Heart View 2024年7月号 改めて押さえたい,SHD治療の今!

  • 書籍発行日 : 2024年6月
  • 電子版発売日 : 2024年6月9日
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商品情報

内容

改めて押さえたい,SHD治療の今!

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序文

企画にあたって

白井伸一(小倉記念病院循環器内科部長)


わが国にて2013年に本格的なSHD治療が開始されて10年が経過した。まずはTAVIがわが国に導入されたが,先行する欧米諸国におけるTAVIの治療成績は30日死亡5%を超えており,欧米人との比較において体格の小さな日本人では海外製のデバイスがどれほど日本人にfitするのか,が本当に懸念されていた。しかし海外に留学していた先生方の先駆的な知識,Proctor制度による治療のサポート,さらに先行していた欧米からの知見を得ることができたことにより,30日死亡は当時1.4%と世界的にも類をみない好成績が得られ良好なスタートダッシュを切ることができた。導入時において死亡率の高さゆえに急性期成功に主眼が置かれていたTAVIであるが,現在ではエビデンスの構築,特に低リスク患者における良好な治療成績が得られたことにより広く適応が広がっている。Tav in Tavの導入により,短期的なstrategyからペースメーカ回避ならびに冠動脈治療へのアプローチなど,いわゆる長期予後を見据えた戦略へとシフトしてきており成熟期に入った治療となってきている。

僧帽弁閉鎖不全症においては現在edge to edge repair(M-TEERとよばれている)が主流であり,わが国においても2種類のデバイスが導入されているが,治療適応の約70%が機能性MR(functional MR)であり,今後のevidence dataによれば一次性MR(degenerative MR)も広くM-TEERにて適応となってくるものと思われる。また将来的には,M-TEERだけでなく弁輪形成ならびに人工弁(TMVR)植え込みが導入される予定である。

三尖弁の治療も現在デバイスの治験が終了またはon-goingの状態であり,わが国への導入が近い状態である。僧帽弁と比較して三尖弁をカテーテル治療する際のimagingのポイントはいまだ確立したものはないこともあり,診断に関しても充実させた。今後わが国に導入予定となっているデバイスもご紹介いただいた。

弁膜症以外のSHDもう1つの柱は,stroke preventionがある。その代表的なものが左心耳閉鎖術,卵円孔閉鎖術である。ハートチームに加えて脳卒中専門医が加わったブレインハートチームの構築は,これらの治療においてpositiveな方向へとわれわれを進化させるものであり,適切な患者に適切な治療を行うために非常に重要なものと考えられる。特にPFOは適切な診断を行う必要があり,新しくかつ有用な診断方法をご紹介いただいた。また,弁置換後において貧血ならびに心不全の原因となりうる弁周囲逆流に対する治療は今まで外科手術しかなかったが,今後低侵襲に治療が可能な経皮的閉鎖術についても今回執筆いただいた。

今回SHDの最新topicsのご執筆を依頼したのは,日本を代表するトップランナーの先生方である。改めて,こうした素晴らしい内容を執筆いただいたことに感謝を申し上げたい。この一冊があれば現在の,さらに将来のSHDの動向をキャッチアップできるstate-of-the-artなものとなっている。これからSHDをこれから始める先生も,SHDの動向を知りたい先生にも満足できるものとなっている。ぜひごご堪能あれ。

目次

特集:改めて押さえたい,SHD治療の今  企画・構成/白井伸一

[識る]

1 大動脈弁狭窄症における“Lifetime management”をどう考えるか  坂田新悟,林田健太郎

2 器質性僧帽弁逆流に対するMitraClip™ 現状と今後の展望  山口昌志,松本 崇

3 三尖弁閉鎖不全症を有する長期予後をどう考えるか  天木 誠

4 左心耳閉鎖術は脳梗塞予防か,出血予防か  原 英彦

5[Expertise]ブレインハートチームをどう構築するか  金澤英明

[診る]

6 TAVI における伝導障害:術前・術中にここをみろ!  石津賢一

7[Expertise]PCI after TAVI:VR を用いたシミュレーションをどう活かすか  樋上裕起

8 心房性機能性僧帽弁閉鎖不全症に対するMitraClip™の術前strategy をどう考えるか  久保俊介

9[Expertise]三尖弁閉鎖不全症における術前イメージングでどこを診るべきか  磯谷彰宏

10[Expertise]卵円孔開存症を有する人に発症した奇異性脳塞栓症を的確に診断する  鬼頭健人,片岡明久

[治す]

11 TAV in TAVを活用するために何に注意すべきか  志村徹郎,山本真功

12[Expertise]僧帽弁閉鎖不全症:今後どのようにデバイスを選択していくか  大野洋平

13 三尖弁閉鎖不全症に対する治療を再考する  桒田真吾

14 Paravalvular leakage(PVL)治療:今後の導入に向けて何に注意すべきか  有田武史

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書籍情報

  • ISBN:9784008102807
  • ページ数:0頁
  • 書籍発行日:2024年6月
  • 電子版発売日:2024年6月9日
  • 判:A4変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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