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- 今日の心臓手術の適応と至適時期
商品情報
内容
心臓手術に関する種々のガイドラインが出版され,外科医の技術的進歩にも目を見張るものがある.一方,各種のインターベンション治療,さらには薬物治療を含む内科的治療も大いに発展してきた.そのような進歩を踏まえ,本書は,患者・疾患を中心として,一方では内科医と外科医が協力して治療し,他方では互いを厳しく監視し合うという医療環境を目指すために心臓病専門医が手術を考える際の現在のゴールドスタンダードを示す.
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序文
序文にかえて
「心疾患の手術適応と至適時期」の第1 版が出版されたのが,1995 年のことである.当時は,手術に対する適応や考えには内科医の中でも相当意見が分かれ,外科医の技量にも施設間で大きな差があった時代である.その中にあって第1 版は心臓病治療を外科治療として選ぶかどうかやその施行時期の決定に際して多くの内科医や外科医に受け入れられ,まさにバイブル的存在となった.続いて2004 年に発刊された新・心臓病診療プラクティスシリーズも第1 版と同様にきわめて多くの人々に受け入れられ,本書はまさしく心臓病専門医が手術を考える際のマニュアル的存在になった感がある.第1 版も新・心臓病診療プラクティスも心臓病診療プラクティスシリーズの一環として出版された.
この間心臓手術に関する種々のガイドラインが出版され,外科医の技術的進歩にも目を見張るものがある.一方,各種のインターベンション治療,さらには薬物治療を含む内科的治療も大いに発展してきた.新しい治療法も続々と登場し,消えていくものもあるが,画期的な治療法として残るものも少なくない.手術治療はどんどん進歩しているという考えを先ず内科医が持ち,その進歩を学ばねばならない.一方,外科医も内科治療の進歩に理解を示さねばならない.和歌山県立医科大学の赤阪隆史教授が「本邦においても患者・疾患を中心として,一方では内科医と外科医が協力して治療し,他方では互いを厳しく監視し合うという医療環境が徐々に整ってきている」と述べている.まさに,その通りである.
以上のことを理解していただける先生方は立派な専門医と言える.しかし,今でもなお僧帽弁逆流でかなり心臓が拡大してきていても一向に外科治療を考えない先生方がいる.今では「僧帽弁形成術」が進歩し,かなりポピュラーな治療法になってきており,逆流量が高度例ではなるべく早期に手術する方向にある.時代は確実に変わってきた.
今回,過去の2 巻のスピリットを守り,かつ促進させるために非定期出版でなく,5 年ごとに改訂する「今日の心臓手術の適応と至適時期」を出版することになった.どんどん進歩する循環器治療と診断に対応し,それに遅れることなく本書を定期的に出版する方向に変換した.読者のニードに応えようとしたものである.編集者としては,心臓外科と内科が常に討論し合える環境におられ,私が信頼を寄せる内科医3 人と外科医2 人に登場願った.次代を担う先生方である.
最後に,私は信念として「良い心臓外科医がいない施設に良質の心臓病治療は存在しえない」と常々思っており,本書の精神と同じである.本書がすべての心臓病専門医に外科治療を正しく理解していただくための一助となることを願っている.
