当直医マニュアル2024

井上 賀元 (編集代表)

  • ページ数 : 992頁
  • 書籍発行日 : 2024年1月
  • 電子版発売日 : 2024年1月17日
5,720
(税込)
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商品情報

内容

ポケットに上級医
『当直医マニュアル2024』便利なアプリケーション版で登場


35年を超えて読み継がれる、信頼と実績の超ロングセラー。
当直業務でよく遭遇する症状や疾患について、鑑別診断やポイント、チェックリスト、さらに疾患に対する処方や検査などを収載した、当直のお守り的一冊。
全項目をアップデートした2024版で、いつでもすぐ隣に頼れる上級医がいるような安心感を。


m3.com電子書籍オリジナルのアプリケーション版は、薬剤名から「今日の治療薬」へのリンク参照、便利な検索機能やブックマーク登録などを搭載し、必要な情報を迅速に閲覧でき、時間が限られている救急・応急診療を強力にサポートします。
ぜひ皆さまの当直業務にお役立てください。


臨床研修医の必修事項を完全収載!

第一線の医療をになう当直医に真に必要な情報を取捨選択し、コンパクトにまとめたユニークなマニュアル


【2024版の主な改訂ポイント】

◆大幅アップデート!
初期研修医から寄せられた意見を反映して全項目をアップデート

◆新設項目
症候ごとに必要な鑑別診断と検査が一目で分かる!巻頭に便利で使える一覧 “FAST touch”を収録。


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序文

[2024年版(第27版)の序]


好評をいただいている『当直医マニュアル』,大幅な改訂をおこなった第27版が完成しました.

『当直医マニュアル』は,1988年の初版のときより,多忙な当直医がポケットにひそませ,その場でレファレンスし,すぐに処方・処置ができるような,実践的な内容に特化した構成となっております.なお,診療にあたる上で必要とされる知識は年々ふえる一方です.900頁を超える分量になりながらも,白衣(もしくはスクラブ)のポケットに収まるサイズにこだわり,収載する内容を毎年みなおし,当直医としてその場では必要とは思われない記載を思い切って省き,冗長と思われる説明は避けております.今年,初版から35年を経過し,改めてその価値を再確認し,カバーに「ポケットに上級医。」のコンセプトを明示しました.当直の際にすぐそばに頼りになる上級医がいるような安心感を是非とも体感してください.

本書が長い間,研修医のみなさんをはじめとして若手の医師から評価をいただいている理由の第一は,徹底したユーザー目線と思われます.2024年版では,宇治徳洲会病院,京都民医連中央病院の初期研修医から寄せられた,「こういった記載が欲しい」「新しい項目として〇〇を増やしてほしい」「ここは説明をもう少し詳しく」「この記載はもう必要ないのでは」といった意見を集約し,実際に研修医を指導している指導医クラスの編集会議メンバーが,一つひとつの項目およびその内容に関して編集会議の中で吟味を繰り返しその採否を決めております.研修医から記載を求められることの多いClinicaldecision rule については,多くの施設で普遍的な使用となっているものについてのみ採用する方針としております.


今回の大幅な改訂のメインは,“FAST touch”を導入したことです.ある症候に対して,必要な鑑別診断および検査を一覧にして巻頭にまとめ,それぞれ参照ページを記載しました.非常に急いでいる時に役立つのはもちろん,鑑別診断や検査に抜けがないかの最終確認にも使っていただけると思います.何度もFAST touchを使ってERでの診療にあたっていくうちに,自ずと頭の中が整理され,自信がついていくことは間違いありません.

各項目の冒頭にある ポイント は,当直をするうえで絶対に必要な知識やピットフォールに陥りやすい部分などを3つ程度にまとめたもので,後の復習にポイントのみを流し読みしていただくこともできると思います.項目の最後に記載する disposition は,入退院の判断や集中治療管理の必要性など具体的に記載しました.

第22版から新設の つぶやき 欄は,エビデンスや教科書的な記載を超えた先輩たちの知恵をのせたものです.また“ミニコラム”もさらに充実させました.

今回第4~12章には本文の重要箇所に太字を採用,また症状・理学所見は ピンクバック ,検査は グレーバック とし,多忙な救急現場でも重要な記載が視覚的に入りやすいようにしました.


