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- 亀田メディカルセンターウロギネ科へようこそ! 診断・治療からリハビリまでのトータルガイド
商品情報
内容
働く女性の増加、超高齢化社会において、高まるニーズ,進歩し続ける技術に対応したウロギネ疾患診療の決定本
■この本の特徴
・わが国で、ウロギネコロジーを専門治療として最も早く始めた亀田メディカルセンターウロギネ科によるウロギネ専門書
・50本強のエキスパートによる腹腔鏡および経腟手術動画と詳しい解説
・豊富なカラー写真や動画で詳細に示された手術手技のポイント
・最新のロボット手術やV-NOTESのコツも詳細に解説
・診断から治療、そしてリハビリテーションまでウロギネ分野を包括的にカバー
・患者一人ひとりの症状に応じた治療対応の考え方を詳述
・治療戦略が難しい難治性過活動膀胱の診断および治療のコツ、レーザー治療、ボツリヌス療法も記載
・ウロギネ外来を開設する際に必要なことまで網羅
・ウロギネ診療に特有の医療者の心構えについても言及
・ これからウロギネを勉強する医師がしばしば抱える疑問を解説
■読者対象
・ウロギネの初学者・セカンドスペシャリティを目指す医師から、すでにウロギネ診療に関わっている医師の方にもお勧め
・リハビリテーションについても、豊富に記述されており、ウロギネ分野に関わる看護師・リハビリスタッフの人は必見です。
序文
はじめに
亀田ウロギネの世界へようこそ!
この本はこれからウロギネおよび女性排尿機能の専門治療を始めたい医療者,またすでにこれらを始めているけれども,さらに発展させたい医療者を対象に書きました.ウロギネの分野において,その内容を包括的にまとめた教科書的な書籍はなく,いざ,この分野を勉強しようと思っても,さまざまな書籍や論文を断片的に組み合わせたり,学会で得た知識をつなぎ合わせたりして勉強するよりほかがなかったからです.ゆえに,われわれはウロギネを学ぶ医療者に役立つような包括的な本をつくりたいと考えました.
この本は,われわれのこれまで培ってきたウロギネ診療のノウハウがあますことなく紹介されています.また筆者以外の3 人の執筆者も亀田総合病院のウロギネ・女性排尿機能センターの医師ということで,治療方針にも一貫性があると考えています.もちろんわれわれの主に行っている治療方法を中心に紹介したために,ある程度偏りのある内容になっていることは否定できません.しかしながら,亀田総合病院のウロギネ・女性排尿機能センターはフルラインナップの治療選択肢を目指しており,幅の広い治療選択肢を紹介できたと自負しています.今回紹介した治療方法は,ウロギネのハイボリュームセンターで行っている治療方法であると理解してもらえたらと思います.
そしてこの本では,今日までの教科書的な知識を含むだけでなく,実際の診療に役立つような実用的な内容を心がけました.したがって,この本を読むことでウロギネ外来のコツ,ウロギネ手術の基本的な考え方や基本および応用テクニックを含め,さらに治療の根底にあるものも学べるように工夫したつもりです.また手術を行ったら避けることができない合併症についても,知っておくと有益なトラブルシューティングなどにも,われわれの経験も踏まえて言及しました.
またウロギネ診療を行うための心構え,ウロギネチームのつくり方,ウロギネ診療の患者へのアナウンスの方法などにもページを割きました.これらは,これまでの医学の教科書にはほとんど述べられていないことで画期的なことではないかと考えています.
われわれが強調したいことは,ウロギネ診療は患者の心に寄り添い,患者の喜びを得ることができる非常に興味深い分野であるということです.そしてウロギネは日進月歩で発展している分野です.本書を読むことで,さらにウロギネの分野に興味を持ち,高いレベルのウロギネ診療を行ってくれる仲間が増えることを心から期待する次第です.
最後になりましたが,執筆に関して多大な協力をいただいた三輪書店編集室の小林美智氏に心から感謝申し上げたいと思います.
