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- 中外医学社
- 広汎子宮全摘術を紐解く
商品情報
内容
手術を普遍的に安全に行うための地図である骨盤解剖を徹底的に解説! すべての婦人科手術の上達につながる,膜,腔,層と子宮・直腸・泌尿器系のコンパートメントがよくわかる! 臨床と解剖をつなぎ,より安全で根治性の高い腹腔鏡下広汎子宮全摘術をマスターするための1冊
序文
巻頭言
婦人科手術において,広汎子宮全摘術ほど広い解釈ができる手術はないと思います.Piver分類などによって分けられておりますが,腔の展開・郭清・膀胱子宮靭帯の処理に至るまで施設や術者によってまるで違うことも珍しくはないでしょう.おそらく同一施設内でも統一されていないこともあるかもしれません.時に,教わる方も困惑してしまうかもしれません.もちろん,自分たちの方法が完璧とは思っていません.そもそも手術はサグラダファミリアのように時代とともに築いてゆくものかもしれないと感じたこともあります.
ただ,骨盤解剖は不変事項です.それを定数として,術者や考え方(=変数)で手術が変わるのではないでしょうか.大枠のルールがあって,患者さんの予後にも関わるため,今回は臨床動画・献体手術を用いて不変事項を伝えたいと思っています.広汎子宮全摘術は少なくなる技術かもしれません.しかし,子宮頸がんに限らず,高難度手術には広汎子宮全摘術のエッセンスが不可欠です.先人たちの築いた伝統を知り,そしてその先を知り,自分自身で手術を完成形に近づける努力が重要だと思っています.そのために広汎子宮全摘術を多様性のある術式として認識した上で時代のニーズに合わせて成長させたいと思っています.本書で臨床と解剖をつなげていただけたら幸いです.
本書の作成にあたり,さまざまな方のお力添えをいただきました.外科医の技能向上のために,サージカルトレーニングの場を提供くださった札幌医科大学STCの皆様,Cadaver Surgery Training(CST)についてご教示をいただいた東京慈恵医科大学産学連携講座腎臓再生医学講座教授・小林英司先生,北海道大学消化器外科教室II診療教授・七戸俊明先生,千葉大学大学院医学研究院環境生命医学講師・鈴木崇根先生に御礼申し上げます.また,サージカルトレーニングで技術指導してくださった札幌医科大学産婦人科学講座教授・齋藤豪先生,がん研有明病院婦人科部長・金尾祐之先生,慶應義塾大学産婦人科教室助教・木須伊織先生に深謝申し上げます.そして,献体いただいた皆様・白菊会の皆様,医学の発展にご協力くださったことに深く感謝いたします.今後も外科医として解剖・手術と真摯に向き合ってゆくことを誓います.
2023年4月吉日 初春の北海道にて
玉手雅人
目次
1 準備・展開 〈松浦基樹〉
1 準備
2 展開:臨床編
2 展開:CST編 〈玉手雅人〉
1 膀胱剝離から膀胱子宮靭帯前層処理
2 「その先の解剖」に関して
3 リンパ節郭清:臨床編 〈松浦基樹〉
1 外腸骨血管外側の郭清
2 内腸骨血管内側の郭清
4 リンパ節郭清:デバイス 〈玉手雅人〉
1 「その先」を知る意味
2 デバイスの選択
3 超音波凝固切開装置
4 バイポーラ
5 基靭帯・後層処理:臨床編 〈松浦基樹〉
1 深子宮静脈の切断
2 腟側腔の開放,後層の切断
3 傍腟組織の切断
4 直腸の剝離,仙骨子宮靭帯の切断
5 腟切開および子宮摘出
6 基靭帯・後層処理:CST編 〈玉手雅人〉
1 ラインの決め方
2 深子宮静脈の切断と後層の位置関係
7 排尿障害に関して 〈玉手雅人〉
1 排尿に関わる神経
2 下腹神経
3 骨盤内臓神経と骨盤神経叢
8 合併症対策?神経損傷・膀胱尿管損傷をしないために 〈松浦基樹〉
1 神経損傷について
2 膀胱尿管損傷について
9 合併症対策?出血時の対応とデバイスの選択 〈玉手雅人〉
1 血管壁の止血
2 尿管・腸管・膀胱に近い場合の止血
コラム CSTによる外科教育の位置付け 〈玉手雅人〉
CSTと本邦の歴史
日本のCSTセミナーと産婦人科
「骨盤解剖を紐解く会」の発足と教育成果
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書籍情報
- ISBN:9784498160521
- ページ数:46頁
- 書籍発行日:2023年11月
- 電子版発売日:2023年11月10日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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