東統括本部長
稲川利光

目次

1章 高次脳機能障害とは

 Q 1 高次脳機能障害とは、どんな症状があるのでしょうか? どんな状態をいうのでしょうか?

 Q 2 高次脳機能障害の診断基準について教えてください

 Q 3 高次脳機能障害の検査法にはどんなものがありますか?

2章 高次脳機能障害を引き起こす疾患と関連

 Q 4 高次脳機能障害と脳の部位との関連について教えてください

 Q 5 脳血管障害に伴う高次脳機能障害について教えてください

 Q 6 脳腫瘍に伴う高次脳機能障害について教えてください

 Q 7 変性疾患に伴う高次脳機能障害について教えてください

 Q 8 てんかんに伴う高次脳機能障害について教えてください

 Q 9 脳外傷に伴う高次脳機能障害について教えてください

 Q 10 脳炎に伴う高次脳機能障害について教えてください

3章 症状からみた高次脳機能障害へのアプローチ

注意障害

 Q 11 注意障害では生活のうえでどんなことが困難なのでしょうか? どんな症状があるのでしょうか?

 Q 12 注意障害の診断にはどんな検査がありますか?

 Q 13 注意障害の脳の損傷(障害)部位について教えてください。どうして症状が現れるのでしょうか?

 Q 14 注意障害の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 15 注意障害の患者さんへの対応について教えてください

記憶障害

 Q 16 記憶障害では生活のうえでどんなことが困難なのでしょうか? どんな症状があるのでしょうか?

 Q 17 記憶障害の診断にはどんな検査がありますか?

 Q 18 記憶障害の脳の損傷(障害)部位について教えてください。どうして症状が現れるのでしょうか?

 Q 19 記憶障害の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 20 記憶障害の患者さんへの対応について教えてください

失語症

 Q 21 失語症では生活のうえでどんなことが困難なのでしょうか? どんな症状があるのでしょうか?

 Q 22 失語症の診断にはどんな検査がありますか?

 Q 23 失語症の脳の損傷(障害)部位と症状について教えてください

 Q 24 失語症の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 25 失語症の患者さんへの対応について教えてください

失認症

 Q 26 失認症では生活のうえでどんなことが困難なのでしょうか? どんな症状があるのでしょうか?

 Q 27 失認症の診断にはどんな検査がありますか?

 Q 28 失認症の脳の損傷(障害)部位について教えてください。どうして症状が現れるのでしょうか?

 Q 29 失認症の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 30 失認症の患者さんへの対応について教えてください

半側空間無視

 Q 31 半側空間無視では生活のうえでどんなことが困難なのでしょうか? どんな症状があるのでしょうか?

 Q 32 半側空間無視の診断にはどんな検査がありますか?

 Q 33 半側空間無視の脳の損傷(障害)部位について教えてください。どうして症状が現れるのでしょうか?

 Q 34 半側空間無視の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 35 半側空間無視の患者さんへの対応について教えてください

地誌的障害

 Q 36 地誌的障害では生活のうえでどんなことが困難なのでしょうか? どんな症状があるのでしょうか?

 Q 37 地誌的障害の診断にはどんな検査がありますか?

 Q 38 地誌的障害の脳の損傷(障害)部位について教えてください。どうして症状が現れるのでしょうか?

 Q 39 地誌的障害の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 40 地誌的障害の患者さんへの対応について教えてください

失行症

 Q 41 失行症では生活のうえでどんなことが困難なのでしょうか? どんな症状があるのでしょうか?

 Q 42 失行症の診断にはどんな検査がありますか?

 Q 43 失行症の脳の損傷(障害)部位について教えてください。どうして症状が現れるのでしょうか?

 Q 44 失行症の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 45 失行症の患者さんへの対応について教えてください

前頭葉機能障害

 Q 46 前頭葉機能障害では生活のうえでどんなことが困難なのでしょうか? どんな症状があるのでしょうか?

 Q 47 前頭葉機能障害と判断するにはどんな検査がありますか?