2023 年春
亀田総合病院ウロギネ・女性排尿機能センター長
野村昌良
目次
第1章 ウロギネの世界へようこそ
1 ウロギネとは
2 世界におけるウロギネの現状
3 亀田総合病院ウロギネセンターの歴史
4 亀田総合病院ウロギネセンターの特徴
第2章 ウロギネ診療のための心得
1 ウロギネ分野はQOL疾患である
2 ウロギネ診療を行う際の心構え
3 ウロギネチーム結成の際の心得
4 ウロギネ診療のアナウンスの重要性
第3章 効率的なウロギネ外来の準備
1 ウロギネ外来はウロギネ診療の玄関口
2 準備すべき設備
3 ウロギネ外来で行われる検査
4 手術が必要な患者に対する外来での対応
5 インフォームド・コンセントについて
第4章 疾患各論―診断と治療
4.1 骨盤臓器脱の診断と治療
1 骨盤臓器脱とは
2 骨盤臓器脱の診断
3 治療総論と当院における方針
4.2 腹圧性尿失禁の診断と治療
1 腹圧性尿失禁とは
2 腹圧性尿失禁の診断法
3 鑑別すべき疾患
4 治療総論と当院における方針
4.3 過活動膀胱/切迫性尿失禁の診断と治療
1 過活動膀胱とは
2 切迫性尿失禁とは
3 治療総論と当センターにおける方針
4.4 難治性過活動膀胱の診断と治療
1 難治性過活動膀胱とは
2 実際の診療
3 治療総論と当センターにおける治療方針
4.5 間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の診断と治療
1 間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の概念
2 間質性膀胱炎の概念の歴史的変化
3 間質性膀胱炎(ハンナ型)と膀胱痛症候群の膀胱鏡・病理所見
4 そのほかの関連する症候群
5 間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の疫学
6 間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の診断
7 治療総論と当センターにおける方針
4.6 GSMの診断と治療
1 GSMの概念の歴史的変化
2 GSMの病因・診断
3 GSMの鑑別疾患
4 治療総論
4.7 そのほかのウロギネ疾患―性交痛
1 性交痛とは
2 性交痛の診断
3 治療
第5章 各術式の実際
5.1 腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)
1 腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)とは
2 子宮腟上部切断術を伴うLSCの実際
3 子宮摘出後のLSC(腟断端脱に対するLSC)
4 直腸脱を伴うLSC(ventral rectopexy)
5.2 岬角に固定しない腹腔鏡下骨盤臓器脱手術の実際
1 腹腔鏡下側方固定術(LLS)
2 腹腔鏡下ペクトペクシー(laparoscopic pectopexy)
5.3 ロボット支援下腹腔鏡下仙骨腟固定術(RSC)
1 RSCとLSCとの違い
2 RSCに必要なテクニック
3 RSCの患者選択
4 RSCの実際
5.4 経腟メッシュ手術(TVM手術)
1 経腟メッシュ手術の歴史
2 ORIHIME®によるTVM手術
3 ORIHIME®TVM手術の実際
5.5 native tissue repair(NTR)
1 native tissue repair(NTR)とは
2 腹腔鏡下子宮摘出術+腹腔鏡下腟断端仙骨子宮靭帯固定術
3 腟式子宮摘出術+腟式腟断端仙棘靭帯固定術(VTH+SSLF)
4 腟式子宮摘出術+全腟閉鎖術
5 マンチェスター手術
5.6 中部尿道スリング手術
1 中部尿道スリング手術の位置づけ
2 成果を出すためのコツ
3 中部尿道スリング手術の実際
4 中部尿道スリング手術の合併症
5.7 腹腔鏡下Burch手術
1 腹腔鏡下Burch手術とは
2 腹腔鏡下Burch手術の実際
5.8 ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法(ボツリヌス療法)
1 ボツリヌス療法をどのように説明するか?患者リクルートのコツ,再施注の説明
2 ボツリヌス療法の実際
5.9 仙骨神経刺激療法(SNM)
1 SNMの実際
第6章 リハビリテーション
1 治療総論
2 骨盤底リハビリテーションの実際
3 疾患別のアプローチ
4 当センター独自の行動変容への取り組み
5 おわりに
付表 見える化ウロネギ排尿日誌
第7章 ウロギネ領域のFrequent Asked Question(FAQ)
1 トレーニング編
2 腹腔鏡手術編
3 経腟手術編
4 尿失禁手術編
5 間質性膀胱炎編
6 難治性過活動膀胱編
7 その他
付表
付表1 ICIQ-SF
付表2 CLSS
付表3 KHQ
付表4 P-QOL質問票
付表5 PISQ-IR
付表6 I-PSS・QOLスコアシート
コラム一覧
第2章(野村昌良)
・印象の残った症例
・手術キャンセルには実は複雑な理由がある
・術後の不安および不満に対する対応
・患者のもとへ足を運んだ数だけ安心を与えられる!
・よくある術後の不安や質問例
・ウロギネのオンライン診療
第3章(野村昌良)
・診療と羞恥心
・ウロダイナミクス検査は高価な検査
・患者との会話―NG Word集
・手術の同意書の例
第4章
・磐城中央病院,東北初のウロギネ・女性排尿機能センター開設!(野村昌良)
・水分のとりすぎを防ぐ(野村昌良)
・ウロギネ医にとっての内診(林 篤正)
・過活動膀胱患者に対する医療者側の心得とは?(林 篤正)
・“ボツリヌス”の由来(林 篤正)
・ボツリヌス毒素による治療の歴史(林 篤正)
・SNMは排尿反射の調整役(林 篤正)
・どのような症例にSNMを勧めるべきなのか?症状別に詳しく!(林 篤正)
・英国での諸事情:SNM vs ボツリヌス療法(林 篤正)
・MRI対応SNMの登場はSNMのブレイクスルーになりますか?(林 篤正)
・第1回GSM研究会のエピソード(沢田勇吾)
・GSMに男性ホルモン(アンドロゲン)?(沢田勇吾)
・ウロギネねっとのご紹介(野村昌良)
第5章
・ボトックス®の施注部位,施注箇所数の検討(林 篤正)
第6章(牟田奈央)
・骨盤底リハビリテーションとは
・当センターにおけるPTの業務
・骨盤底筋以外の筋肉を鍛えると骨盤底筋は強くなる??
・骨盤臓器脱に対するエビデンス
・PFMT指導ツール
・腹圧性尿失禁に対するエビデンス
・過活動膀胱に関するエビデンス
・間質性膀胱炎・膀胱痛症候群(IC/BPS)に対するエビデンス
・Nudge(ナッジ)理論とは?
おわりに
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書籍情報
- ISBN:9784895907996
- ページ数:340頁
- 書籍発行日:2023年10月
- 電子版発売日:2023年12月15日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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