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- ICUとCCU 2023年9月号(Vol.47 No.9)【特集】シン・重症患者の栄養療法
商品情報
内容
経腸栄養の優位性は絶対か?/重症患者の必要エネルギー量:間接熱量計をどう使う?ないときはどうする?/重症患者のタンパク質負荷:いつから? どれだけ? どうやって? ほか
序文
特集にあたって
重症患者を扱う救急・集中治療において,十数年前には支持療法と考えられていた栄養は,集学的治療のひとつ,必要不可欠な治療法と位置づけられるようになった。“栄養管理”は“栄養療法”と呼ばれるようになり,日本版重症患者の栄養療法ガイドラインの発刊,早期栄養介入管理加算の算定などが後押しとなり,重症患者に対して早期から適切な栄養を提供することは重要かつ当然のことと認識されている。
重症患者の栄養療法について,数多くのエビデンスが蓄積される一方,ガイドラインによる推奨はその発刊・改定毎に少しずつ変化し,いまだcontroversialな部分も多い。「腸を使えるときは腸を使え」と言われて推奨されてきた経腸栄養に対して,静脈栄養はとくに急性期において,積極的には用いないとする意見が強かったが,最近は静脈栄養の有用性が見直されている。エネルギー量に関して,overfeedingは避けるべきという認識は変わらないが,エネルギー量を1週間も控えるのは遅すぎるという考えが広まりつつある。一方,急性期には蛋白負荷が推奨されていたが,病期によっては不足だけでなく,過剰もよくないという考えもある。とくに,経腸栄養を主体として栄養を投与する場合は,侵襲に伴う消化管蠕動低下や粘膜障害などの機能不全,それに伴う消化管不耐をいかに克服するかは重要な課題である。エネルギーや蛋白の投与量に関する議論が成立するためには,経腸栄養が十分に投与でき,十分に消化・吸収できることが大前提である。
脂質に関して,本邦における事情を踏まえた上で,急性期における脂肪乳剤投与をどう考えるかは,重症患者管理において重要な課題である。
さらに,早期離床・リハビリテーション加算や早期栄養介入管理加算が算定できるようになり,救急・集中治療領域ではこれまで以上に多職種連携が重要視されている。栄養療法・リハビリテーションとICU-AWを中心とした身体機能障害との関連について数多く報告されており,認知機能・精神機能の障害を含めたPICSの予防に果たす栄養療法の可能性が期待されている。
本特集は「シン・重症患者の栄養療法」と題して,経腸栄養と静脈栄養それぞれの優位性,必要エネルギー量・蛋白量,脂肪乳剤の是非,栄養とリハビリテーション,消化管不耐,栄養と多職種連携などの項目について,過去から現在までの変遷,エビデンスや問題点などについて紹介していただき,栄養療法の理解を深め,最新の情報を共有することを目的とした。
升田 好樹
札幌医科大学医学部集中治療医学
目次
特集:シン・重症患者の栄養療法
特集にあたって
升田 好樹
経腸栄養の優位性は絶対か?
東別府直紀
重症患者の必要エネルギー量:間接熱量計をどう使う?ないときはどうする?
山本 晃之・大島 拓
重症患者のタンパク質負荷:いつから? どれだけ? どうやって?
中村 謙介
重症患者の脂肪乳剤:急性期の脂肪乳剤投与は是か非か?
藤浪 好寿
栄養とICU-AW:栄養療法とリハビリテーションをどう組み合わせる?
畠山 淳司
重症患者と腸管機能:安全かつ有効な経腸栄養を進めるには?
巽 博臣・升田 好樹
栄養療法と多職種連携:早期栄養介入管理加算により何が変わった?
泉野 浩生
症例
周術期のセフメタゾール投与中に生じたビタミンK欠乏により凝固障害を来した1症例
伊藤 知子・藤井 洋泉・河野 圭史・大谷 晋吉・吉鷹 志保・渡邊 陽子・木村 雅一
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書籍情報
- ISBN:9784019004709
- ページ数:56頁
- 書籍発行日:2023年9月
- 電子版発売日:2023年10月27日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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