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- ICUとCCU 2023年10月号(Vol.47 No.10)【特集】周術期集中治療における出血性凝固障害を再考する
商品情報
内容
心臓血管外科術後患者における血小板機能障害/分娩後患者における産科的 DIC/肝移植術後患者における凝固障害 ほか
序文
特集にあたって
周術期患者の予後悪化因子には,出血量の増加や輸血量の増加が含まれます。周術期患者において止血が完了しなければ手術を終えることはできず,術後集中治療において再出血が生じれば,患者の回復は成し得ません。周術期や外傷時における出血には,外科的出血と凝固障害に伴う出血があります。ここでいう外科的出血とは,凝固障害が存在せず,適切な止血処置を行えば止血が得られるものをいいますが,患者に凝固障害が生じれば外科的止血は困難となり,創部以外の新たな出血のリスクも高まります。集中治療医は,周術期に特有の出血性凝固障害に関して熟知し,対応する必要があるといえます。
本特集では,『心臓血管外科術後患者における血小板機能障害』について松本承大先生に,『分娩後患者における産科的DIC』について鬼塚一聡先生,松田祐典先生に,『肝移植術後患者における凝固障害』について松崎孝先生に,『下部消化管穿孔術後患者におけるDIC』について久宗遼先生,山川一馬先生に,『大量出血を伴う外傷患者における凝固障害』について両角幸平先生,小竹良文先生に,『抗血栓療法(抗血小板・抗凝固)中の患者における凝固障害』について川本修司先生に解説いただきました。この特集では,各病態における凝固障害の発生メカニズム,診断方法,予防法,治療法,ならびに,将来に期待される診断と治療に関し,それぞれ概説いただいています。
この6つの章をそれぞれ読んでいただくと,一言で“周術期集中治療における出血性凝固障害”とはいえど,その背景は多彩であり,病態特有の診断方法,予防方法,そして治療方法があることがよくわかります。このように周術期集中治療における出血性凝固障害を俯瞰すると,本特集は,重症患者で生じる出血性凝固障害のほぼすべてを網羅しているといえます。凝固障害の原因が異なれば,原因と因子を解決するための方法論,診断の使用する検査や情報,予防ならびに治療の戦略などが大きく異なります。日本版敗血症診療ガイドラインにおいても敗血症性DICの鑑別に関する章があり,凝固障害の原因鑑別の重要性が強調されています。集中治療の原点において,重症病態の病態生理の把握や鑑別が重要であることを鑑みれば,凝固障害が発生している病態を理解することが非常に重要であることは当然のことかもしれませんが,その病態鑑別においても本特集が役立つことと思います。
凝固障害を有する周術期患者を診療する際だけではなく,幅広い患者層を横断的に治療する必要がある集中治療医にとって,本特集が有益であれば幸いです。是非,各章をご一読ください。
最後になりましたが,素晴らしい先生方と共に特集を企画する機会を得たことに感謝申し上げます。ありがとうございました。
京都大学大学院医学研究科・侵襲反応制御医学講座・麻酔科学分野
江木 盛時
目次
特集:周術期集中治療における出血性凝固障害を再考する
特集にあたって
江木 盛時
心臓血管外科術後患者における血小板機能障害
松本 承大・江木 盛時
分娩後患者における産科的DIC
鬼塚 一聡・松田 祐典
肝移植術後患者における凝固障害
松崎 孝
下部消化管穿孔術後患者における DIC
久宗 遼・山川 一馬
大量出血を伴う外傷患者における凝固障害
両角 幸平・小竹 良文
抗血栓療法(抗血小板・抗凝固)中の患者における凝固障害
川本 修司
症例
腹腔鏡手術中の循環破綻により診断された奇異性低流量低圧較差重症大動脈弁狭窄症の1例
小林 正明・河合 未来
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書籍情報
- ISBN:9784019004710
- ページ数:60頁
- 書籍発行日:2023年10月
- 電子版発売日:2023年11月14日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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