 Q 48 前頭葉機能障害の脳の損傷(障害)部位について教えてください。どうして症状が現れるのでしょうか?

 Q 49 前頭葉機能障害の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 50 前頭葉機能障害の患者さんへの対応について教えてください

遂行機能障害

 Q 51 遂行機能障害では生活のうえでどんなことが困難なのでしょうか? どんな症状があるのでしょうか?

 Q 52 遂行機能障害と判断するにはどんな検査・評価方法がありますか?

 Q 53 遂行機能障害の脳の損傷(障害)部位について教えてください。どうして症状が現れるのでしょうか?

 Q 54 遂行機能障害の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 55 遂行機能障害の患者さんへの対応について教えてください

社会的行動障害

 Q 56 社会的行動障害では生活のうえでどんなことが困難なのでしょうか? どんな症状があるのでしょうか?

 Q 57 社会的行動障害の診断にはどんな検査がありますか?

 Q 58 社会的行動障害の脳の損傷(障害)部位について教えてください。どうして症状が現れるのでしょうか?

 Q 59 社会的行動障害の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 60 社会的行動障害の患者さんへの対応について教えてください

病識欠如

 Q 61 病識欠如とは何ですか? どんな疾患に伴いますか?

 Q 62 病識欠如の患者さんへのリハビリテーションについて教えてください

 Q 63 病識欠如の患者さんへの対応について教えてください

4章 高次脳機能障害と鑑別が必要な症状

せん妄

 Q 64 せん妄とはどのような症状ですか? 何が原因ですか?

 Q 65 せん妄は意識障害の種類の1つですか? 認知症との違いは何でしょうか?

 Q 66 せん妄の評価について教えてください

 Q 67 せん妄の治療法について、またせん妄の患者さんへの対応を教えてください

不 穏

 Q 68 不穏にはどんな症状がありますか? どんな原因で起こるのでしょうか?

 Q 69 暴力・暴言のある患者さんにはどのように対応したらいいですか?

 Q 70 リハビリテーションにのらない患者さんにはどのように対応したらいいですか?

認知症

 Q 71 認知症を疑う徴候について教えてください。また、高次脳機能障害との鑑別点について教えてください

 Q 72 認知症の中核症状について教えてください

 Q 73 認知症の周辺症状(BPSD)について教えてください

 Q 74 認知症の患者さんのリハビリテーションについて教えてください

 Q 75 認知症の患者さんへの対応について教えてください

5章 事例からみた高次脳機能障害へのアプローチ

 Q 76 食事動作がうまくいかなかった人にはどう対応すればいいですか?

 Q 77 移乗・移動がうまくいかなかった人にはどう対応すればいいですか?

 Q 78 更衣がうまくいかない人にはどう対応すればいいですか?

 Q 79 コミュニケーションがうまくいかなかった人にはどう対応すればいいですか?

 Q 80 道順がわからなくなった人にはどう対応すればいいですか?

 Q 81 復職を希望する人にどう対応しましたか?

 Q 82 自動車運転を希望する人にどう対応すればいいですか?

6章 高次脳機能障害に用いる薬の知識

 Q 83 精神症状に有効な薬について教えてください

 Q 84 認知症に有効な薬について教えてください

 Q 85 てんかんに有効な薬について教えてください

7章 知っておきたい社会福祉制度

 Q 86 高次脳機能障害と地域連携について教えてください

 Q 87 高次脳機能障害の患者さんが利用できる制度は何ですか?

 Q 88 高次脳機能障害の患者さんの就労支援について教えてください

・コラム:右脳の障害と左脳の障害

・コラム:高次脳機能障害患者の自宅復帰

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:75.0MB以上(インストール時:157.1MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:299.9MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:75.0MB以上(インストール時:157.1MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:299.9MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784883784585
  • ページ数:200頁
  • 書籍発行日:2022年7月
  • 電子版発売日:2022年7月20日
  • 判:AB判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:2

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。