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- US Lab シリーズ 6 改訂版 カテゴリーが劇的にわかる腹部超音波スクリーニング
商品情報
内容
本書は、7年ぶりに改訂された『腹部超音波検診判定マニュアル』の最新マニュアルに沿って、カテゴリーを判断する際に重要な超音波所見の見方などを示し、より精度の高い検診を実施できるよう改変した。カテゴリーが十分に理解できず判定に迷っている医師・技師のための必読書である。
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序文
序文
2014 年に日本消化器がん検診学会、日本超音波医学会、日本人間ドック学会の3 学会共通で発行された『腹部超音波検診判定マニュアル』は、2021 年6 月に改訂版が3 学会のホームページに公開され、2022 年1 月には参照画像を含めたフルバージョンの『腹部超音波検診判定マニュアル改訂版(2021 年)』が、日本消化器がん検診学会の学会誌第60 巻1 号に掲載された。現在はこのマニュアル改訂版が3 学会のホームページで公開されている。改訂版は、上記3 学会に加えて、日本超音波検査学会、日本総合健診医学会、日本がん検診・診断学会もオブザーバーとして参加し、広くアンケートを行って、さらに使用しやすいマニュアルになっている。カテゴリーでは、先天的な形態異常はカテゴリー1 であったのが、カテゴリー2 に変更され、緊急を要するパニック所見(P)が加わった。判定区分では、C が要経過観察・要再検査・生活指導であったのが、要再検査(3・6・12 か月)・生活改善となり、これまでの経過や他の検査成績を踏まえて、より具体的に指示することになった。各臓器の超音波画像所見、カテゴリー、超音波所見、判定区分の表も項目の記載順が変わり、部分切除後など新たな項目が追加されている。しかし、各種ガイドラインや新たな治療法の普及により一部カテゴリーと判定区分が変更されているだけで、基本的に大きな変更はない。
そこで、本書の改訂にあたっては、新しく加わった項目の加筆と変更されたカテゴリーや判定区分の修正、用語等の見直しにとどめた。超音波スクリーニングでは、隅々まで見落としのない検査をすることが最も重要である。腹部超音波検査をこれから始める技師や研修医の皆さんに、各臓器の描出のコツやピットフォールをよく理解していただき、また、超音波画像所見の意味を理解し、異常所見を正しく読み取って、臨床の場で超音波検査を十分に活かしていただきたい。本書がその一助となれば幸いである。
2022年8月
平井 都始子
目次
Chapter 0 introduction
・カテゴリー
・判定区分
・超音波検査の基本的事項
・超音波検査と記録断面
・病変を発見したとき
・カラードプラ法の正しい使い方
・設定条件によるカラー表示の違い:多血性の膵内分泌腫瘍例
Chapter 1 肝臓
カテゴリーおよび判定区分「肝臓」
1 肝臓の解剖
2 肝臓の基本走査
・①肝左葉外側区域(S2・S3)矢状断(大動脈面):正中縦走査
・②肝左葉(S1〜S3)矢状断(下大静脈面):正中縦走査
・③肝左葉(S1〜S3):左肋骨弓下走査〜正中横走査
・ ④肝左葉内側区域(S4)・門脈臍部:正中横走査〜右肋骨弓下走査
・⑤肝右葉前下区域(S5):右肋骨弓下走査
・⑥肝右葉後区域(S6・S7):右肋骨弓下走査
・⑦肝右葉前上区域(S8):右肋骨弓下走査
・⑧肝静脈:右肋骨弓下走査
・⑨肝右葉前上区域(S8):右肋間走査
・⑩肝右葉前下区域(S5):右肋間走査
・⑪肝右葉後上区域(S7):右肋間走査
・⑫肝右葉後下区域(S6):右肋間走査
3 描出のコツとピットフォール
・①正中縦走査
・②横走査
・③肋骨弓下走査
・④右肋間走査
・⑤呼吸法
・⑥体位変換
4 びまん性病変
・どのような画像なら、慢性肝障害カテゴリー3 にするの?
・脂肪肝の評価法は?
・これは腫瘤性病変ですか?(脂肪肝で認める脂肪非沈着部位)
5 充実性病変
6 肝腫瘍性病変
・マージナルストロングエコー(marginal strong echo)とは?
・カメレオンサイン(chameleon sign)とは?
・ワックスアンドウエインサイン(wax and wane sign)とは?
・ディスアピアリングサイン(disappearing sign)とは?
・辺縁低エコー帯(halo)・後方エコーの増強とは?
・モザイクパターン(mosaic pattern)とは?
・クラスターサイン(cluster sign)とは?
7 囊胞性病変
8 分類に迷う症例
・ マージナルストロングエコーを示す腫瘍と15mm より小さい高エコー腫瘤があったらどうする?
Chapter 2 胆囊
カテゴリーおよび判定区分「胆囊」
1 胆囊の正常解剖
2 胆囊の基本走査
・右肋骨弓下縦走査
・右肋骨弓下横走査
3 描出のコツとピットフォール
・描出上の注意点
・体位変換が必要な場合と有効な体位
・描出できない場合の考え方
4 壁評価不良
・壁評価不能とはどんな状態ですか?
