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- リハビリテーション感染対策ハンドブック
商品情報
内容
患者さんと接する時間の長いリハビリテーション職種は、新型コロナウイルス感染症の発生以前からさまざまな感染症と隣り合わせで医療を提供してきました。
対象となる患者さんは、感染時の重症化リスクがあったり、自ら感染予防手技を実施できなかったり、実施することに不利のある方々です。
本書は、すべてのリハビリテーション職種が、あらゆる場面で適切な対策を行い、求められる医療を提供できるよう、さまざまな感染症に対応しました。
現場の医療スタッフとしての感染対策や、職員および患者指導に役立つ手引書としてだけでなく、リハビリテーションの未来像までをも提示します。リハビリテーション医療の質の向上をめざす実践的なテキストとなっています。
この一冊で感染対策は万全。
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
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序文
序
リハビリテーション分野において感染対策は,新型コロナウイルス感染症のパンデミックを契機に,その意識が高まりました.しかし実は,新型コロナウイルス感染症が発生する前からリハビリテーション関連職種は,インフルエンザ,疥癬,ノロウイルス,HIV,多剤耐性菌などのさまざまな感染症と隣り合わせで治療を行っていました.感染管理は重要なことであるということが,このたびのコロナ禍で改めて突きつけられたといえましょう.
リハビリテーション職種には,患者さんに直接接する時間が長いという特徴があります.また,対する患者さんは,感染時の重症化リスクがあったり,自ら感染予防手技を実施できなかったり,実施することに不利のある方々です.そこで,そのようなリハビリテーション現場の特色に合わせた,さまざまな感染症に対する実践的な感染対策ハンドブックが必要と考え,本書を企画しました.
本書の第1章では感染症対策の基礎を述べ,第2章では感染症別の対策をリハビリテーション場面に則して示すことを意図しています.第3章では場面別の感染症対策について,地域や養成校も含めてご執筆いただきました.第4章では活動を育むリハビリテーション専門職として,障害を抱える当事者に対する感染対策指導をご執筆いただきました.執筆を多くの現場の専門家にお願いし,リハビリテーションの現場のためのガイドブックであることを目指しました.また,第5章では未来志向的に,科学技術の進歩やIT化など,科学技術の導入がリハビリテーションの質や感染対策にどのように役立つのかを,コロナ禍で進むDX(DigitalTransformation)と関係づけてご執筆いただきました.全編にわたり,本文中のポイントとなる重要な記述をアンダーラインで示しています.
本書では,リハビリテーション職種への実践的な感染症テキストであることを目指して,部門としての感染対策のマネジメントについても,章を割いています.職員一人ひとりが感染対策を実施できる知識と技術を身につけること,および感染対策を行える組織をつくることは,車の両輪のようにリハビリテーション医療の質の向上に寄与するものと考えています.
2023年5月8日,新型コロナウイルス感染症は感染症法上の分類が2類から5類に移行しました.しかし,患者さんと日々接する医療従事者にとって感染対策の必要性が変わることはありません.医師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士などの関連職種すべてが,適切な感染対策を行い,求められるリハビリテーション治療を実施し,本邦のリハビリテーション医療の質が向上することに,本書がお役に立てば幸いです.
2023年5月
藤谷順子
髙橋忠志
目次
第1章 感染対策の基礎
1 リハビリテーションの感染リスク総論
2 手指衛生
3 個人防護具(PPE)
4 環境整備と患者配置
5 職員の健康管理
第2章 リハビリテーションにおける感染症別の感染対策
1 薬剤耐性菌(MRSA,多剤耐性緑膿菌など)
2 消化器系感染症(ノロウイルス,CD,ESBLなど)
3 呼吸器感染症(インフルエンザ,結核など)
4 血液感染症(HIV,B型肝炎)
5 疥癬,流行性角結膜炎,流行性耳下腺炎
6 COVID-19
第3章 リハビリテーションの各場面における感染対策(および職員に対する感染対策指導)
1 早期離床,身体介助,理学療法における感染対策
2 呼吸リハビリテーションにおける感染対策
3 嚥下訓練,言語訓練における感染対策
4 回復期リハビリテーション病院における感染予防対策
5 クリニック・外来における感染対策
6 訪問リハビリテーションにおける感染対策
7 高齢者施設・通所系サービスにおける感染対策
8 療育施設における感染対策
9 卒前教育・臨床実習
10 災害時のリハビリテーション感染対策
第4章 当事者への感染予防指導と工夫
1 運動療法と免疫
2 障がい児に対する感染予防指導
3 リハビリテーションサービスを利用する高齢者への感染予防指導
4 嚥下障害者への感染予防指導
5 言語・聴覚障害者への感染予防指導
6 片麻痺者への感染予防指導
7 切断者への感染予防指導
8 脊髄損傷者への感染予防指導
第5章 先端技術の活用とリハビリテーションの質の向上
1 リハビリテーションにおける先端技術の活用
2 もう始まっているオンライン診療
3 医療分野におけるリハビリテーション評価・治療機器・ロボットの活用
4 介護分野における福祉用具・ロボット等の活用
巻末資料 知って得する感染対策豆知識
1 診療に役立つ感染対策便利グッズ
2 教育に役立つ感染対策便利グッズ
3 これはやめよう!セラピストがやりがちな感染対策
4 知っておきたい!感染対策に役立つホームページ
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書籍情報
- ISBN:9784895907897
- ページ数:200頁
- 書籍発行日:2023年6月
- 電子版発売日:2023年7月28日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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