眼科 2020年2月号 62巻2号 特集 眼瞼痙攣【電子版】

  • ページ数 : 98頁
  • 書籍発行日 : 2020年2月
  • 電子版発売日 : 2020年2月21日
3,080
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商品情報

内容

学界のトピックス、診療のコツ、臨床現場からの症例報告。どこから紐解いても日々の診療に役立つ内容満載の、気軽に読める眼科専門誌です。

■特集 眼瞼痙攣
 序論
 1.眼瞼痙攣とは
 2.眼瞼痙攣の病態
 3.眼瞼痙攣とドライアイ
 ほか


眼科シリーズ バックナンバー

眼科(2020年度年間購読)

序文

序論

私が入局した1988 年のある日,病棟の受け持ちに眼瞼痙攣で手術を待っている方がおられた。当時,わが国の眼科学で眼瞼痙攣(blepharospasm)という疾患,病名自体珍しかった記憶がある。幸い私は恩師である向野和雄先生が熱心に同分野の研究,診療,治療をされているのを目にすることができた。全例に眼輪筋の針筋電図を測定しておられ,患者さんは全国から来院されていた。また当時は,わが国ではボツリヌス治療は認められておらず,本特集で増田先生の述べておられる広範囲眼輪筋切除,もしくは眼輪筋楔型切除に眉毛上皮膚切除の同時手術を施行していた。患者さんのなかにはScott 先生のもとへボツリヌス治療を希望されて,年に2,3 回注射を受けにサンフランシスコまで通院されていた方すらおられた。

時は移り現在,日本眼科学会のホームページに「目の病気」という一般の方々向けの疾患に対する説明コーナーがあり,そのなかに「眼瞼けいれんと顔面けいれん」という項目がある。引用数を調査すると近年,この項目は常に上位3 位以内に入っており,世間の本疾患に対する関心の高さがうかがえる。したがって,我々も本疾患に対して知らぬ存ぜぬでは通らず,本特集を組むきっかけとなった。

さて,本特集ではその眼瞼痙攣について各項目を専門の先生に執筆をお願いし,系統だって,大変わかりやすくまとめていただいた。山上先生には眼瞼痙攣の総論をお願いし,その定義,歴史,症状,検査,診断,治療全般について執筆いただき,特に瞬目異常としての眼瞼痙攣に触れて考察されている。瞬目は我々眼科医にとって最も重要な基礎事項であるが,あまり注目されていないのではないか。さらに羞明,痛みといった近年のトピックスについても言及していただいた。

次に,読者の先生方のなかには眼瞼痙攣は心因性の要素が強く,器質的疾患として判断し難いとの見解をお持ちの方々も多いのではないでしょうか。そこで,鈴木先生には,眼瞼痙攣の最新の病態,病因,すなわち脳内の責任病巣や神経伝達物質の役割とその異常を述べていただき,ボツリヌス治療は末梢への効果のみではないこと,眼瞼痙攣の治療薬剤が逆に誘発薬剤になることなど,ご自身の研究結果を含め惜しみなく紹介いただいた。

一般に,眼瞼痙攣はドライアイと見間違うことが多いが,田川先生はこの2 つの疾患に共通性が高いことを指摘され,角膜知覚と眼瞼痙攣を結んでまとめていただいた。当然,運動症状を有した眼瞼痙攣の診断は比較的容易であるが,羞明や痛み等の感覚過敏症状が中心の眼瞼痙攣は診断に苦慮し,特にドライアイとの鑑別が困難となる。これには角膜の知覚神経の中枢を含めた異常が関与し,さらに感覚運動連関という概念を解説いただき,私自身は非常に興味深く拝読しました。

最後に小町先生と清澤先生,増田先生には,実臨床に即して診断と治療について執筆いただき,これらは明日からの臨床の場ですぐに役に立つと考えます。本特集を読破いただくと,眼瞼痙攣の専門家になったかのごとく疾患や治療に対する恐怖心,苦手意識がなくなると確信しています。是非,ご一読ください。


石川 均

目次

特集 眼瞼痙攣

序論

1.眼瞼痙攣とは

2.眼瞼痙攣の病態

3.眼瞼痙攣とドライアイ

4.眼瞼痙攣の診断

5.眼瞼痙攣の治療

綜説

IgG4関連眼疾患の病因論

高次脳機能と眼

機器・薬剤紹介

43.Ngenuity version1.3

原著論文

転移性眼内炎に対する小切開硝子体手術成績

臨床報告

ドルゾラミド点眼後に網膜内嚢胞様変化が消失した50歳代の先天網膜分離症

中心性漿液性脈絡膜症に対してHalf-time PDTを施行後にCNVを生じた1例


※都合により、掲載論文が変更になる場合がありますので御了承ください

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