2004年に新臨床研修制度開始,また新専門医制度も2018年より導入となり,医師の教育制度も大きく様変わりしています.しかしいつの時代でも目の前の患者さんにすぐに対応できる能力およびそれを指導する能力は,実践とその十分な振り返りにて養われます.エビデンスといわれる大規模スタディで得られる結果に加え,いわゆる先人の知恵をいかに伝えるか…なかなか文字として表しにくいところまでこのマニュアルは踏み込んだつもりです.細部を読み込むことでその記載の奥行きを感じていただければ著者として望外の喜びです.また,振り返りの中で新たに得られた知見や先輩医師の言葉,自施設のルールなどについてはMemo欄を十分活用いただき,自分だけの「当直医マニュアル」を作りあげてください.流動する制度の中でも,ユーザーの中心となる皆様方のさまざまな声に絶え間なく耳を傾けながら,ただひたむきに「当直のときにやくにたつ」マニュアルを作り続けることを約束いたします.

最後に,編集・出版に際しまして医歯薬出版の岩永勇二さんをはじめ多くの皆様に支えられましたこと,あらためて感謝申し上げます.


2023年 師走

編集代表 井上賀元(京都民医連中央病院)

目次

第1章 当直医のために

当直医の心得

救急隊との連携

災害・非常時の対応

高齢患者への接し方

ホームレス患者への接し方

外国人患者への接し方

DV(ドメスティック・ヴァイオレンス)

針刺し事故など血液曝露事故時の対応

隔離を要する感染症

新型コロナウイルス感染症・COVID-19

最近話題の感染症2024

クリニカル・オンコロジー

第2章 救命救急処置

救命救急処置の流れ

心肺蘇生法

小児の心肺蘇生法

上気道異物(窒息)の応急処置

外傷患者の初期診療

ショック

アナフィラキシー

DIC(播種性血管内凝固症候群)

コンパートメント症候群

熱中症

偶発性低体温症

急性アルコール中毒

急性薬物中毒

悪性症候群

緊急対応を要する感染症

救命のための手技

第3章 多臓器系統の鑑別を要する症候

発熱

意識消失(失神)

意識障害

頭痛

めまい

痙攣

胸痛

動悸

咽頭痛

咳,痰

血痰・喀血

呼吸困難

悪心・嘔吐

腹痛(急性腹症)

腰背部痛

四肢の麻痺・しびれ

血尿,乏尿,無尿

異物(外耳道,鼻腔,咽頭,食道など)

第4章 内科

≪脳神経系≫

頭痛(二次性を除く)

脳血管障害

髄膜炎

脳炎(単純ヘルペス脳炎)

ギラン・バレー症候群(GBS)

≪循環器系≫

高血圧緊急症

不整脈

急性冠症候群(ACS)

急性心不全

大動脈解離

急性動脈閉塞

肺血栓塞栓症

≪呼吸器系≫

呼吸不全

酸素療法・人工呼吸療法(NPPV含む)

胸水

過換気症候群

インフルエンザ

気管支炎・肺炎

気管支喘息急性増悪

COPD(慢性閉塞性肺疾患)の増悪

気胸

ARDS(急性呼吸促迫症候群)

≪消化器系≫

下痢

便秘

下血

上部消化管出血(吐血)

虫垂炎

腸閉塞・イレウス

急性腸管虚血

頻度の高い消化管疾患

肝胆道系酵素の上昇

急性ウイルス肝炎

急性肝不全

慢性肝不全

薬物性肝障害

アルコール性肝炎

閉塞性黄疽(胆管炎,胆嚢炎)

急性膵炎

≪代謝系≫

糖尿病性昏睡

甲状腺クリーゼ

急性副腎不全(副腎クリーゼ)

痛風発作

≪腎・電解質異常≫

急性腎不全/AKI

電解質異常

アシドーシス,アルカローシス

第5章 小児疾患

小児患者への接し方

発熱

脱水

下痢

嘔吐

腹痛

痙攣

呼吸困難

予防接種の副反応

髄膜炎

上気道炎,扁桃炎,気管支炎・肺炎

急性細気管支炎,クループ症候群(仮性クループ),急性喉頭蓋炎

マイコプラズマ肺炎

百日咳

小児のインフルエンザ

気管支喘息(喘息発作)

発疹,伝染性疾患

周期性嘔吐症(自家中毒,アセトン血性嘔吐症候群)

腸重積

鼠径ヘルニア嵌頓

肘内障

異物誤飲

子ども虐待(Child abuse)

