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- 眼科 2018年10月号 60巻11号 特集 サルコイドーシス アップデート【電子版】
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内容
特集 サルコイドーシス アップデート
序論
1.診断基準の変遷と現状
2.特徴的な眼所見と鑑別疾患
3.病因としてのPropionibacterium acnes
4.ステロイド療法と代替療法
5.硝子体手術の功罪
ほか
序文
序論
サルコイドーシスは本邦における同定可能なぶどう膜炎のなかでは最も数の多い疾患として知られる。したがって我々眼科医は,ぶどう膜炎,特に肉芽腫性のぶどう膜炎を診た際に,まずはサルコイドーシスの可能性を念頭に置いて診察を進めていくことが求められる。
言うまでもなくサルコイドーシスはぶどう膜組織の炎症のみならず,さまざまな臓器に肉芽腫の形成をきたす全身疾患であり,その診断に際しては一定の条件を満たしていなければならない。すなわち,本症の特徴的な眼所見についてはよく知られているが,眼所見のみを根拠に「サルコイドーシス」と診断することは許されず,実際,臨床的に鑑別を要するぶどう膜炎も少なくない。本症が厚生労働省の定める指定難病のひとつであることからも,診断に際しては診断基準を満たしていることを確認しておく必要がある。一方,これまでも本症の病態について新たな知見が蓄積されるたびに,何度となく診断基準の改定が行われ,その結果,臨床の現場のみならず医師国家試験の受験生までもが振り回されてきた感は否めない。最新版(2017 年4 月以降)となる診断基準のポイントは,これまで重要視されてきたツベルクリン反応による評価が削除されたことと,血清sIL-2受容体(の測定値が高値であること)が加えられた点にある。また,指定難病としての申請については,新たに定められた重症度分類と照らし合わせ,一定の基準を満たしている症例のみが医療費助成の対象となった点に留意する必要がある。
本症の病因については不明な点が多く残されており,結核との異同を含め従来からさまざまな検討が行われてきた。近年は皮膚,粘膜の常在菌として知られるアクネ菌(Propionibactelium acnes)の関与を示すエビデンスが本邦をはじめ各国から発信され,サルコイドーシス患者の眼内におけるアクネ菌抗原の存在も報告されている。病因に関する新たな知見は,これまでステロイド一辺倒であった本症に対する治療の見直しにも繋がり,抗菌薬による治療の可能性を検証すべくパイロットスタディが進行中である。治療については他にも生物製剤の効果に関するデータが蓄積中であり,今後の報告が待たれる。診断と治療を兼ねた硝子体手術についても,その意義についてコンセンサスが得られつつある。
本特集を通じて,眼科領域でも恐らくまだあまり知られてはいないと思われる,しかし極めて重要なサルコイドーシスにまつわる最新の情報を入手していただきたい。
後藤 浩
目次
特集 サルコイドーシス アップデート
序論
1.診断基準の変遷と現状
2.特徴的な眼所見と鑑別疾患
3.病因としてのPropionibacterium acnes
4.ステロイド療法と代替療法
5.硝子体手術の功罪
綜説
新しい緑内障ガイドラインの概要
篩状板と緑内障
眼圧変動と緑内障 治療との関連
機器・薬剤紹介
30.超高解像度OCT(興和)
網膜静脈閉塞症の疑問
疑問14.臨床試験で示されるETDRS文字数とは何か?
原著
重症未熟児網膜症に対する網膜光凝固術とベバシズマブ硝子体内注射の併用療法の有用性
網膜色素変性の経時的評価におけるFunctional Vision Scoreの有用性について
私の経験
裂孔原性網膜剥離に対して早急な黄斑部の復位を目的に硝子体ガス注入を行った1症例
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