5 形態異常(腫大)
・胆囊の大きさはどうやって測るの?
・胆囊腫大はなぜ精査が必要なの?
6 壁肥厚
・限局性壁肥厚の内側低エコーとは?
・胆囊壁の厚さはどうやって測るの?
・胆囊壁の層構造はどんな画像なの?
7 隆起あるいは腫瘤像
・有茎性かどうか迷ったときは?
・桑実状とはどんな画像?
8 その他の所見
・デブリエコーってどんな画像?
・デブリエコーと結石を分けるのはなぜ?
Chapter 3 肝外胆管
カテゴリーおよび判定区分「肝外胆管」
1 肝外胆管の正常解剖
2 肝外胆管の基本走査
・心窩部縦走査
・心窩部横走査
3 描出のコツとピットフォール
・描出上の注意点
・体位変換が必要な場合と有効な体位
・描出できない場合の考え方
4 描出不能
・一部しか描出できないと、描出不能(カテゴリー0)ですか?
5 形態異常(胆管拡張)
・肝外胆管径はどうやって測るの?
・ 肝門部領域で拡張して下部に拡張がない場合はどうしたらよい?
6 その他の所見
・遠位(膵内)胆管がうまく描出できません
Chapter 4 膵臓
カテゴリーおよび判定区分「膵臓」
1 膵臓の正常解剖
2 膵臓の基本走査
・心窩部縦走査
・心窩部横走査
・左肋間走査
3 描出のコツとピットフォール
・描出上の注意点
・体位変換が必要な場合と有効な体位
・描出できない場合の考え方
4 描出不能
・描出不能(カテゴリー0)とはどんなときですか?
・膵尾部をうまく描出できません①
・膵尾部をうまく描出できません②
5 形態異常、限局性腫大
・膵臓の大きさはどう測るの?
6 主膵管拡張
・主膵管径はどう測るの?
・主膵管径が変化したときは?
7 充実性病変
・高エコーで一部低エコーの腫瘤は?
8 囊胞性病変
・どうして5mm 以上の囊胞は精査なの?
・囊胞壁の肥厚は何mm なの?
・隔壁が複数あっても肥厚がなければカテゴリー3?
・囊胞性病変か充実性病変か悩んだら?
Chapter 5 腎臓
カテゴリーおよび判定区分「腎臓」
1 腎臓の正常解剖
・CT 像による腎と周囲臓器の位置関係
2 腎臓の基本走査
・側腹部肋間走査
・側臥位肋間走査
・背側からの走査
・腹側からの走査
・左腹部横走査
3 描出のコツとピットフォール
・描出上の注意点
・描出できない場合の考え方
4 形態異常
・中心部エコーの変形とはどのような画像ですか?
5 充実性病変
・ 腎充実性病変に、辺縁低エコー帯、内部無エコー域、側方(外側)陰影、輪郭明瞭平滑な円形病変の超音波所見があれば、カテゴリーが4 になるのはどうしてですか?
・ 中心部エコーの解離あるいは変形を伴うと、カテゴリー4 になるのはどうしてですか?
・ 中心部エコーと同程度に高輝度でも、輪郭不整がなければどうしてカテゴリー2 にならないの?
・尾引き像とはどんな画像ですか?
6 囊胞性病変
・ どんな病変がカテゴリー3 になるの? 隔壁や点状石灰化があればすべてカテゴリー3 ですか?
・カ ラードプラ法で血管性病変だとわかったらどうしたらよいですか?
7 その他の所見(石灰化像、腎盂拡張)
・なぜ10mm 以上とそれ以下の石灰化を分けるの?
・どこに石灰化があるかはカテゴリー分類に関係ないの?
・軽度腎盂拡張とはどのようなものですか?
Chapter 6 脾臓
カテゴリーおよび判定区分「脾臓」
1 脾臓の正常解剖
2 脾臓の基本走査
・①左肋間走査:右側臥位
・②左肋間走査:背臥位
3 描出のコツとピットフォール
・描出できない場合の考え方
・脾臓の形態をどう評価する?
4 形態異常(腫大)
・大きさはどう測ればよいの?
5 脾腫瘤性病変(充実性病変・囊胞性病変)
6 その他の所見(石灰化、脾門部充実性病変)
・どんな画像が副脾ですか?
Chapter 7 その他
カテゴリーおよび判定区分「腹部大動脈」
カテゴリーおよび判定区分「その他」
1 基本走査とピットフォール
・腹部正中横走査
・腹部正中縦走査
・下腹部正中横走査・縦走査
2 大動脈治療後
・治療後はどう判定する?
3 大動脈の限局拡張
・最大径はどのようにして計測するの?
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書籍情報
- ISBN:9784840479035
- ページ数:234頁
- 書籍発行日:2022年10月
- 電子版発売日:2022年11月11日
- 判:B6変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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