2011年9月
吉川 純一
目次
総説
内科医からの提言
外科医からの提言
Ⅰ.冠動脈疾患の手術適応と至適時期
1.冠動脈バイパス術
内科
外科
[O]心筋虚血評価の重要性
[T]diastolic stunning
[O]心筋バイアビリティー評価の重要性
[O]バイパスグラフトの選択基準
[O]冠動脈バイパス術-on-pumpとoff-pump-
[O]高リスク患者における冠動脈バイパス術
[O]冠動脈バイパス術後早期の合併症
[O]冠動脈バイパス術後後期の合併症
[T]冠動脈バイパス術時の軽度大動脈弁狭窄をどこまで治療するか
2.急性心筋梗塞における機械的合併症,左室内血栓に対する手術
内科
外科
3.虚血性僧帽弁逆流
内科
外科
[O]虚血性僧帽弁逆流の術前心エコー評価のポイント
[O]手術室における虚血性僧帽弁逆流の評価
[C]虚血性僧帽弁逆流はCABGで治療できるか
[C]虚血性僧帽弁逆流の治療-弁形成か弁置換か-
II.弁膜疾患の手術適応と至適時期
1.大動脈弁狭窄
内科
外科
[O]人工弁のトレンド-機械弁と生体弁-
[O]patient-prosthesis mismatchの捉え方
[T]カテーテルによる弁置換術
[T]apico-aortic bypass-適応と手技-
[C]高齢者弁置換の適応
2.大動脈弁逆流
内科
外科
[O]弁置換術+上行置換術かBentall手術か
[C]弁置換術が弁形成術か
[T]低心機能大動脈弁逆流はいつ手術すべきか
3.僧帽弁狭窄
内科
外科
[O]経皮的僧帽弁交連切開術の適応と至適時期
[O]心房細動はどこまで治るのか?ー手術至適時期と術式についてー
4.僧帽弁逆流
内科
外科
[O]弁下部温存弁置換術とは何か
[T]全身疾患(Marfan症候群など)に伴う僧帽弁逆流に対する手術
[T]3次元心エコー図を術中エコーに活用する
[T]機能性僧帽弁逆流を治す
5.三尖弁逆流
内科
外科
6.感染性心内膜炎
内科
外科
[O]感染性心内膜炎の抗菌薬選択が生死を分ける
III.先天性心疾患および小児心疾患の手術適応と至適時期
1.心房中隔欠損症
小児科
内科
外科
[T]高齢者心房中隔欠損に対するAmplatzer治療と問題点
2.心内膜床欠損症
小児科
外科
3.心室中隔欠損症
小児科
外科
4.Fallot四徴症
小児科
外科
5.動脈管開存症
小児科
外科
[O]高齢者動脈管開存に対するカテーテル治療
6.Ebstein奇形
小児科
外科
7.Fontan手術適応例
小児科
外科
[T]先天性心疾患術後の心不全ーFontan手術患者の心不全病態生理ー
8.川崎病
小児科
外科
9.成人期の再手術-特に右室流出路再建-
内科
外科
[T]経カテーテル的肺動脈弁留置術
IV.大動脈疾患の手術適応と至適時期
1.大動脈解離
内科
外科
[C]術前の冠動脈造影は必要か
[T]急性大動脈解離の狭い真腔・下行解離はいつ手術すべきか?
2.大動脈瘤
内科
外科
[T]ステント治療か人工血管置換術か
[O]外来管理の画像診断-CT・MRI-
[O]ある作家をなぜ助けられなかったのか
Ⅴ.末梢血管疾患の手術適応と至適時期
1.閉塞性末梢動脈疾患
内科
外科
[T]下腿動脈血行再建術
[O]末梢血管病変におけるCT,MRIの役割
[O]末梢血管病変における超音波検査の役割
[O]末梢動脈瘤
2.末梢血管疾患における再生医療
VI.心不全の手術適応と至適時期
1.重症心不全に合併する僧帽弁閉鎖不全症
内科
外科
2.左室減容術
内科
外科
[C]予後は改善するか
3.LVAS
内科
外科
4.心臓移植
小児科
内科
外科
[C]心臓再同期療法は外科手術に代わる治療になりうるか?
[T]destination therapyとしてのLVAS
VII.他の重要な疾患の手術適応と至適時期
1.収縮性心膜炎
内科
外科
2.心房細動
内科
外科
3.肺動脈血栓塞栓症
内科
[T]肺動脈性肺高血圧症は治るのか
外科
VIII.術前のリスク評価
索引
*[O]:One Point Advice [T]:Topics [C]:Controversy
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書籍情報
- ISBN:9784830619083
- ページ数:442頁
- 書籍発行日:2011年9月
- 電子版発売日:2022年9月28日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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