• ページ数 : 158頁
  • 書籍発行日 : 2023年11月
  • 電子版発売日 : 2023年11月24日
¥5,940(税込)
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商品情報

内容

 近年増加している大腸癌、そのなかでも閉塞性大腸癌は、合併症や進行度によって患者さんの生活に大きな影響を及ぼすことがあり、その治療法はとても重要である。大腸ステントはそのなかでも、非常に重要で中心的な役割を果たす治療法の1つである。
  本書では、大腸ステントの基本から応用まで、幅広い観点から大腸ステントに関する情報を提供することを目的に、「総説」で大腸ステントの種類、適応症、手技の流れなど、基本的な概要、大腸ステントに関する情報提供、エビデンスを習得するための基盤、「症例」で実際の症例を通して、安全な手技のための大腸ステントの使用法とコツを詳細に解説する。

序文

『大腸ステントハンドブック』刊行に際して


この度「大腸ステント安全手技研究会」(監修)/斉田芳久・伊佐山浩通(編集)による『大腸ステントハンドブック』が出版され,推薦の序文執筆の求めがありました.この機会を与えてくれた研究会リーダーの方々をはじめ,関連する諸氏に感謝の意をまずお伝えしたいと思います.

筆者の所属する消化器センターでも,これまで緊急手術を回避し,ステント治療を行い,一期的手術にて根治可能であった症例を多数経験しています.高度な狭窄例では穿孔という最も回避したい偶発症と常に隣り合わせですが,その穿孔を回避しつつ十分な拡張を得て,かつ開存を保持することで,患者さんはとても大きな恩恵を受けることになります.留置テクニックも含めて困難ななかでの成功例も多々ありました.実際に担当してくれた当科の医師によれば,困難な手技を成功させるうえでは,やはり「大腸ステント安全手技研究会」のガイドラインなどが有用であったということでした.

翻って思い起こしてみれば,この研究会が立ち上がったのが2012年,内視鏡医・外科医のコラボレーションを前面に押し立てての発足でした.当時私も研究会の顧問格として関与することになったのをつい最近のことのように憶えております.当時の筆者は,秋田日赤在任中の陥凹型大腸癌の発見,拡大内視鏡開発などを受けて,昭和大学に転任後10年以上の年月が経過した時期でした.教室員や学外の学問的同志とともに,pit pattern診断学の確立,超拡大内視鏡の開発はじめ大腸癌の本質に限りなく迫る臨床と研究に没頭していた日々でした(そして現在では大腸癌のAI診断や遺伝子診断についても研究を進めております).

他方,腹腔鏡下大腸切除術・開腹手術の旺盛な推進も当時の課題でありました.そのなかで大腸癌患者の8〜13%に発生するという閉塞性大腸癌の患者さんのQOL改善のためにはこのステント治療が緩和治療の面からみても有効であることを経験しました.そのようなことで内科・内視鏡・外科の垣根を超えた教室員の特別チームを編成し,安全第一のステント治療を志向した経緯があります.

その後,大腸ステントはわが国の臨床のなかで確固たる地位を獲得したと思います.課題の解決へ向けての記載も含めた本書の各項目がそれを示しているとおりです.日本消化器内視鏡学会の附置研究会にも認定され,臨床・研究の角度からみても着実に前進し,その将来も期待されています.関連の先生方やこれから大腸ステントを開始される先生方が一層治療技術,機器開発,その他の面で課題を克服されることを期待しているところです.本書はそのために極めて有力なツールとなることと確信しております.

最後に一言.本書の編者のお一人である斉田教授は,かつて筆者が在職していた秋田赤十字病院で大腸内視鏡の研修を受けた先生です.当時,大腸内視鏡診断・治療はもちろん,外科手術で患者さんのケアも含めて激務のなかで熱心にかつ淡々と仕事をなされていました.

当時私はある医学書籍の出版を準備しており,原稿執筆のために研修医とともに熱い議論を交わすのが常でした.その作業を日常業務終了後に開始し,時にはそれが明け方に及ぶこともありました.早朝に出身大学に戻る斉田先生に原稿を託し,出版社の社員に羽田で渡してもらうのもしばしばのことでした.先生は早くも当時から大腸ステント治療に情熱を燃やし,一方では大腸内視鏡修練にも余念のない先生でした.先生はまだ30代はじめだったと思います.その先生が伊佐山教授らとともに研究会を立ち上げ,この方面で今後の指針となるような本書を上梓されたことに個人的にも感慨を深くしております.

最後に「大腸ステント安全手技研究会」と大腸ステント治療の今後の発展,また多くの読者の皆様に本書を手に取っていただくことを願いつつ,推薦の序文とさせていただきました.


2023年9月

昭和大学横浜市北部病院消化器センター長
昭和大学特任教授
工藤進英

目次

総説

大腸ステント安全手技研究会、CROSSについて

1.安全な留置のための適応判断! 大腸ステントの適応とミニガイドラインについて

―適応となる病態、禁忌/適応外、慎重に適応を検討すべき病態―

2.基本的な大腸ステント開始の準備、各機種の説明、大腸ステント手技のポイントなど

1.主にBTSとして

2.緩和目的の大腸ステント留置術

3.各種大腸ステントの構造と特性の違い

4.世界のエビデンスとガイドライン

5.留置後のメンテナンスと閉塞への対処

6.大腸ステント留置後の外科手術(待機期間など)

7.大腸ステントの成績と偶発症

8.大腸ステントと化学療法

症例

1.BTS目的の大腸ステント留置が無効であった閉塞性下行結腸癌

2.tumor ingrowthによるステント閉塞に対しステント追加留置に加えAPC焼灼を施行した横行結腸癌

3.気をつけよう! 時間外での大腸ステント留置

4.回盲部悪性狭窄に対して緩和的大腸ステントを留置した1例

5.閉塞性直腸癌に対するプロキシマルリリースタイプ大腸ステント留置

6.ステントデリバリーからの展開が難しい症例:スコープに強い屈曲が生じる時の対応について

7.バウヒン弁が視認できない閉塞性回盲部癌に対するステント留置の工夫

8.膵頭部癌術後・腹膜播種再発による多発大腸狭窄に対してmuliple stentingを施行した1例

9.大腸ステント長期留置中にステント破断をきたした胃癌腹膜播種の症例

10.大腸ステントのねじれによるステント拡張不全の1例

11.閉塞性直腸S状部癌に対してbridge to surgery (BTS)目的に大腸ステント留置後、経肛門イレウス管留置が必要となった症例

12.術前化学療法により逸脱したステントを用手的に抜去した1例

あとがきにかえて

大腸ステントの可能性と今後の課題

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書籍情報

  • ISBN:9784911108093
  • ページ数:158頁
  • 書籍発行日:2023年11月
  • 電子版発売日:2023年11月24日
  • 判:B5判
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