胆と膵 2021年2月号(Vol.42 No.2)【特集】 慢性膵炎診療の最前線

  • ページ数 : 80頁
  • 書籍発行日 : 2021年2月
  • 電子版発売日 : 2022年7月29日
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内容

特集 慢性膵炎診療の最前線
慢性膵炎臨床診断基準2019 の改訂のポイント:臨床徴候/慢性膵炎臨床診断基準2019 の改訂のポイント:画像診断/慢性膵炎の疫学のupdate ほか

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序文

序文:我が国における慢性膵炎診療の最新の動向

この度,「慢性膵炎診療の最前線」という主題で特集を企画した。注目される一番の動向は,日本膵臓学会から2019 年12 月に慢性膵炎臨床診断基準(委員長:正宗 淳・東北大学教授)が改訂された。前の「慢性膵炎臨床診断基準2009」1)では,世界ではじめて早期慢性膵炎の概念を取り入れた診断基準であったが2),その後蓄積された知見や膵炎診療の向上をふまえて約10 年ぶりに改訂が行われたのが「慢性膵炎臨床診断基準2019」3)である。新たな診断基準では,慢性膵炎は感受性要因に何らかの膵傷害が加わり進行していくというmechanistic definition の概念が取り入れられた4)。つまり,進行した慢性膵炎の病理像や臨床像のみに着目するのではなく,慢性膵炎を機械論的に理解・定義し,そこに到るまでの病的過程に注目することが,その早期診断に重要とされた5)。臨床徴候の改訂のポイントは膵炎関連遺伝子異常および急性膵炎の既往を追加し,多量飲酒歴基準を純エタノール80 g/日から60g/日に変更された。一方,MRCP 所見を格上げし,早期慢性膵炎の画像診断,とくに超音波内視鏡所見によるスコア方法が改訂された1,5)。本特集では慢性膵炎臨床診断基準2019 の改訂のポイントを臨床徴候と画像にわけてわかりやすく解説している。また,最新の慢性膵炎の疫学のupdate および慢性膵炎に対する最新の内科的・外科的治療,さらには生活習慣と栄養療法にも注目した。

一方,日本消化器病学会では2015年に慢性膵炎診療ガイドライン第2 版(委員長:下瀬川徹・当時東北大教授,現みやぎ県南中核病院企業長)が発刊され,慢性膵炎診療の診断および治療の標準化がなされた6)。ガイドライン第2 版発刊から約5 年が経ち,さらに前述したように慢性膵炎診断基準も刷新された。それに伴い,診療ガイドラインも再編成する必要があり,現在第3 版の発刊に向けての改訂作業が行われている。診療ガイドライン改訂の特徴として,回答が明らかな項目はClinical Question(CQ)とはせず,Basic Question(BQ)として取り扱った。また,今後の検討課題で必要な項目はFuture Research Question(FRQ)として解説した。本年9 月に開催される第52 回日本膵臓学会(会長:清水京子・日本女子医科大学消化器内科教授)までには発刊される予定である。本特集では慢性膵炎診療ガイドライン第3 版改訂副委員長である清水京子先生に改訂の方向性などを示していただく。

さらに,国際膵臓学会(IAP)より慢性膵炎診療のコンセンサスガイドラインが最近報告され,各項目(病理,早期慢性膵炎,リスクファクター)の報告に関与されている先生に解説をいただき,慢性膵炎の国際コンセンサスを周知させたい。また,トピックスとして慢性膵炎における感受性要因遺伝子7)およびUltrasonographyShear‒Wave Measurement(EUS‒SWM)8)の膵機能評価の将来性についても紹介した。

最後に,本特集が今後臨床の場での慢性膵炎診療向上に役立てていただければ幸いである。


伊藤 鉄英

目次

特集 慢性膵炎診療の最前線 企画:伊藤 鉄英

序文:我が国おける慢性膵炎診療の最新の動向

 伊藤 鉄英

慢性膵炎臨床診断基準2019 の改訂のポイント:臨床徴候

 菊田 和宏ほか

慢性膵炎臨床診断基準2019 の改訂のポイント:画像診断

 久野木康仁ほか

慢性膵炎の疫学のupdate

 濱田  晋ほか

慢性膵炎に対する薬物治療

 藤森  尚ほか

慢性膵炎に対する内視鏡治療

 本定 三季ほか

慢性膵炎に対する手術適応と手技

 蔵原  弘ほか

慢性膵炎における生活指導と栄養療法

 阪上 順一ほか

慢性膵炎と発癌との関連

 井手野 昇ほか

慢性膵炎診療ガイドライン第3版の改訂にむけて

 清水 京子

慢性膵炎国際コンセンサスガイドライン(International Consensus Guidelines for Chronic Pancreatitis)の組織病理についてのガイドライン

 能登原憲司

早期慢性膵炎の国際コンセンサス

 中岡 和徳ほか

IAP-APA-JPS-EPC による慢性膵炎リスクファクターに関するコンセンサス

 笠井 洋祐ほか

トピックス:膵炎発症に関連する遺伝子異常

 滝川 哲也ほか

慢性膵炎におけるEUS 下 shear wave エラストグラフィの現状

 山下 泰伸ほか

症例

長期生存の得られた十二指腸乳頭部癌,大動脈周囲リンパ節転移陽性の1例

 高田  厚ほか

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書籍情報

  • ISBN:9784865174045
  • ページ数:80頁
  • 書籍発行日:2021年2月
  • 電子版発売日:2022年7月29日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
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