第6章 外傷・外科・整形外科疾患

外傷患者への接し方

受傷部位による観察・処置のポイント

挫滅症候群(クラッシュ症候群)

創傷処置

軟部組織感染症

熱傷

捻挫,骨折,脱臼

急性単関節炎

第7章 精神疾患

精神的問題をもつ患者への接し方

パニック発作

自殺企図・自傷行為

せん妄

アルコール離脱

うつ状態

不眠

第8章 泌尿器疾患

尿路結石

尿路感染症

尿閉

急性陰嚢症

第9章 女性疾患

女性患者への接し方

不正性器出血

婦人科領域の腹痛

乳腺炎

妊娠・授乳中の投薬

妊娠・授乳中の画像検査

レイプ(強姦)被害者の診察

第10章 眼疾患

眼科患者への接し方

眼科救急疾患

第11章 耳鼻咽喉疾患

鼻出血

急性鼻副鼻腔炎

耳痛

難聴

末梢性めまい

第12章 皮膚疾患

皮膚・粘膜病変

帯状疱疹・単純疱疹

咬傷,虫さされ

第13章 当直医に必要な資料

POCUS(point-of-care ultrasound)

中心静脈カテーテル(CVC) 使用中のトラブル

届出が必要な感染症

感染症の迅速検査キット

細菌学的検査

抗菌薬・抗ウイルス薬・抗真菌薬 選択と投与法

救急薬剤の使い方

成人重症患者の痛み・不穏・せん妄・不動・睡眠の管理

輸血療法・血液製剤の使用指針

輸液剤の選択と投与法

注射薬の配合変化

抗血栓薬 使用時の注意点

小児薬用量と常用処方

解熱薬・鎮痛薬

オピオイドの使用方法

ステロイドの使い方(点滴・内服・外用)

造影剤を使用する際の注意点(造影剤腎症を含む)

腎不全,透析患者に対する薬物投与

透析患者への対応

死亡診断書,死体検案書の書き方


事項索引

薬剤索引


ミニコラム一覧

腫瘍崩壊症候群

気管挿管時の薬剤の使用法について

チームダイナミクス

回復体位

妊婦の心肺蘇生のポイント

穿通性異物への対処

中等度以上の四肢外傷への対処

TMA(血栓性微小血管症)

HIT(ヘパリン起因性血小板減少症)

PPE

10/20ルール

Stroke mimics

痛みの“OPQRST”

腰痛のブロック治療

CGRP抗体薬について

ELVO screen

腰椎穿刺前の血小板減少への対応

ペースメーカ不全について

LVEFの低下した心不全

P-SILI

不随意運動による分類

SIADHの診断基準

refeeding syndromeのマネジメント

小児の画像検査

乳糖不耐症

熱性痙攣後,帰宅時の家族への説明

ケトン性低血糖症

頸椎画像読影のポイント

処置時の沈静

LRINECスコア

精神病棟への入院形態について

血液培養検体の採取

クリオプレシピテート


おもな診療スコア・スケール等

ABCD2スコア

AIUEOTIPS

Alvarado's score

Blatchfordスコア

CHADS2スコア

FAST

Forresterの分類

GCS(Glasgow Coma Scale)

GCS(小児用)

Historical Criteria

JCS(Japan Coma Scale)

MASCCスコア

modified Centor Criteria

NIHSS

PESIスコア

quickSOFA

RUSH exam

SOFAスコア

TAFな3XMAPでDH

TIMIスコア

Wellsスコア

収録内容

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目次

詳細画面

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詳細画面

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特長1

臨床研修医の必修事項を完全収載

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特長2

閲覧履歴から参照可能

履歴表示機能により、最近参照した項目をリスト表示。選択することでその詳細画面が参照できます。最近参照した最大100件までの項目が履歴として登録されます。


ページ内目次をご用意!

電子版では各ページ内に独自の目次を設け、知りたい情報へワンタッチで簡単にアクセスいただけるようにしました。

特長3

前後項目を一覧表示

詳細画面では、現在参照している項目の前後50の項目をリストで確認できます。選択すると詳細画面へリンク!書籍と同様の一読性を実現しました。


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書籍情報

  • ISBN:
  • ページ数:992頁
  • 書籍発行日:2024年1月
  • 電子版発売日:2024年1月17日
  • 判:A6変型
  • 種別:アプリケーション版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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