こどもの医療に携わる感染対策の専門家がまとめた 小児感染対策マニュアル 第2版

  • ページ数 : 340頁
  • 書籍発行日 : 2022年9月
  • 電子版発売日 : 2023年1月25日
5,060
(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 92pt ( 2 %)
m3ポイント:1%相当 point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

●子どもの特殊性を踏まえた感染対策のすべてを凝縮した1冊!
●小児感染対策のエビデンスとベストプラクティスをまとめました!


日本全国の子ども感染対策の専門家が、子どもに多くみられる感染症に関する基礎知識、子どもの特殊性を踏まえた感染対策のために必要な体制づくり、アウトブレイク対策、施設・部門ごと、救急・外来・入院中といったシチュエーションごとの対応について、多くの図表を用いてわかりやすくまとめています。
第2版では、最新のエビデンスにアップデートするとともに、2019年に世界的に流行した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の基本的な感染対策について解説を加えました。また、感染症対策・薬剤耐性対策の推進のために重要な、抗微生物薬適正使用支援に関する章を新設。最新かつ適切な感染対策を実施するための実務書です。

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

「小児感染対策マニュアル 第2版」の発刊に際して


小児における感染症対策は,成人とは異なる面を多くもちます。胎児,出生後の新生児から乳児,幼児,学童へと成長する過程において,小児は母親から与えられた液性免疫が減少する一方,常に侵入してくる様々な病原体に対して,自らの免疫機能を駆使して抗体や細胞性免疫などの抵抗力を獲得してゆきます。さらに現在では,予防可能な重篤な感染症に対し,積極的に予防接種が実施されています。その結果,過去に多くの子どもの命を奪ってきた重篤な感染症が激減しています。しかしながら,健康な成人に比べ,乳幼児は感染症に罹患しやすいという生物学的特性を完全には払拭することはできません。すべての病原体に対する有効なワクチンは,現代の科学技術をもってしても作ることはできません。さらに,病原体自身が常に変異しており,仮に有効なワクチンができたとしても,新しい変異に対応するワクチンの作製が必要になります。

本書は,日本小児総合医療施設協議会(JACHRI)に加盟している医療施設の小児科や感染症科の専門医が協力して,子どもの感染対策のために必要な体制づくり,子どもの感染対策に関する基礎知識,小児感染症のアウトブレイク対策などについて,エビデンスに基づく具体的な対応策やアイデアをまとめ,2015年に第1版が作られました。第1版は大変好評で,刊行後に多くの関係者から支持を戴けました。感染症に関する新たなエビデンスが,その後多数発出されており,その中でも重要なエビデンスを踏まえ,ブラッシュアップした第2版を今回刊行する運びとなりました。本版においても,臨床現場で必要とされる具体的な感染症対策が,図表や画像をできるだけ用いてわかりやすく記載されています。

医療施設だけでなく,保育施設や学校などの子どもが集団で集まる施設においても,感染症対策はリスクマネジメントの点からも極めて重要です。小児に関係する医療従事者だけでなく,小児に関わる施設で活躍される方にとっても,本書は小児の感染対策を理解し,実行する上で有用です。本書が多くの方に利用されることを願っています。


2022年8月

一般社団法人 日本小児総合医療施設協議会 理事長
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター理事長
東京大学名誉教授
五十嵐 隆

目次

はじめに 小児感染対策の特殊性

小児感染対策の特殊性

1章 小児感染対策の体制

1.1 小児病院における感染対策の体制

1.2 大学病院における小児感染対策担当者

1.3 市中病院における小児病棟

1.4 クリニックでの感染対策

1.5 新型インフルエンザ等対策における地域連携

1.6 JACHRI 小児感染管理ネットワーク(PicoNET)

1.7 感染対策とコストの問題

2章 小児感染対策の基礎知識

2.1 標準予防策

2.2 感染経路別予防策

2.3 血管内カテーテル関連血流感染予防

2.4 カテーテル関連尿路感染予防

2.5 人工呼吸器関連肺炎予防

2.6 手術部位感染予防

2.7 感染症サーベイランス

2.8 微生物検査(検体の出し方)

2.9 予防接種

2.10 RS ウイルス感染症のパリビズマブによる予防

2.11 医療従事者への予防接種・抗体価管理・結核管理

2.12 針刺し後の血液・体液曝露予防

2.13 職員が感染症を発症した場合の対応(一般的な急性呼吸器感染症、胃腸炎など)

3章 小児伝染性疾患

3.1 麻疹

3.2 風疹、先天性風疹症候群

3.3 水痘、帯状疱疹

3.4 流行性耳下腺炎

3.5 百日咳

3.6 インフルエンザ

3.7 流行性角結膜炎

3.8 結核

3.9 クロストリディオイデス(クロストリジウム)・ディフィシル感染症

3.10 新型コロナウイルス感染症

3.11 曝露後予防(麻疹、水痘、百日咳、インフルエンザ、侵襲性髄膜炎菌感染症)

4章 抗微生物薬適正使用

4.1 小児における薬剤耐性菌の問題と抗微生物薬適正使用

4.2 病院における抗微生物薬適正使用支援プログラム

4.3 外来における抗微生物薬適正使用支援プログラム

4.4 新生児・NICU における抗微生物薬適正使用

5章 アウトブレイク時の対応

5.1 感染症の集団発生時の対応(院内での危機管理・保健所への届出)

5.2 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(新生児室)

5.3 RSウイルス

5.4 アタマジラミ、疥癬

5.5 ノロウイルス、ロタウイルス

5.6 耐性グラム陰性桿菌

5.7 新興感染症対策

5.8 海外からの受診者(輸入感染症を含む)

6章 小児感染対策の実践

6.1 小児救急・入院・外泊時のトリアージ

6.2 隔離時に気をつけること

6.3 面会

6.4 子どもと親への指導・説明

6.5 おもちゃ・プレイルームの管理

6.6 点滴の管理

6.7 栄養物品管理

6.8 おむつの管理

6.9 リネンの管理

6.10 環境整備

7章 部門別の感染対策

7.1 新生児集中治療室(NICU)

7.2 産科病棟における新生児室

7.3 産科病棟

7.4 小児集中治療室(PICU)

7.5 無菌室(クリーンルーム)

7.6 手術室

7.7 外来部門

7.8 院内学級

7.9 院内保育所

7.10 重症心身障害児病棟の管理

7.11 療育

7.12 在宅

7.13 薬剤部門

7.14 栄養管理部門

7.15 放射線部門

7.16 臨床検査部門

7.17 リハビリテーション部門

7.18 動物介在介入(ファシリティドッグを中心に)

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:18.1MB以上(インストール時:48.2MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:72.3MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:18.1MB以上(インストール時:48.2MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:72.3MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784840754583
  • ページ数:340頁
  • 書籍発行日:2022年9月
  • 電子版発売日:2023年1月25日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。